政治学 補訂版 (New Liberal Arts Selection)

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  • 有斐閣 (2011年12月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (564ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641053779

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政治学 補訂版 (New Liberal Arts Selection)の感想・レビュー・書評

  • 政治学について網羅的に書かれたもの。
    この一冊で政治学が全て学べるとは到底思えないが、学ぶ上で持っておきたい一冊。
    各章末には確認課題と文献案内がある。

  • 身近な政治から政治学の各分野へアクセスできるように導入が平易であり、また随所に基本的な文献が散りばめられた、まさに最初の一冊。便利。

  • 政治学の諸分野への入り口。
    文献案内も充実。

  • 教科書:「政治学』有斐閣

    1. Democracy... dēmokratía (Greek)
    古代ギリシャのポリス(アテナイ)において発生

    民主政(多数を占める人民が支配する政体)←→優れた少数が支配する貴族政、王政とならぶ選択可能な政体の一つ

    ▪︎古代民主政治の特徴
    ①政治参加の権利が市民全員に平等
    *成人男子(階級によらない)に限られ、女性・奴隷は排除

    ・法の前の平等:社会的ヒエラルキー(階層秩序)に対するラディカルな挑戦
    *プラトンをはじめとした反民主主義的傾向を持つ論者はかなり多く、民主制とは貧しく無知な民衆とそれを操る扇動者(デマゴーグ)による堕落した政体であるという認識は19世紀末まで残る

    ・民会における市民の発言権の平等:民主政とは何よりもまず、討議によって意思決定を行う政体、この討議は完全に自由で平等なものでなければならない、とみなされていた

    ②統治する者と統治される者が平等
    アテナイの民主政における政治参加:
    - 自由人全員が平時であれば月に4回の民会に出席に、最高の議決機関であるこの民会で政策を決定する
    - 行政・司法の主要な官職は市民全員の中から抽選によって選ばれ、交代でその任にあたる
    (選挙で政治家を選出することは民主制ではなく貴族政的、民主制とは市民全員の参加による完全な自治体制)....アテナイの国家の規模が小さかったため可能だった?

    どのサイズまで直接民主主義は可能と言えるか?もしくはどのような条件のもとで?

    ③デモクラシーを支える市民の精神:市民がどれだけ自分の所属するポリスに愛着を持つかが民主政運営の鍵(公共精神)

    民主政だけによらず、ギリシャの人間・政治観(ゾーン・ポリティコン, ポリス的動物)に由来する。そこでは公共生活に積極的に参加する人間こそが人間にとってもっとも重要な行為であり、祖国に進んで献身するものこそがもっとも有徳と捉えられた。民主主義の正否は一部のエリートだけでなく、市民全体がどれだけこういった共同体感情を共有しているかにかかっている。

    →慣習による価値判断軸が民主主義の成立可能性に与える影響、この共同体感情の共有・議論可能性を高めることには時間と労力がかかるので、必ずしもすべての国民が民主制を望んでいるわけではない点に注意。特に政治に対する透明性や主体性が損なわれている場合に関与可能性が低くなるのか?

    古代の民主主義:直接民主主義
    近代の民主主義:間接民主主義, 国民全員ではなく投票によって選出された代表が立法行為を行う。代表による政治的意思決定, 「代表制民主主義」--- 古代ギリシャ的にはこれがすでに”選民的”であり民主主義の概念の外に出てしまう

    ▪︎ 近代デモクラシーの起源

    中世から近世にかけてのヨーロッパに見られた身分制議会(貴族・聖職者・平民などの諸身分の代表からなる), 国王と各身分代表の意見交換

    君主が無拘束の絶対権力を行使する絶対君主制ではなく、議会によってその権力を制限される制限君主政こそが理想的な政治体制だという観念が成立する。
    →ギリシャでは極端な意味での民主主義、それと王政・貴族政の中間に位置するいうことか

    大陸諸国:16世紀以降君主権力の伸長によって身分制議会が弱体化
    イングランド:身分議会制が着実に拡大し、名誉革命を機として議会が実質上最高の立法機関になる

    古代民主主義との違い
    ・選挙によって代表を選出する
    ・代表者となる権利の不平等(厳しい財産要件の制限選挙、貴族。富裕な財産所有者に限られる)(根拠:財産、とりわけ不動産を持つもののみが自由人にふさわしい経済的・精神的独立を維持し、健全な政治的判断力を行使するにいたる高度な教育を身につけて... 続きを読む

  • 学部生向けの教科書。

    先に行政やゲーム理論をつまみ食いしてたんですが、この本を読んで、principal-agent theoryが経済学と政治学では異なることに気付きました。


    【目次】
     補訂版はしがき i
     初版はしがき ii
     著者紹介 v
     目次 vii
     本書について xvi

    序 章 「七人の侍」の政治学 001
    0.1 「本人」と「代理人」で考える政治
    0.2 合理的な個人

    第1部 統治の正統性──政治の課題とは何か
    第01章 政策の対立軸 011
    1.1 あなたはどんな考えを持っていますか
    1.2 政策の対立軸 
    1.3 一次元モデルから三次元モデル

    第02章 政治と経済 033
    2.1 資源配分のメカニズムとしての市場 
    2.2 市場の失敗 
    2.3 政府は何をもたらすか 

    第03章 自由と自由主義 051
    3.1 古典的自由主義 
    3.2 古典的自由主義の展開 
    3.3 福祉国家型自由主義とその批判

    第04章 福祉国家 071
    4.1 福祉国家の政策レパートリー
    4.2 福祉国家をもたらしたもの 
    4.3 福祉国家がもたらしたもの 

    第05章 国家と権力 089
    5.1 三つの国家観 
    5.2 近代国家とその正当化原理 
    5.3 権利をめぐる諸理論 

    第06章 市民社会と国民国家 111
    6.1 「公」と「私」 
    6.2 市民社会 
    6.3 ナショナリズムとコスモポリタ二ズム

    第07章 国内社会と国際関係 133
    7.1 国際関係の特質 
    7.2 主権国家システム 
    7.3 国際関係をどう見るか 

    第08章 国際関係における安全保障 153
    8.1 安全保障のジレンマとその回避 
    8.2 武力紛争その回避 
    8.3 冷戦後の安全保障 

    第09章 国際関係における富の配分 175
    9.1 国境を超える経済的交流の増大 
    9.2 非対称的な相互依存
    9.3 経済的交流の増大と国家 

    第2部 統治の効率──代理人の設計
    第10章 議 会 193
    10.1 議会の比較 
    10.2 日本の国会 
    10.3 議会と政党 

    第11章 執政部 213
    11.1 日本の内閣制度 
    11.2 総理大臣の政治学的分析 
    11.3 執政部の比較論 

    第12章 官僚制 233
    12.1 NPMの中の官僚制 
    12.2 官僚制の合理性と非合理性 
    12.3 国民,政治家,官僚

    第13章 中央地方関係 251
    13.1 中央地方関係論 
    13.2 地方分権改革
    13.3 日本の中央地方関係 

    第14章 国際制度 273
    14.1 アナーキー下における国際協調 
    14.2 国際レジームの形成,変容,効果 
    14.3 グローバル・ガヴァナンスと国際制度 

    第3部 統治のプロセス──代理人の活動 
    第15章 政策過程 293
    15.1 意思決定 
    15.2 課題設定と政策決定 
    15.3 政策実施と政策評価 

    第16章 対外政策の形成 317
    16.1 対外政策の決定 
    16.2 対外政策決定と国内社会,国際関係
    16.3 国際的相互依存の進展と対外政策決定過程の変容

    第17章 制度と政策 337
    17.1 国家論 
    17.2 歴史的制度論 
    17.3 合理的選択制度論 

    第4部 統治のモニタリング──何がデモクラシーを支えるか
    第18章 デモクラシー 361
    18.1 古代の民主制と近代の民主制 
    18.2 近代における自由民主主義体制の成立
    18.3 現代民主主義論 

    第19章 投票行動 381... 続きを読む

  • あらゆる行動に合理性を見出そうとしてる向きはあったり、一つの論点について二つの学派が存在した時にその中間にある考え方を過大評価してるような向きはあるものの、穏当で平明な良い教科書。制度に関心はあるが、思想には関心がないということが改めてよくわかった。

  • ちゃんと教科書もレビューできるmixiクオリティ。

    社会人になると誰しも

    「いやあ、学生の時にもっと
     真面目に勉強しておけばよかったよ!」

    と一度は思うものですが、
    ご多分漏れず僕もそうなりました。敬具


    腐っても自分は政治学科だったので
    引っ張り出して今読んでいるこの本。

    当時も結構重宝したんですが改めて
    今読んでも、もの凄い役立つ&わかりやすい。

    「政治学ってなに?」という初心者から
    「私は政治でこの世の理不尽を諭したい」
    という豪の者まで、あまねく人にオススメできる。
    まあ後者は革命家か何かでしょう。


    人が2人寄れば政治が生まれる社会において、
    政治学を学ぶことは人生を豊かにするんじゃないかしら。
    そう思おう、そうしよう!

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政治学 補訂版 (New Liberal Arts Selection)に関連するまとめ

政治学 補訂版 (New Liberal Arts Selection)の作品紹介

政治とは何か、政治学とは何か。政治を、「本人」「共通の目的」「代理人」という三つの要素に注目し、現在の日本を題材として整理・解説した教科書。主催者である国民(本人)が政府(代理人)を雇って自らの利益の実現(共通の目的)をはかるという観点に立ち、政治の課題から、政治理論、統治のしくみ、行政学・地方自治、国際政治、何がデモクラシーを支えるかまでを、体系的に解説する。政治学諸分野の知識や考え方、対象とする問題を、政治学全体の中に位置づけた。事実関係やデータなどをアップデイトし、補訂。

政治学 補訂版 (New Liberal Arts Selection)のKindle版

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