もういちど読む山川日本近代史

著者 :
  • 山川出版社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634591127

作品紹介・あらすじ

再発見、高校教科書。開国から太平洋戦争敗戦まで、激動の日本近代史。

感想・レビュー・書評

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  • 明治以降の日本の近現代史について分かりやすく紹介されています。
    日本の近現代史はどうしてもまず「イデオロギー」ありきで語られがちですが、本書では経済・戦争など様々な視点から日本の近現代について学ぶことが出来ます。

    【こんな人におすすめ】
    日本の近現代史についての入門書を探してる人
    日本の近現代史について広く浅く学びたい人

  • 非常に良い教材でした。学生時代の歴史では、近代についてはほとんど覚えていなかったので体系的に学ぶことができた気がします。また、教科書より細かく、評論よりはざっくりとした内容だったので良い塩梅でした。
    内容としては、開国および幕末から第二次世界大戦終結までの日本の歴史に関する変遷が書かれていました。無理矢理記憶していた〇〇同盟や〇〇事変について、どういった背景でどういった日本の経済や思想や運動の元で成立していったのかを理解できました。
    幕末から明治維新にかけての日本の発展は本当に驚かされる一方で、日清戦争からの諸外国との利害関係や国内外での揉め事の多さには呆れるばかりでした。

  • 近現代史は、歴史的事実を淡々と叙述することは困難で、どうしても執筆者の価値判断や歴史観が反映される。

    この本は山川出版であるが、著者が比較的中立的に叙述してくれている。
    そのため改めて日本近現代史を学びなおすにはとても良い本である。

    現在の憲法や安全保障環境を考えるうえで、近現代史の歴史を知っておくことは国民の義務であるとまで思われる。

    是非、本書で近現代史を学びなおしてほしい。

  • 黒船来航から第二次世界大戦の敗戦にいたる100年近くの日本の歴史。覚えるべき単語は結構多く出てくるが内容は平易で読みやすい。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou27201.html

  • 180113 中央図書館

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784634591127

  • 普通の日本史教科書だと数ページなのが一冊分もある。
    でも、第二次世界大戦の終戦までなのか。
    この後、日本が辿った道も興味深いものがある。
    授業では扱われないのだろうけれど。

  • ここで取り扱われている100年は黒船が来航してから日本が第二次世界大戦、および太平洋戦争に敗北するまでです。現在も何らかの形で影響を及ぼしているこの時代が詳細につづられていて、読み応えがあります。

    僕が現役の高校生だったころ、とはいっても随分と遠い昔の話になってしまいましたが、日本史を授業でとっていても後半、近現代史は時間の関係上タイムアップでよく教わることがなかったように覚えております。

    本書は大学受験用の社会科教科書といえば山川というくらいのスタンダードである(僕の通っていた高校では採用していませんでしたが…。)山川出版から発行された「もういちど読む」シリーズの日本近代史です。ここで扱われている日本史はペリー提督で有名な黒船が日本に来航した幕末時代から太平洋戦争が終戦を迎え、日本が負けるまでの約100年の歴史を一冊にまとめたものです。

    日本史の中でも後半部の出来事を教科書1冊分に凝縮しているだけあって、その情報量はとても多く、珍しく読むのに骨が要った本でございました。これを読みながら現役のころに覚えていて、今では忘れてしまったことも本当に多く、明治維新の政党政治に関することや、日清戦争後の国際関係について、第一次世界大戦後に起こった金融恐慌のことなど、詳細な記述で時々行きつ戻りつしながらも
    「あぁ、そういえばこうだったっけ」
    ということを改めて思い出しました。

    そして、第二次世界大戦へと時代が移り、日本が戦争へと突き進んでいく過程は本当に見ていてやるせなく、太平洋戦争でミッドウェー海戦を機に日本軍がアメリカの持つ圧倒的な物量をはじめとする総合力に敗れ去っていくさまは、本当に読んでいてつらいものがありました。

    1945年8月15日に玉音放送が流れ、同年9月2日にミズーリ号で連合国との降伏文書調印式が行われ、第二次世界大戦は終わりを告げるわけですが、このときの影響が何らかの形で現在にも影響を及ぼしているということを、決して忘れてはならないと思っております。それを再確認したという意味で、この教科書を読んだ甲斐があったというものです。

  • 日本近現代史の復習に最適。歴史の勉強不足を痛感。

  • 日本が独自の歴史的・文化的条件を踏まえつつ、いわば手持ちの材料を用いた自前の手法で異文化を摂取・吸収し、近代化を進めていったことが重要視されている。
    日本の近代を考察するにあたって、まず問題となるのは、その母体ともいうべき江戸時代における基礎的条件である。
    そこで注目されるのは、江戸時代の日本が、かなり高度の社会的同質性と国民的一体感を保持していた点えある。
    このような社会的同質性と国民的一体感は、二百数十年にわかって維持されたかなり中央集権的性格の強い幕藩体制といわゆる「鎖国」体制のもと実現された。

    1860年3月3日、井伊を江戸城桜田門外に襲って暗殺。この桜田門外の変の結果、幕府の専制的な政治によって事態に対処しようとする路線は行き詰まり、幕府の威信は大きく動揺し始めた。

    2 明治維新と富国強兵
    二百数十年に及ぶ江戸幕府の支配を打倒した戊辰戦争が、長期にわたる全面的な内戦におちいることなく、比較的短期間で収拾されたのは、欧米列強によって加えられた外圧に対して強い対外危機意識が生まれ、新政府側も旧幕府側もともに内乱の長期化による外国勢力の介入を回避し、国家の独立を守り、植民地化の危機を避けようとする姿勢を共有していたからであろう。

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著者プロフィール

1934年、東京に生まれる。1958年、東京大学文学部国史学科卒業。1961年、東京大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程中退。東京大学教養学部教授、中央大学文学部教授を歴任。2020年没
【主要著書】伊藤博文関係文書(共編、塙書房) 日本近代史講義(東京大学出版会)日本の近代(放送大学教育振興会)日本立憲政治の形成と変質(共編、吉川弘文館)

「2022年 『歴代内閣・首相事典 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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