ルターの首引き猫―木版画で読む宗教改革 (歴史のフロンティア)

  • 21人登録
  • 3.33評価
    • (0)
    • (2)
    • (4)
    • (0)
    • (0)
  • 2レビュー
著者 : 森田安一
  • 山川出版社 (1993年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634480209

ルターの首引き猫―木版画で読む宗教改革 (歴史のフロンティア)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 宗教改革期、ルターなど改革派の意見浸透のツールとして使われた小冊子や一枚刷りのビラなどに掲載された木版画の読解を通じて、農民など一般民衆層への情報伝達を論じる。
    グーテンベルグに端を発する西洋の印刷術発展は、書籍の一般化を推し進めた。印刷術は宗教改革においての改革派やカトリック陣営の主張の論述に寄与したが、これはあくまで識字層・知識階級への情報伝達に過ぎず、農民などに対しては書式以外の伝達手段が想定される。そこで、小冊子やビラに、民衆が理解しやすいように工夫された寓意画を提示し、また教会での説教だけでなく酒場など人々が集まる場所で字を読める者が文章を読み上げて周囲に伝えることもなされ、広範の人々に主張が伝えられた、と本書は述べる。
    木版による寓意画は、当時のカトリック陣営の著名な論者(ムルナー、エック、エムザー、レンプなど)に対する一般的な理解を反映した獣頭(猫、山羊、獅子、犬、豚など)の人物像とキャプションにより分かりやすく文章の内容を伝える。本書は、現代人にはやや理解が困難であるこうした木版画を、当時の文脈に位置付けて平易に解説する。無論カトリック陣営も改革派に対抗するために同様の木版画を用いた広報活動をしているが、本書に記してある限りでは改革派の方が積極的であったようにみえる。
    宗教改革の全体像を掴む為の本ではなく、宗教改革におけるメディアの影響を知るのに良い本である。
    --
    【図書館】

  • 西洋文学史の先生のおすすめ本。
    学校の図書館で借りてきました。

    案外あっけなくて、授業の合間とお昼休みだけで読めてしまった。
    木版画の挿絵を見るのが純粋に美的な意味で楽しかったです。
    何より、当時のルター派とカトリック衆の壮絶なディスりあいがちょっと子供っぽいのと風刺画に品がないところがほほえましくて良かったと思います。木版画の解釈がメインなので、当時の中世ヨーロッパの宗教的な流れがよくわかっていないわたしのような子が読むには少し分かりにくい面があった部分を差し引いても、たのしい本です。

全2件中 1 - 2件を表示

ルターの首引き猫―木版画で読む宗教改革 (歴史のフロンティア)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

ルターの首引き猫―木版画で読む宗教改革 (歴史のフロンティア)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ルターの首引き猫―木版画で読む宗教改革 (歴史のフロンティア)を本棚に「積読」で登録しているひと

ルターの首引き猫―木版画で読む宗教改革 (歴史のフロンティア)はこんな本です

ツイートする