メディア文化論 --メディアを学ぶ人のための15話 改訂版 (有斐閣アルマ)
- 有斐閣 (2012年12月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641124875
作品紹介・あらすじ
メディアって何だろう?-メディアやコミュニケーションについて勉強を始めようとしている大学生や大学院生、社会人の方々に最適。理論、歴史、実践という3つの視角から、メディアと私たちの生きる社会とのかかわりを、多面的に読み解いていく。ネット社会やグローバル化の新しい状況に対応し、第3部を中心に改訂。
感想・レビュー・書評
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コンパクトにメディアについてまとまっている。入門書なので、各論や、その他の詳細が書かれた概論に飛ぶと良い。
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『ケータイ社会論』P16 読書ガイドで紹介されていた本。①メディアの理論、②メディアの歴史、③メディアの実践という3つの部分から構成されている。大学でメディアを学ぶ人の教科書のような本だが、内容は多岐に渡り、実に興味深い。
P257 メディアリテラシーの解釈が特に印象に残った。
(抜粋)メディアリテラシーとはけっして新しいメディアを使いこなす能力ではない。メディアリテラシーとは、私たちの身のまわりでメディアで語られたり、表現されたりしていることが、いったいどのような文脈のもとで、いかなる意図や方法により編集されたものであるのかを批判的に読み、そこから対話的なコミュニケーションを創り出していく能力である。つまり、あらゆる情報は編集されていること、構成されたものであるという認識が、メディアリテラシーの出発点なのである。 -
メディアを取り巻く様々なテーマを概観するに入門編としては良いと思います。詳細は自分自身で深く掘り下げる必要があります。
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メディアの歴史に詳しい。
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メディア論を総覧できる良い本。
メディア論の見取り図が描ける。
ただ、スマホやソーシャルメディアのような「ケータイ」より先の話題にはほとんど触れられておらず、著者の視界の限界も見て取れる。 -
近年の日本のマスコミのねつ造報道が日中韓の問題に大きく関わっていたことからメディアに興味を持ち、手に取る。
大学でメディアを学ぶ人にとっての教科書のようであり、時代背景にそって様々なメディアの研究がどのように行われてきたか、またそれぞれのメディアが歴史とともに与えてきた効果について書かれている。
特にテレビと携帯電話に関する項目について興味を引かれた。
テレビは当時、三種の神器として扱われ、天皇が国民の象徴であったようにテレビ自体も国民のシンボルとなっていた。
そういった経緯からか、テレビは擬人化されていった。
テレビは同じ時間に同じ内容を共有することからもナショナリズム、家庭を社会的に閉じた空間にすることを高めるメディアでもあった。
携帯電話は家庭内の社会的に閉じた家庭に浸食していった。
それがあまり受け入れられない理由に近いものとして
公共のマナーとして携帯電話の利用がある。
特に日本では、公共の場での携帯電話の使用が煙たがられる傾向にある。
これは公共の空間は社会的な関わりを共有して閉じた空間であるようにしている一方で、携帯電話のような私的な浸食を感じるからであるようである。
他にも、印刷術が普及し、言語の統一が行われたことが国民性を上げていったこと。
マスメディアはもともと個人の嗜好を強める効果が強く、新しく興味を植え付けるものではない。