水戸学と明治維新 (歴史文化ライブラリー)

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著者 : 吉田俊純
  • 吉川弘文館 (2003年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642055505

水戸学と明治維新 (歴史文化ライブラリー)の感想・レビュー・書評

  • 水戸学とは体系だった一様の思想ではなく、人物によってその内実は異なっていた。として幽谷‐正志斎‐東湖を論じる。

    折衷的方針のもとで当時のさまざまな思想を総合し、内憂外患の危機に応じようとした。改革を実践し、それを通じて理論も修正されていく。寛政期‐化政改革‐「新論」‐天保改革‐「弘道館記述義」‐幕末の改革を経て明治維新の思想的推進力へ。また近代天皇制イデオロギーへ。
    水戸学の民衆観とは?

    正志斎は民心を一つにするために天皇祭祀を唱えるが、民衆不信であり民は教化の対象であった。(儒教的神道・徂徠学的)
    「新論」は上からの国家主義政策を説き、幕藩体制擁護的

    農政改革を通じて民衆観の転換

    東湖は宣長的な国学の立場にあり、また民衆を信頼し、そのあり方を肯定、そこに国家の基盤を見出す。さらに道徳と政治の連続を説く。
    「弘道館記述義」は個人が天皇のために主体的に働くことを説いた道徳論

    水戸学とは東湖学であり、正志斎の「新論」とは異なる。対外拡大期に「新論」が顕彰されたために誤解されてきた。

  •  尊王攘夷、明治維新の思想な支えとなったと言う(言われる)水戸学の本。その発祥か維新まで。主には藤田東湖や会沢正志斎や斉昭、幕府と志士などの動向を追っている。
     天保の飢饉や諸外国の外圧、侵略を合わせた内憂外患の中、儒教の影響も受けてどの様に国を捉え、変えていくかを皆が真剣に考えて活動している。

     正志斎による「新論」では神道による尊王で民衆の心を一つにする事で危機を乗り越えようと考え、
     東湖の「弘道館記述義」は本居宣長の国学の影響もあり、日本がもとより抱える風俗に尊厳があるとし、覚醒した各々が天皇の為に主体的に働く事を説いた。
     
     教育勅語との関係もあり、弘道館記述義は近代、とても称賛され、昭和初期には新論が世界秩序を謳い上げていると称賛された。

    実際としては、正志斎は血なまぐさい事は言わず、穏健派として活動していたし、東湖は民衆を肯定し、支配層の腐敗を激しく批判した建学の為の書であった。とある。

    水戸学と言えば、戦後は嫌われ、すぐ右の人だと思われた。と言うエピソードも印象的でした。

  • 当時幾通りもあった思想・ストーリーを一つに統一し、若者のエネルギーを沸き立たせた昔の水戸人に乾杯です♪

    内容(「BOOK」データベースより)
    幕末、尊皇攘夷の国体論を打ち立てた水戸学。会沢正志斎・藤田東湖らの思想と行動、その影響下にあった吉田松陰・横井小楠に迫る。明治維新の思想的推進力となり、近代天皇制イデオロギーとなった水戸学を問い直す。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    吉田 俊純
    1946年、東京に生まれる。1971年、横浜市立大学文理学部卒業。1974年、東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、東京家政学院筑波女子大学国際学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 分類=幕末維新期・水戸学。03年2月。

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水戸学と明治維新 (歴史文化ライブラリー)の作品紹介

幕末、尊皇攘夷の国体論を打ち立てた水戸学。会沢正志斎・藤田東湖らの思想と行動、その影響下にあった吉田松陰・横井小楠に迫る。明治維新の思想的推進力となり、近代天皇制イデオロギーとなった水戸学を問い直す。

水戸学と明治維新 (歴史文化ライブラリー)はこんな本です

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