対日宣伝ビラが語る太平洋戦争

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著者 : 土屋礼子
  • 吉川弘文館 (2011年11月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642080644

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対日宣伝ビラが語る太平洋戦争の感想・レビュー・書評

  • 和図書 210.75/Ts32
    資料ID 2012100438

  • 「対日宣伝ビラが語る太平洋戦争」は労作だ、大変面白かった。

    宣伝ビラという面から太平洋戦争に光を当てたほとんど初めての本で、宣伝ビラをまとめて見ることができるだけでも価値があります。
    さらに、宣伝ビラが作られた経緯や製作者たちのドラマが詳しく描かれている。日系人や捕虜、西脇順三郎の元妻まで、様々な人々がそれぞれの思いを抱いてビラ製作に関与していたことは興味深い。
    そして、宣伝ビラの意味や効果は冷静に評価されている。特に「軍陣新聞」や「落下傘ニュース」など新聞形態のビラが、その内容の正確さで日本兵に最も影響を与えたという指摘は鋭い。貴重な資料と証言を集めた著者の努力に敬意を表する。

  • 戦時中敵地にばらまかれるビラというメディアについて。
    敵の文化を知り敵の言語で敵に訴える言葉を書いたのはどんな人たちだったんだろう。と、本を探していて見つけた。
    この本は人ではなく正にビラ(プロパガンダと戦略)を扱ったものなので、読みたかったものとは違ったけれど、それでも興味深かった。
    ビラというものや効果について書きつつ、作った人への視線も忘れないのが良い。

    彼を知り己を知れば百戦危うからずを地で行く情報局に、知ることを忘れちゃったアジアを比較してしまう。
    前に別の本で「あなたのお姫様は誰かと腰をふってるわ」みたいな日→米のビラをみたときは、日本人に効くビラとアメリカ人に効くビラの差なんだと思った。
    でも撒いているのは各々の陣営で、そっちの品性やら相手への目線なんてものも関係あるはずなんだよな。
    日本軍はどのくらい相手を研究したんだろう。

    反発されないための日本像とアメリカ像、受けいれやすい語り口、今の効果ではなく長期的な刷り込みを意識してタイミングを計り、日本人の中でも対象によって内容や文体まで書き分ける。
    これやられたら今でもホイホイひっかかるよなーと思うところが多々あった。
    というか戦後日本の戦争観(日本人は立派に真面目に戦ったよその真面目さを利用した軍部が悪いよ天皇は別に悪くないよ)がプロパガンダそのままだ…
    すごいと思う反面、正義や平和や大義名分を掲げるアメリカが怖いとも思う。
    戦略なのか本気なんだかわからないのがなおさら怖い。


    文章がちょっと読みづらい。
    参考文献もタイトル間違いがいくつかある。
    史料に忠実に書いたのかもしれないけれど、人の名前に「女史」や「夫人」や「嬢」、たまに「氏」(Mrs Miss Mr)がついていたりなかったりするのが気になる。
    通称しかわからないならともかく、名前がわかっている人は統一してほしい。


    p104の軍陣画報最終号(1945.11.12付)の記事が気になる。
    ”日本の軍艦を沈没させる”
    英米支並びにソ連は日本の残る軍艦を米国が爆破沈没させる事に意見一致しました。戦闘艦一、空母四、巡洋艦四、潜水艦五十一は沈められ駆逐艦三十八及び小艦は四カ国の間に等分されるのです、沈める方法は原子爆弾実験をするものと見られます、一は空から一は海中に置かれ海戦に於ける原子爆弾の好果を測定するのであります。

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対日宣伝ビラが語る太平洋戦争の作品紹介

敵軍の士気低下をはかり投降を促すべく、制作し撒布された戦時宣伝ビラ。連合国軍が撒いた対日宣伝ビラは、戦時メディアとしていかなる効果を発揮したのか。対日心理戦の実像に迫り、戦時プロパガンダを読み解く。

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