「昭和天皇実録」講義: 生涯と時代を読み解く

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制作 : 古川 隆久  茶谷 誠一  森 暢平 
  • 吉川弘文館 (2015年11月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642082853

「昭和天皇実録」講義: 生涯と時代を読み解くの感想・レビュー・書評

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  • 2016年4月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 開架図書(3階)
    請求記号: 288.41//F93

    【選書理由・おすすめコメント】
    昭和天皇の幼少期から崩御まで細かく書かれた実録にとてもひかれました。
    (マネジメント総合学科)

  •  2014年に宮内庁より公開され、現在東京書籍より公刊中の『昭和天皇実録』のガイドブック。執筆者は中堅・若手の歴史学者が中心で、いわゆるジャーナリストや作家の類は一切いない。

     『実録』に関しては、これまで関連書籍やマスメディアを通してさまざまな「解説」が流布しているが、本書の特徴は徹底して「史料批判(複数の史料を突き合わせて史実を検証・確定する作業)に基づく実証」にこだわっていることにある。『実録』と現在の歴史学の研究水準との「距離」、すなわち何が取捨選択され、それらがどのように解釈され、新たに何が明らかになり、何が課題として残ったのか、昭和天皇の全生涯期間にわたって追究しており、それ故に宮内庁側による史料の隠蔽や恣意的解釈も明確に暴いている。『実録』に典拠として明記されながら、未公開の史料もかなりあり、本書では繰り返しその公開を要求しているのも、それが史料批判に不可欠であるからで、編纂資料にすぎない『実録』があたかも昭和天皇伝記の「決定版」として絶対化・権威化することへの警戒も示されている。

     この20年余りの日本近代史学界で最も進展した分野の1つである昭和期の天皇・天皇制研究の現状を知る上で、また単に『実録』の手引にとどまらず、より深く天皇・天皇制を学習するための入門書として価値があろう。

  • 実録がいかに画期的な内容を含む本だったのか。幼少期、昭和激動期、終戦までも興味深かったが、戦後も長い間、昭和天皇が事実上の元首としての意識を持ち、「内奏」を重視していたらしい。政治にも深い関心を持っていたということは想像できなかったことであり、凄い内容だと感じる!「明治天皇紀」は伝記に近いが、大正・昭和天皇は「実録」であり、公式でクールな編年体記録だそうで、正しく認識させてもらった。陸軍特に皇統派の真崎甚三郎、板垣征四郎などへの不信感がここまで強かったとは。そして高松宮にも。1972年の欧州(英・西独・オランダなど)歴訪時における反日の高まりについて触れていることも、このことを宮内庁で正しく認識していることは非常に望ましいと一安心した。

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