真夜中の図書館

著者 :
  • ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
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本棚登録 : 148
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784636915907

作品紹介・あらすじ

眠れない夜、心の扉を開いてあなたの中の子どもに会いに行きませんか。古今東西の童話や歌などから選んだ名作の数々を、美しいカラーイラストとともに谷山浩子がご案内します。

感想・レビュー・書評

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  • 谷山浩子が古今東西の名作を語るエッセイ集。泣いた赤おに、車のいろは空のいろ、モモ、雪の女王といった言わずと知れた名作から、鉄腕アトム、千と千尋の神隠し、クーロンズ・ゲートなどアニメやゲームまで取り上げている。その幅広さ!それぞれの作品の魅力を伝えながら谷山さん流の解釈にも「なるほど~!」と言いたくなるようなポイント多数。
    30年前に谷山さんの音楽に出会い、何年かおきに自分の中でブームが訪れるのだが、活字の谷山さんに触れるのは(再読以外では)実に久しぶり。改めて、谷山さんの文章も好きだなぁ…としみじみ思った。
    個人的なツボは、「いろおんぷばいえる」。な、懐かしい~~!いろおんぷ、弾いてました!そしてグリム童話の「賢いエルゼ」。私、この作品初めて知ったのだが、えらくシュールですね…怖い。ちょっと谷山作品に通じるものがあるような。
    ラストのエッセイ「夜型」も、すごく共感!子供の頃は本当に寝付けない夜をいくつも過ごしたものだった。本作のタイトル、「真夜中の図書館」が内容にピッタリ。記憶の扉がいくつも開き、そして、未知の世界への扉も開けられたような、そんな気持ちになる一冊。勿論、谷山ファン以外の方にもお薦め!

  • かつて読んだ児童文学作品や小説などに対して、どう感じたかを綴った一冊。
    作品を読み解くというよりは、その作品に出会ったことで揺れ動いた自分の気持ちや感情が記されている。だから、これらで「谷山浩子」はつくられました。という感じもして楽しい。

  • 読んだことのあるモモについて、ピックアップ読み。ノルマや目的は極端にいえば、今を節約していつかに備えるものだから時間どろぼう。時間がもったいないから無駄にしないよう頑張ることで、時間はどんどん失ってしまう。急がば回れ、結局近道ってないのかもしれない。
    「今」がわたしたちの生きる場所であり、「今」をありったけ使い切ることが「生きた」ことになる。約三ページで、読んだ記憶が蘇り、新たな見方が吹き込まれた。イラストもキレイ。

  • エッセイ集。ブックガイドではない、と言われてはいますが。紹介されている本を読みたくなってしまうという点では、ブックガイドと言えないこともないのでは。
    誰もが知っている有名な話から、マイナーっぽいものまでいろいろ。浩子さんファンからすると、「ああなるほど、浩子さんはこういうところが好きなのか!」と納得できて面白かったり。感性が合うと嬉しくてにやりとしてしまったりもします。
    個人的にはグリム童話の変なところが好きなので、とても共感。あ、そういえばたしかにブレーメンはどうなったのだろう(笑)。

  • シンガーソングライターの谷山浩子が
    絵本や童話など、好きな作品について語っている。
    と、書くと個人的なエッセイのようだけど、
    谷山浩子ファン以外が読んでも
    とてもおもしろい本になっている。

    まず有名な作品について、
    「ああ、こんな読み方があるんだ」、
    という例を示してくれていること。
    それから、多くの人が現在感じているであろう
    「大人ならではの孤独感や馴染めなさ」に
    (押し付けがましくなく)焦点を当てていことだ。

    著者の論に共感できることも異論を挟みたくなることもあるだろうけど、
    それも含めて文学や芸術は、
    人の心に寄り添い感情を揺らす
    きっかけになるものということを
    再認識させてくれる。

    個人的にはPSゲームの『クーロンズ・ゲート』に
    触れているのもおもしろかった。

  • 図書館で本を探していて一目惚れ。
    綺麗な言葉と美しいイラスト。
    谷山浩子さんの世界観に時間を忘れて引き込まれます。
    昔に読んだ事のあるお話も、もう一度読み返したい!と思わせてくれる一冊でした。

  • 一時期よく聴いていた谷山浩子さんの本に関するエッセイ。ゲド戦記、指輪物語、リンドグレーン、ピーターパン、懐かしくなった。青い鳥とは何か?考察がとても谷山ワールド

  • 面白そうと思って手にしたら、谷山浩子さんの著書。これは面白くないわけないと、ページを捲るともう止まらず。色々な物語(作品)世界をテーマにした、浩子さんワールドというべき本。こういう物の見方、大好き。

  • 童話などに関するエッセイ。谷山さんには「みんなのうた」のイメージがあったけど彼女自身それを聞きながら育ったのだなと思わせる記述がたびたびあり、なんかよかった。
    挿絵を見てたらトリイ・ヘイデンの本のことを思い出したけど特に関係はない。(トリイヘイデンの本の挿画は大竹茂雄)
    星の王子様を読もう読もうと思ってそれきりなのを思い出した。

    909

  • 好きな歌手さんが書いていらっしゃったので手に取ったところ一気読み。独特の世界観を十分堪能できた。物語や本など(中にはゲームの話もある)に触れてどう感じたかがメインで、読んだことのある本から名前すら知らなかった物語まで、掲載されているものは様々。気になった物語は探してみようと思う。

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著者プロフィール

シンガーソングライター。東京都出身。1972年にシングル「銀河系はやっぱりまわってる」、アルバム『静かでいいな~谷山浩子15の世界~』をキングレコードからリリースするなど、早くからその才能を発揮する。現在までに40作品以上のオリジナルアルバムをリリース。その独自の高い音楽性は根強いファンを獲得している。
NHK「みんなのうた」「おかあさんといっしょ」やCF、また「オールナイトニッポン」をはじめとするラジオ番組のパーソナリティー、童話、エッセイ、小説の執筆など、その活動範囲はますます拡大している。近年は、映画『ゲド戦記』の挿入歌「テルーの唄」、映画「コクリコ坂から」の劇中挿入歌の楽曲提供を担当するほか、斉藤由貴、手嶌葵、持田香織(Every Little Thing)、声優の豊崎愛生、今井麻美、上坂すみれへの楽曲提供など作家としての活動も著しい。
2022年4月にデビュー50周年を迎え、コンサートや執筆など精力的に活動している。谷山浩子公式YouTubeチャンネルで、音声のみの番組「谷山浩子のSORAMIMI ラジオ」配信中。

「2023年 『ヒロコとニャンコと音楽の魔法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

谷山浩子の作品

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