グローバル・ヒストリー入門 (世界史リブレット)

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著者 : 水島司
  • 山川出版社 (2010年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634349650

グローバル・ヒストリー入門 (世界史リブレット)の感想・レビュー・書評

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  • 『銃・病原菌・鉄』に熱狂した身としては、こういう考えが広まってくれるのは嬉しい。でもまあ、「普通に」習う歴史を知っていてこそ感じられる面白さだよなあ、とも思う。

  • 文献リストのうち既読なのは『栽培植物と農耕の起源』1冊きりだった。統計資料には数量経済学が入り込んでいるのだろうか。この辺に馴染みがない。どんまい。 図書館本。 080

  • これからの世界史を考えるのにとても役に立つ指南書だと思います。様々な研究の紹介もあり、折々見返し、参考にしたい本だと思いました。

  • グローバル・ヒストリーに関する書籍の紹介を並べている本。環境史、商品史に注目するのは面白いが、特に環境史は年代の区分の仕方が人間の活動の歴史とかけ離れた区分になってしまう可能性がある。全体としてグローバルヒストリーは現代的な問題意識との接続(因果関係の構築)に欠けるようにも思う。また、地域間比較も、世界はあまりに多様なので有効な指標を作ることが難しいようにも思える(消費カロリーによる指標も、食文化や農耕の方法は地域によってかなり差があるのでどの位有効なのかはわからない)。
    アジアをとらえる際にヨーロッパ発祥の歴史学の方法と結びつきが強いネイション・ステイトによる区分を採用しているのもどうなのだろうか。中華帝国は国境などあってないようなものだったし、ナショナルヒストリーの方法論をそのままアジアに適用して、グローバル・ヒストリーと呼ぶのは問題があるように思える。西洋的な手法で西洋を相対化しているにすぎない可能性がある。
    ただ、グローバル・ヒストリーは誕生したばかりの分野なので、これからの発展には期待できる。

  • グローバルヒストリー
    ・対象とする時間が長い。宇宙の誕生から。
    ・対象とするテーマの幅広さ、空間の広さ。
    ・ヨーロッパ世界の相対化、ヨーロッパが主導的役割を果たした近代以降の歴史の相対化。
    ・地域比較ではなく、諸地域間の相互関連、相互影響が重視される。
    ・テーマが新しいものが多く、歴史学に新たな視角をもたらすこと。

    ヨーロッパ中心主義からの脱却。既存の歴史観はヨーロッパが中心となり、その土台の上にアジアがあるという深層意識のもとに成り立っている。そこに異を唱えるところから始まる。

    本全体が本当に入門書になっている。グローバルヒストリーの切り口と考え方を述べるに留まっている。

    紹介されている切り口は以下の通り。

    ・ヨーロッパとアジア
    - 経済発展
    - 賃金比較
    - 生活水準・人口変動
    - 工業

    ・環境
    - 疾病
    - 開発・人口変動・森林

    ・移動と交易
    - 人や物の移動
    - 作物
    - 商品連鎖
    - ファッション
    - 世界市場

    ・地域と世界システム
    - 海域世界

  • 入門というか概説。かなり広範囲をカバーしているので、読書ガイドにいいと思った。

  • (スエーデンの大学院で学んでいた時分に、学内のポータルにアップしていたものを引っ越しています)

    It is interesting to read that there merging a new approach toward history, called Global History. The book introduces the readers to what is it and how it is different from the traditional approaches.

    What it is can be naturally found by describing how it is different from the traditional approaches:

    1)Longer time span, sometimes from archeological periods often employing natural sciences,
    2)Wider space and topics,
    3)From Eurocentric perspective to multiple perspectives,
    4)More emphasis on interdependancy among regions, and
    5)New perspectives in history such as environment, diseases, population, living standards, fashion, etc.

    From this perspective, what used to be thought as advanced become less advanced and less advanced becomes advanced. Then it is not a problem of advanced-less advanced but only different and each fitted to the environment (not natural but more broader) in an optimal way.

    For instance, the book introduces the work of Pomeranz which compared the economic growths in East Asia (China) and England. According to Pomeranz, South China and England showed a simliar economic growth pattern until 1750's but faced simliar resource shortage. England happened to have rich resouvor of coal and good access to New World of American Continent for getting supplies of foods and selling goods produced as well as emigrating its growing population. England happened to be lucky.

    Another work, for instance, of Japanese researcher Hayamizu, compared a development pattern of agriculture between Western countries and Asian countries and argued that they cannot be described from one perspective and they are simply different. England, for instance, enlarged farming land and put machinery and animals to be replaced with man labor, while Japan intentionally increased the input on man labor. Hayamizu calls the latter Industrious Revolution and argues that it cannot be discussed on the same horizon as Industrial Revolution.

    It is good for the World to have many Histories.

  • [ 内容 ]
    グローバル・ヒストリーには文字情報をおもにあつかう歴史学者だけではなく、多くの自然科学者も参加し、これまでになかった斬新な手法と多様な情報が駆使された成果が続々と生み出されてきている。
    これらの研究は、今後の歴史学のありかたを大きく変えるものである。
    本書では、グローバル・ヒストリーの概要を伝えた。

    [ 目次 ]
    グローバル・ヒストリーの登場
    1 ヨーロッパとアジア
    2 環境
    3 移動と交易
    4 地域と世界システム
    5 グローバル・ヒストリーの意義と今後の展望

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • グローバル・ヒストリーについて著者は、
    ①あつかう時間が長い(有史以前、場合によっては宇宙の誕生までもが対象となる)、
    ②対象となる空間が幅広いこと(「国」の枠組みにとらわれることなく陸域、海域全体の構造や動きを問題とすることが多い)、
    ③従来の歴史叙述の中心にあったヨーロッパ世界の相対化、あるいはヨーロッパが主導的役割をはたした近代以降の歴史の相対化がなされていること(従来重視されてこなかった非ヨーロッパ世界の歴史や、そこでの歴史発展のあり方が重視される)、
    ④たんなる地域比較で終わるのではなく、異なる諸地域間の相互連関、相互の影響が重視される、
    そしてもっとも重要な特徴として、⑤あつかわれている対象、テーマが、従来の歴史学ではほとんど取り扱われてこなかったものが多く、歴史学に新たな視覚をもたらすものであること、という5つの特徴をあげています。

    正直対象が広すぎて、よく分からなかったというのが感想ですが、上記の5つの特徴は、最近の世界史教科書では(不十分ながら)ずいぶん取り入れられているような気がします。最近の教科書では、序章として地球誕生→生命の誕生・進化→人類の誕生という流れを載せているものも多いですし、ユーラシア世界やインド洋交流圏・地中海交流圏などもわざわざ章立てして取り上げています。また、不十分ながらだいぶヨーロッパ中心史観も払拭されてきましたし、諸地域間の交流にも多くのスペースを割いています。そして教科書の最初には「世界史における時間」や「世界史における子供」といったテーマが掲載されています。実はこのグローバル・ヒストリーというものは、知らず知らずのうちに我々に浸透しているということなのでしょうか。

  • 歴史の本があまりに細切れで何が面白いのかわからなくなった人、各国史がつまらないと思った人、一度読んでみてください、グローバル・ヒストリー。面白いから。めくりめくグローバル・ヒストリーの世界。

    国境でブッタ切りにされることなく、気候変動や疫病・人口、賃金といった切り口などで人類史を総覧する意欲的な試みです。

    ただ、やっぱり冷静に地域も時代も違う賃金やGDPをどう比較するのかという技術的な困難さはありますがね。

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グローバル・ヒストリー入門 (世界史リブレット)の作品紹介

グローバル・ヒストリーには文字情報をおもにあつかう歴史学者だけではなく、多くの自然科学者も参加し、これまでになかった斬新な手法と多様な情報が駆使された成果が続々と生み出されてきている。これらの研究は、今後の歴史学のありかたを大きく変えるものである。本書では、グローバル・ヒストリーの概要を伝えた。

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