華族令嬢たちの大正・昭和

制作 : 華族史料研究会 
  • 吉川弘文館
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本棚登録 : 192
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642080545

作品紹介・あらすじ

女子学習院での教育、人力車の送り迎え、別荘での避暑、お国入り、華麗な縁戚、家存続のための婚姻、関東大震災、二・二六事件、戦争…。四人の女性が在りし日の華族の生活を語る。追憶の中から激動の時代が浮かび上がる。

感想・レビュー・書評

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  • 大正・昭和の時代を華族として生きた女性4人のインタビューがとても読み応えがあります。
    丁寧な言葉で率直に語られていて興味深いです。

    彼女たち自身の出自はもちろんのこと、
    他にも近衛文麿、白州次郎など歴史の勉強をしている中で目にする名前もちらほら登場します。
    日本史の授業中に徳川家康のことを先生に狸親父を言われて、徳川宗家の徳川敏子さんが泣き出してしまうエピソードなども
    可愛らしくも気の毒であり、現代人にとっては希薄になりがちかもしれないご先祖様への捉え方も窺えます。
    昭和22年の華族令廃止に、当時60代だった方たちは失望した反面、
    お嬢様たちは解放感を感じたという証言も非常にリアルです。
    教科書などの本の中の存在であった華族が、少し身近に感じられました。

  • すっごく面白かった。フィクションみたい。
    「うちの父はニ・二六事件のときに襲われそうになって仰天したものだから、そのとき華族会館にいた人たちと仰天会を結成したのよ」この心の余裕は年月が経ったからなのか?華族として生きてきたがゆえのものなのか。

  • さすがと思わせることもあるが、大体は思ったより苦労しているんだなという感想。生の証言が貴重でとても面白く読んだ。

  • 斜陽を読んだ後に華族に興味を持ち本書を手に取りました。そして、京極典子さまの美しさにやられました。

  • 明治大正昭和を見てきた華族令嬢達の思い出をインタビュー形式で話してもらっている。
    昔のお嬢様の生活は昔なのに今の私の生活よりもずっと恵まれてて、人間というのは本来平等ではなく、やはりどこに産まれるかである程度決まるよなあと思った次第。

  • w

  • オーラルヒストリーを読むのもいいけど、華族の華麗なる世界っていうのも生で見てみたい気がする。復刻イベントみたいなのないかなぁ。。。

  • 図書館。
    実際の華族の「お嬢様」だった方々に、テーマに沿ってインタビューしたもの。
    データだけでは見えてこない、リアルな生活感や時代感が浮かび上がってきて、読んでてすごく興味深い!
    江戸の気配も漂っていた時代から、震災、226事件、戦争の足音高まりを経て、戦中から戦後まで過ごしてらっしゃったんだなぁと感慨深いです。
    すごく貴重なお話し!
    私も祖父や祖母の話しをもっと聞いておけばよかったとも残念に思う…
    やんごとなき方々の名前が普通に出てくるのもさすがです(笑)

  • 高い割には…という印象。
    でも貴重なインタビューの記録なので仕方がないのでしょうか。
    なんとなく、「お嬢様」というのはつまりは何かがこの本を読めば分かるような気がしました。
    現代の中途半端な我が儘お嬢様ではなく、やんごとなき血筋の「真のお嬢様」を理解するには良い本だと思いました。

  • 大正時代に生まれ、戦後の華族制度終焉までを見届けたお嬢様たちご本人へのインタビューをまとめたもの。
    幼少期から女学生時代、結婚、戦争など、折々の生活の様子について聞き取りを行っている。

    インタビューを行った4名は女学生時代からの友人同士だったり先輩・後輩同士。同世代の4名、互いの記憶がつながっているので、当時の様子がより立体的に感じられる。

    薄い本ではないが、インタビュー中心なので案外早く読める。

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