ちょんまげ手まり歌 (理論社名作の愛蔵版)

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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652001554

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  • 「やさしい藩」の住人は、大人と子どもで50人。数にあぶれた子どもは「お花畑」に入れられ、空きがあれば「やさしい藩」の住人「やさしいわかもの」になることができますが、その代償として足を「やさしい足」にさせられます。「お花畑」で育てられているのは、ユメミの実。いくさが楽しくなる夢が見られる、黒い実の栽培が、やさしい藩の主産業です。

    何一つはっきり描写されてはいませんが、この時点ですでに何もかもがこわい。

    トラウマ本として名高い、上野瞭「ちょんまげもの」のうちの一作です。およそ三十年前に、児童向けに発表された作品ですが、その衝撃は現在もまったく色あせていません。こわいだけじゃなくて、作者のメッセージが強く心に残るからこそのトラウマ性。子どもの時に読んでたらたしかに、一生ものの一冊になると思います。

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著者プロフィール

1928年8月16日生まれ。京都生まれ。同志社大学文学部文化学科卒。『ひげよ、さらば』で日本児童文学者協会賞、京都新聞五大賞文化賞を受賞。児童文学評論多数。創作には『さらば、おやじどの』『日本宝島』など。一般向けの小説には映画化された『砂の上のロビンソン』などが、エッセイ集には『ただいま故障中』などがある。2002年1月27日没。

「2023年 『ひげよ、さらば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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