- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784634640511
作品紹介・あらすじ
「三国志」に描かれた女性の生きざま!『三国志演義』のストーリーを追いながら、群雄の戦いの物語に描かれた女性たちの姿に迫る。
感想・レビュー・書評
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毛宗崗の評が入った完全版『三国志演義』の翻訳が望まれる。
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数多ある伝承の中から、貞節より孝をとった女性としての設定を選び作られた美女・貂蝉。
正妻や妾への嫉妬のみならず、後継者選びへの口出し、嫁の甄姫を売り渡すなど女の悪の象徴にされた袁紹の妻・劉氏。
孫権の妹でありながら夫劉備への義、すなわち漢への義に殉じて長江に身を投げる孫夫人。
三国志演義において、曹操や諸葛亮ら男性と同じように女性たちも、史実以上の悪女になったり、史実と異なっても理想の女性に描かれたりした。改変された彼女たちは物語において重要な役割を果たし、時にそれは男達に大きな影響を与え、その敗北の原因になったり、正しい行動への導きになったりもする。
この本では「三国志演義の完成版」毛宗崗本が、曹操の悪と蜀の正統を強調するためにいかに史実と虚構を織り交ぜ、清の時代の道徳に合わせて作り上げられたのか、女性の描き方を中心に読み解いていく。
演義のストーリーを振り返りつつ読むことができ、史書と毛宗崗本の違いや道徳に関する解説もとてもわかりやすく興味深い。個人的には振り返りを減らしても、より多くの女性についての解説が読んでみたかった。
私はこの本がまとめているような、女性の重要さや活き活きとした生き様を感じることはできなかった。むしろ男性の生き様を強調し、清代の女性に教訓となるような道具として描かれているように感じてしまった。敗北する男の原因は色香のある女や嫉妬心を強調された女であり、義を果たす男の妻や母は賢や義を強調された女性である。少し悔しい気もするが、それにより毛宗崗本の文学的な価値が増していることは確かであり、三国志演義の面白みが増していることには感服せざるを得ない。 -
中国の三国時代の華やいだ女性たちの解説書
三国時代は男ばかりが
活躍した訳ではないのが判った
小生の読書スタイルは
走り読みと言うらしい
相変わらず幻聴さんが
賑やかだったが
忘れてしまった -
どうカテゴリしていいのか迷ったけど、自分の本棚では研究書っていうことで…