- Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
- / ISBN・EAN: 9784634547063
作品紹介・あらすじ
日本の民俗学は柳田国男によって開拓され、確立したことはまちがいない。しかし、すべてを柳田に始まり、柳田に終わると解釈してはならない。近世以来の文人たちによる民俗の発見があり、明治以降の欧米人類学の導入があった。明治末の柳田国男の登場で、それらが統合され、民俗学が成立した。しかし、柳田以降にも、自己の問題意識で独自の民俗学形成に果敢に挑戦した人たちがいる。「野」の学問としての民俗学は多くの個性的な先達を持っていることを理解していただきたい。
感想・レビュー・書評
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今月の12冊目。今年の29冊目。
本の題名通りの内容。柳田国男を中心としながら、その前後にどのような民俗研究者がいたのか簡単にまとめたもの。柳田国男の本は一冊も読んだことないですが、やっぱりその凄さが伝わりました。大体の人が、柳田国男とかかわりを持っていたり、弟子になったりしていて、その影響力の大きさが理解できました。 -
日本民俗学史の概説書です。日本の民俗学は柳田国男以前と以後とに分けることがありますが、まさにその流れが一望できました。柳田以後の民俗学者は柳田を出発点として、各々の道を模索しています。内容は物足りなさを感じますが、個人的に興味のある鳥居龍蔵について知ることができたこと、“依代”という言葉が古語ではなく折口信夫の造語であること、“訪れ”という言葉の語源が“マレビト”(神)が来降し、戸を押して音が鳴る“おとづる”から来ているのではないかという話は印象に残りました。