失業と救済の近代史 (歴史文化ライブラリー)

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著者 : 加瀬和俊
  • 吉川弘文館 (2011年8月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642057288

失業と救済の近代史 (歴史文化ライブラリー)の感想・レビュー・書評

  • 戦前期の失業問題についてコンパクトにまとめられている。戦前においては失業保険などの制度はなく、失業救済事業が実施されたにとどまった。しかし、1920〜30年代において増加した失業者対策について、内務省社会局の官僚、財界、労働組合、政党などがさまざまな意見を持ち、議論をおこなっていた。また失業者自身がどのような考えを持っていたのかについても、当時の調査や新聞記事などから事例を紹介しつつ、階層別等にカテゴライズして述べられている。

    財界(藤原銀次郎など)は、失業問題の解決は結局のところ景気の回復によるしかないとし、失業対策に消極的であった。これは確かにむき出しの「資本」の論理であろう。が、組合も「インフレに伴って賃金の引き上げも相当広く実現せしめ、……」と、1932年以降の高橋財政の積極主義を評価する方向へと転換していった。

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失業と救済の近代史 (歴史文化ライブラリー)の作品紹介

働く人の大多数にとって「明日は我が身」の失業。戦前期までの失業者たちの生活を、政府による失業救済事業とともに探る。軍人の独断専行など、政治的・社会的影響にも触れつつ、今日の失業問題を解決する糸口を探る。

失業と救済の近代史 (歴史文化ライブラリー)はこんな本です

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