組織の経済学入門: 新制度派経済学アプローチ

著者 :
  • 有斐閣
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641162778

作品紹介・あらすじ

新制度派経済学の視点から企業を読み解く。取引コスト理論、エージェンシー理論、所有権理論の基礎を理解し、組織形態、経営戦略、ガバナンス問題などへの応用の仕方を学ぶ。

感想・レビュー・書評

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  • ミルグロム&ロバーツの「組織の経済学」の予習として読む。

    組織間や組織内部での行動を経済学的に分析する新制度学派の入門テキスト。取引コスト理論、プリンシパル=エージェント理論、所有権理論の3つの柱をそれぞれしっかり説明しているし、進化経済学、行動経済学、ゲーム理論などのアプローチも簡単に紹介されていて、これ一冊で組織の経済学のだいたいの概観はつかめるんじゃないかと思う。

    数式をほとんど使わないかわりに文章による説明がていねいで、とてもわかりやすい。大事な前提条件は何度も説明してくれるので、前のページに戻って条件を確認して、ということをしなくてもすらすら読んでいける(少ししつこい気もするけれど)。

    そしてなにより、この分野はやっぱりとても面白い。一般的な経済学ではブラックボックスとして扱われてしまって、一方の経営学ではきちんとしたモデル化がされず記述的なままの”組織”というものが、こんなに首尾一貫したモデルとして分析できるというのは本当に興味深い。

    ただ、入門というだけあって、読み進んでいくうちに疑問が出てくるし、その疑問に答えてくれない部分も多い。そのあたりは、もっと深く勉強しないと行けないということなんだろう。

  • 勝利本棚

  • ベーシックな理論を中心にかなり面白かったはず。

  • 大学院講義で利用。とてもわかりやすく書かれています。が、研究に応用するにはもう一冊読まねばならないかもしれません。
    入門としては非常に良い本だと思います。独習にも利用できるか。

  • 読み始めました。
    詳細は後ほど…

  • 組織の経済学・新制度派経済学と呼ばれる理論群に関する入門書。具体的には、企業の境界問題(M&Aとか)や組織形態・コーポレート・ガバナンス・賃金契約等のトピックについて経済学的視座から扱っており、どちらかというと経営学専攻の方向けである。
    経済学的とはいっても難しい数式等はあまり出てこず(補論という形で収録されている)、説明自体も明快で、かなり初学者を意識した内容になっている。とはいえ割と網羅的に説明されているので、専門に勉強している人でなければこの分野に関してはこれ一冊で十分かもしれない。という訳で、大変優秀なテキストです。
    経営学の本を読んでみて「こんなんでいいのか?」と疑問に思った経験のある方、経営学の最先端をお手軽に知りたい方、もっと役に立つ経済学を身につけたい方なんかに最適な一冊。


    2415円。この値段だったら安い安い。

  • 新制度派の特徴は、新古典派経済学が前提としている「完全合理性」に疑問を投げかけている点にある。従来の経済学が現実味がないと感じていた私には、非常に新鮮で面白い。また、この理論の応用範囲は限りなく広く、思考の基本単位にもなりうる。
    本書はまさに入門書といった感じで、非常に説明が平易で読みやすく、なんの予備知識がなくても読める。参考文献も多く掲載されている点も入門書として素晴らしい。

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著者プロフィール

慶應義塾大学教授

「2016年 『組織の経済学入門〔改訂版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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