- Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641090149
感想・レビュー・書評
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心理療法とカウンセリングを分け、カウンセリングの実践について基礎から述べている本。
こうした本は読んだことがなかったが、意外に面白く、役に立つと感じた。
ただし、初版は1983年と古く、学校、病院、職場など領域別に章立てた最後の数10ページは現実には即していない。
カウンセリングの実践について学びたい初学者はこうした本を読むのは勉強になると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カウンセリングを学ぶ(有斐閣書店)の姉妹版みたいな感じ?学ぶで、カウンセリングの理論の概観をなぞり、こちらはより実践的なものとなっている。最初は薄っぺらい内容しか書かれていないんじゃ?と思っていたけれど、学ぶで理論を総覧した後に、見ると意外と内容がしっかりしているし、セットで読むとかなり意義があるんじゃないか?と思われてくる。正誤の問題形式でカウンセラーの態度用件が記されており、その問題を解いた後に、その章ではその部分について述べられているといった具合でそのあたりもかなり実践的な内容となっている。本書の在り方としては、クライエントの態度用件としては、ロジャースを基にした「受容(無条件の積極的関心)」なんかに重きを置かれているが、手法としては行動カウンセリグがメインとなっている。行動カウンセリグは行動療法とは若干違うようだけれど、基本的には似ている。ある意味でかなり実利的な手法である。具体的な目標なんかを設定して、それを低層から徐々にクリアしていくといった具合のもので、ある意味で一番実施が容易かつ、効果も見こみやすいものとなっている。その分、実施できるレベルが低い。つまり、人間関係が巧くいかないだとか、進路不安だとか、そういったものに対しては効果的なのだけれど、精神が分裂気味だとか、自分で自分を制御できないだとか、そういったレベルには対応できそうにはないかなと思われる。カウンセリングの中では比較的客観性が高く、社会性も強くて、実利的というところは評価のポイントともなるけれど、反面である種の考え方(人間とはかくあるべきである)という考え方に縛られているという意味では、柔軟性がないというか、押し付けがましさみたいなのはあるよなと思います。だから、こういうカウンセリングは実利的傾向を、本性的に好まない人にはあんまりよろしくないと思う。いわゆる行動カウンセリグを主としている人は認めないかもしれないけどさ。
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教育相談の教科書でした.
レポート内容は,沈黙の扱い方,非言語的コミュニケーション,くり返しとさぐり,感情的内容の4つを説明するというもの.
わかりやすい言葉で書いてあったり,クイズがついているのでサクサク読めるものの,内容は薄いかな.この本で概観して,↓の本を参考文献として利用しました.
内山喜久雄 他(1984)『講座サイコセラピー 第1巻 カウンセリング』日本文化科学社.