世阿弥 (人物叢書) (人物叢書 新装版)

著者 :
  • 吉川弘文館
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642052504

作品紹介・あらすじ

室町時代の能作者。少年時より才に秀で、観世大夫家を継いだ世阿弥は、現代に続く能楽を大成した。その生涯は足利義満・義持・義教の三代に及ぶ波瀾に富むもので、晩年の佐渡配流の理由や禅宗信仰の内実などには未だ定説がない。「夢幻能」と芸論に「不二思想」の影響を見、「秘すれば花」と言い切った独創的世界に迫り、新たな世阿弥像を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/60015

  •  世阿弥にかんする手堅い評伝。根拠の薄弱なことは書いてないし、思い切ったことも書いてないです。だから面白みには欠けるかもわかりません。

     将軍義教の「突鼻」な性格について、史書から根拠を抜き出して論じてあり、参考になりました。しかし、世阿弥ー元雅ラインを排除した敵役として描かれているので、見方が表面的かもしれません。しかし、これが一面的な描写かどうか調べている余裕はいまのところないので。読まれる方はご注意ください。
     義持・義教といったところは、それまで僧侶だったものを、いきなり還俗させて将軍にさせられている。考えてみればずいぶん乱暴です。精神に変調があってもおかしくはないかもしれません。

     後、世阿弥の芸論の背景には、「不二思想」(維摩経)というものがあるという話です。

  • [ 内容 ]
    室町時代の能作者。
    少年時より才に秀で、観世大夫家を継いだ世阿弥は、現代に続く能楽を大成した。
    その生涯は足利義満・義持・義教の三代に及ぶ波瀾に富むもので、晩年の佐渡配流の理由や禅宗信仰の内実などには未だ定説がない。
    「夢幻能」と芸論に「不二思想」の影響を見、「秘すれば花」と言い切った独創的世界に迫り、新たな世阿弥像を描く。

    [ 目次 ]
    第1 世阿弥の初期
    第2 世阿弥の中期
    第3 世阿弥の後期
    第4 世阿弥の作能
    第5 世阿弥の芸論
    第6 世阿弥と禅

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    [ 参考となる書評 ]

  • 「日本初の総合芸術家、世阿弥のメンタリティと正々堂々と斬りむすぶ。幽玄とは何だ?」 by 本郷 和人

  • 現時点までの研究史も踏まえた世阿弥の生涯を資料に基づき書かれた本書。最後に筆者の世阿弥の思想的背景を禅の「不二」へ収斂させ、本書を閉じている。そこへの反論はあるが、やはりそう主張するだけの客観的根拠としての資料も挙げており、大変益の多い本であった。

  • 不二

    といった言葉が、深く考えさせられる本でした。。。とても、良かったです。

    ただし、学者じゃない素人の僕には最後20ページだけでいいかな?。。。すいません。

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