- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784635600163
感想・レビュー・書評
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今はなき首里城も登場。焼失は本当に悲しかった。
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城へ行く前の下調べ。
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読みやすく、著者の城への愛がビシビシと伝わってくる。お城鑑賞のポイントがわかり、ためになる。
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イラストと写真付きで、文体も難しくはなく、取っ付きやすい。
もともと城について無知だったが、知らなかったことがスルスル入ってきておもしろかった。 -
お城は普通に好きですが、外観を見て「きれいだなー」と思うくらいで、あまり詳しいことは知りません。
それでも、城好きの友人は周りにちらほらいるため、もう少し詳しく知りたいと思い、読んでみました。
あまり本格的なものだと入りづらいと思っていたので、「ビギナーも楽しめる」という副題に惹かれます。
著者はお城大好きの城メグリスト。天守閣を帽子代わりにかぶった女の子のイラストが随所に登場してかわいいです。
お城好きの男性は、微に入り細に入り語りがマニアックに深くなるため、女性視点で多少ミーハーさと一緒にお城を紹介してもらえるというのが同性としてはうれしいところ。
まずは日本のお城の概要を教えてもらいます。
13~16世紀にはお城は3~4万あったのだそう。
日本の市区町村を合わせても、そこまではなさそう。
かつての日本はお城だらけだったんですね。
当時の光景を見てみたかったです。
それほどたくさんあった城が姿を消した、3つの出来事は
① 一国一城令(1615年)
② 明治の廃城令(1871年、明治4)
③ 第二次世界大戦(1945年、昭和20)
だとのこと。
①の一国一城令(1615年)で、数千あったお城が170城に減り、
③の第二次世界大戦で空襲で消失したそうです。
明治期には、当時のお城に文化的価値はなかったため、②の廃城令がくだされたのだとか。
そうした歴史を経て、国内に現在残る天守は12棟のみになっています。
今では非常に貴重なものです。
黒い天守は秀吉の大阪城。
白い天守は家康の江戸城。
家康は、秀吉に変わる天下人の存在をアピールするために、自分の城を反対の色にしたそうで、天守の色で豊臣派か徳川派かがわかるのは一目瞭然ですね。
お城は、壮麗かつ華麗なものが目を引きますが、今の時代だからこそどのお城を見ても感嘆できるわけで、戦国時代では、敵にお城に圧倒的な権力と軍事力を見せつけて、戦意喪失させるという心理効果があったとのこと。
そのためにも贅沢なものが作られたようです。
お城は、本丸に辿り着くまでに疲れてしまい、さらに天守閣に登ると、ゼイゼイになりますが、そもそもは戦場の要塞であるため、攻め込みにくく作られているのが当たり前。
アクセスしづらいお城ほど原型をとどめている名城だといわれて(なるほど)と思いました。
つまり、お城の見学者は、誰もが城にとっては敵なんですね。
平和ボケしている頭では思いつきませんでした。
天守に実際に住んだのは、後にも先にも信長だけ。
安土城は、3年かけて完成し、3年後に消失した幻の城。
実物大の安土城が建てられることはもうないのでしょうか。
『石段の石仏』の写真はありましたが、それについてはなんのコメントもありませんでした。
前向きないいことばかり語ってくれているようですが、歴史の闇も語って欲しいと思います。
最近話題の竹田城ですが、2012年に朝来市役所に竹田城課が設立されたのだとか。
どんな仕事内容なのか、気になります。
また、鳥取城主の吉川経家は、自分の命と引き換えに城兵を救った名将ですが、落語家の5代目三遊亭円楽師匠は彼の子孫なんだとか。
先祖は武士、子孫は落語家。すごい振り幅です。
経家の銅像は円楽がモデルになっているそうです。子孫冥利に尽きますね。
大阪城落城に千姫は津和野城主、柿崎直盛に助け出されましたが、彼女は面食いで、ビジュアル判断で直盛との再婚を拒否し、逆上した直盛に強奪未遂事件を起こされたんだとか。
知りませんでした。
そんなエピソードを交えつつお城を紹介してくれるため、最後までおもしろく読めました。
ただ、たくさんのお城情報がぎっしり詰まっているため、読み終える頃にはお城ネタで頭のなかがいっぱいいっぱいになっていました・・・ -
ビギナー編を読んだ。文章から、お城への“愛”を感じる。彦根城、金沢城、安土城など。