メロディ~だいすきなわたしのピアノ~

  • ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
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本棚登録 : 260
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784636870879

作品紹介・あらすじ

(だれがひいてくれるのかしら)くるひもくるひもまちつづけるピアノのまえにあるひちいさなおんなのこがあらわれました。「このピアノがきにいったかな?」「このピアノもわたしのことがだいすきみたい!!」おんなのこはピアノに「メロディ」となまえをつけました。(わたしはせかいでいちだいだけのなまえのあるピアノ)メロディは、うれしくてたまりませんでした。うれしいことがあったとき、かなしいことがあったとき、おんなのこは、いつもメロディをひきました。でも、おんなのこがちゅうがくせいになり、こうこうせいになると、メロディとすごすじかんがだんだんとすくなくなり…この絵本を世界中のピアノと、ピアノを愛するすべての人に贈ります。

感想・レビュー・書評

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  •  ピアノを題材にした絵本は、今まで期待に応えてくれるものが少なかったけれど、この本は割と好きでした。

     自分のピアノが家に来た時のワクワクする気持ち。楽しい日も悲しいことがあった日も、共に毎日を送るピアノとその持ち主。そして、段々と弾かれることが減ってくるピアノ。そのピアノがその後どうなるのか…

     その様子が、沢山の、丁寧なピアノの絵や楽譜の絵と共に描かれています。

     とても残念なことに、ピアノを習っていても、住宅事情や、いつまで続くかわからないし…などの理由で、本物のピアノが購入されることはかなり少なくなっています。この絵本に描かれている家は、綺麗な薔薇が花壇にあふれ、裕福そうで、一軒家で、と、恵まれていますね。家に置くのが無理でも、あちらこちらに本物のピアノを弾ける環境があるといいのにな、とよく思います。学校のピアノなども、たまにしか弾かれず、もったいないなと感じます。上手に弾ける人のためだけのものであるべきではないと思います。せっかく、指を置けば簡単に音が鳴ってくれる構造なのですしね。

     ピアノに限らず、全ての物を大切に使おうという気持ちにさせてくれるところが良いなと思いました。

     今、ピアノに寂しい思いをさせている全ての持ち主に、これからピアノを所有する親子さんに、そして、今まさにピアノから遠ざかろうとしている人に、特に読んでもらいたいです。

  • ヤマハで出した絵本らしく、ピアノと持ち主の女の子との素敵な物語が綴られている。
    成長する女の子と、その成長に寄り添うように側にあったピアノの声無き交流が丁寧に描写されていてじんわりきた。

  • みなさんはこの絵本が36ページであることに気づきましたか?ぜひページ数を確かめてみて下さい。

  • 読了年齢:5y10m

    前々から読み聞かせたかった本。図書館から借りて読んだが、親子で大泣き。
    音楽教室に通っている息子にもう少しピアノに触れる時間を増やして欲しくて、と邪な気持ちから借りた訳だが。
    ページが進むにつれて、先が気になりドキドキ、泣くわ泣くわ… 話は良い形で結末を迎えるのだが、息子は途中からメロディに感情移入してしまい、所有しているピアノの行く末も考え大泣きしていた。
    捨てられるのではなく、修理してもらうんだよ、言い聞かせても気持ちは晴れなかった。
    しかし、翌日からは毎日ピアノ練習をしているし、この絵本も購入し毎日読んでいる。
    そういえば、私は親に買って貰ったエレクトーンに感謝もせず処分してしまったっけ。
    楽器やモノに対し考えさせられる本です。
     

  • ピアノは生き物です。
    湿気が多いところが苦手で、年に一回調律も必要です。
    長く音を出さないでいると駄目になってしまいます。

    だからよく考えてピアノを買ってください。
    だって犬や猫を飼うとき、簡単に買ったりしないでしょう?

    立派な曲が弾けなくてもいい。
    ピアノより楽しいと思うことに出会うかもしれない。
    でもどうかピアノを買ってもらったからには細々でもいい。
    長くピアノを弾いてください。
    音楽は、ピアノを演奏することが全てではありません。
    もし思うように奏でることができなかったとしても、この出会いは聞くことや他の楽器への出会いにつながるかもしれません。
    そこには必ず喜びが生まれます。

    ピアノを買ってもらう前の小さなピアニストと、ピアノに蓋をしてしまったかつてのピアニストに読んでもらいたい一冊。

  • 「(だれがひいてくれるのかしら)くるひもくるひもまちつづけるピアノのまえにあるひちいさなおんなのこがあらわれました。「このピアノがきにいったかな?」「このピアノもわたしのことがだいすきみたい!!」おんなのこはピアノに「メロディ」となまえをつけました。]

  • ピアノを生涯の友達に出来たらどんなにか幸せだろうかと思える作品。街角ピアノのように弾けたらいいなと思います。

  • くすのき しげのり (著), 森谷 明子 (イラスト)

    女の子の6歳の誕生日プレゼントのピアノ,大人になった女の子の女の子もピアノが好きになるでしょうか?

  • ピアノは鏡。友達。先生。
    ピアノを持っていた人にはとても染みるけれど、持ってなかった人でもメッセージを受け取れると想う。
    私もピアノに名前をつけていた。
    天音さん。
    ピアノは友達。先生。

    できることならそばにおいて大事にしたい。

  • 嬉しい時も悲しい時もピアノを弾く、ピアノが寄り添ってくれるということが書かれていて、本当にそうだなと思ったし、子供たちにとってもピアノがそんな存在であってくれると嬉しいなと改めて思った一冊♪

    物を大切にするということを描いている絵本なので、ピアノじゃなくても他の物をピアノに置き換えて読んでほしいという作者の言葉も良かったです◎

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著者プロフィール

児童文学作家。1961年生まれ。徳島県鳴門市在住。鳴門教育大学大学院修了。小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などをへて、児童文学を中心とする創作活動と講演活動を行う。絵本の主な作品に『おこだでませんように』(小学館)、『Life(ライフ)』(瑞雲舎)、『ええところ』(学研)、『ともだちやもんな、ぼくら』(えほんの杜)、『あなたの一日が世界を変える』(PHP研究所)、「いちねんせいの一年間」シリーズなど多数。2019年、新しい文学のスタイルにチャレンジした短編集『海の見える丘 あなたの未来へ贈る5つのものがたり』)(星の環会)を上梓。

「2020年 『5つの風の絵ものがたり(全5巻)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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