カヌーとビーヴァーの帝国: カナダの毛皮交易 (ヒストリア 9)

著者 :
  • 山川出版社
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本棚登録 : 18
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634490901

作品紹介・あらすじ

ヨーロッパでのビーヴァー・ハット熱から繁栄した、北米の毛皮交易は、世界第二の国土を持つカナダを生みだしただけでなく、ユニークな魅力に満ちている。インディアンとの対等な交易・結婚関係、美しいバーチバーク・カヌー、混血先住民メイティの誕生、勇壮なバファロー・ハント、英・仏・露・米の北米分割競争etc…新しい「北回りの世界史」への可能性を秘めた、知られざる毛皮交易の歴史を、北のハドソン湾に訪ねてみよう。

感想・レビュー・書評

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  • カヌーやカヤックを生業としている人の本棚でみかけた本。
    たまたま最寄りの図書館の蔵書であったので借りて一気に読んだ。
    河川を移動経路としてカヌーで交易する先住民の知恵に圧倒される。
    そして、それを利用し、徐々に進出する西洋人たち。先住民との混血として生まれた人々がひとつの種族として独立したコミュニティを持っていることに驚く。
    アメリカも移民の国だが、カナダはまた違った様相の多様性を持ちながら国家を作ったようだ。有名な「赤毛のアン」をモチーフにしたドラマ「アンという名の少女」をシーズン3まで見たが、もし4が制作されるとしたら、この歴史的背景が盛り込まれることは必須だと考える。

  • (後で書きます。面白い)

  • タイトルで購入した本でしたが、結局カヌーそのものの話はほんの一部だけでした。
    ただガッカリというより、知らなかった「カナダ」の歴史の一部がわかって非常に興味深い内容でした。
    シーカヤック関連の本で、アラスカの先住民やアリューシャン等の北方民族の歴史はいくつかの本で読んでいましたが、カナダ史については全く知りませんでした。北方の毛皮交易(この時代にバーツバーク・カヌーが活躍する)が、世界第二の国土を持つカナダを生みだしたこと、英仏露米の北米分割争いの末、アメリカとカナダの間にできた不自然にまっすぐな国境線、、、、なかなか映画の西部開拓史などでも出てこない北米ハドソン湾の歴史でした。
     

  • カナダの原型。

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著者プロフィール

木村 和男
1947年小樽市生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学専攻教授(2007年の逝去まで)。専門は、カナダ史、イギリス帝国史。博士(文学)。『毛皮交易が創る世界――ハドソン湾からユーラシアへ』(岩波書店、2004年)、『北太平洋の「発見」――毛皮交易とアメリカ太平洋岸の分割』(山川出版社、2007年)など、多数。

「2014年 『優しい絆』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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