はじまりの樹の神話: こそあどの森の物語6 (こそあどの森の物語 6)

著者 :
  • 理論社
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本棚登録 : 654
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652006160

作品紹介・あらすじ

太古から来た少女をめぐる物語。ふしぎなキツネに導かれ、なぞの少女を助け出したスキッパー。巨きな樹があらわれる夜、『神話』と現実が交差する-。

感想・レビュー・書評

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  • ドキドキワクワク。そして最後に「そうだったのか…」とゾクゾク。
    すごく面白かったです。
    ミュージカルスパイスに別話として入っている、ホタルギツネの話を先に読んでおくと、さらに面白く読めると思います。

  • 他のひともレビューに書かれてたけど、バーバさんとスミレさんの言葉が心に残った。

    凄く秀逸な作品。

  • 人間は昔、けものと同じように生きてきたんだ。それがあるとき後足で立ちあがり、歩けるようになった。すると前足は手になったんだね。なにかをつかめるようになったのさ、人間はその手でなにを最初につかんだと思う?食べ物かい?火かい?棒や石かい?ちがうね。わたしにはわかる。人間が自分の手で最初ににぎったのは、きっと、別のだれかの手だったんだよ。
    ーバーバさん

    「あなたは逃げたことをずいぶん気にしているけれど、あのとき逃げたから、多くのことを学べたのじゃないの?ときには逃げることも必要なのよ。これからだって、そうよ。逃げてもいいのよ」
    ースミレさん


    こそあどの森シリーズで1番印象的な作品。
    森のみんなもホタルもハシバミもみんなカッコいい。

  • こそあどの森の広場に、ある晩とつぜん巨大な樹があらわれ、ひとの言葉を話す不思議なキツネに導かれたスキッパーはなぞの少女を助けます。太古の神話とこそあどの森が交差する壮大なSFファンタジー。
    緊迫した導入部、少女ハシバミが森の住民と交流し現代の暮らしに慣れていく様子、ホタルギツネとスキッパーとの交流、こころに残る場面や印象的なエピソードが続いて、ふたたび緊張感の高まる結びへ、夢中で読み終えてしまった。
    手と手をふれあわせて感じるあたたかさや気持ち、匂いで呼び覚まされる記憶、五感や霊感を研ぎ澄ませる暮らしかたは好もしく、単純にあこがれてしまうけれど、半端なあこがれだけでは本物の「心の声での交流」なんてとても実現しえない、そのとおりと改めて肝に銘じる。太古から来た少女がなにも知らないと思ったけれど、現代に生きる自分こそ何も知らない、とスキッパーがさとるところも、よかった。

  • ハラハラした。

  • そうだったんだ…。私もスキッパーと一緒にうなずきました! 今のところ、シリーズ中で1番好きかも。

  • 最高に面白かったよ

  • このシリーズでトップ3に入る面白さ。

  • 嵐の夜、スキッパーの住むウニマルに、キツネが訪ねてきた。
    「手を貸してくれ。死にそうな子がいるんだ」と喋った。喋った?驚きつつもキツネについていくと、巨大な木に女の子がくくりつけられていた。
    名前はハシバミ。今よりもずっと昔の時代から来た。リュウの生贄にされていたという。。

    またもこそあどの森の住人の皆で頑張ります。仲良しでいいよね。

    スキッパーの思い出話の中で、バーバさんの話した言葉が素敵です。
    『人間が自分の手で最初ににぎったのは、きっと、別の誰かの手だったんだよ』

  • シリーズ
    「太古から来た少女をめぐる物語。ふしぎなキツネに導かれ、なぞの少女を助け出したスキッパー。巨きな樹があらわれる夜、『神話』と現実が交差する-。」

    親子で寝る前にこそあどシリーズを読んでいる。
    こそあどの森に住む人みんなが、自分たちの家族のよう。それぞれの性格を知っているから、一つ一つのセリフが「その人らしいな」と感じられて面白い。

    時空を超えて樹や少女がやってくるお話、そして昔の神話とリンクするお話、いけにえという儀式・・ むずかしいかな?と思いながら小学生の娘に読んだが、理解していた様子。スキッパーの心がよくわかったみたいで、トマトさんにハシバミを取られて娘立ちはスキッパーの変わりに悔しがっていた 笑 ハラハラする最後の展開は静かに見守るように聞いていた。

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著者プロフィール

1947年兵庫県生まれ。神戸大学教育学部美術科在学中の1966年に「星泥棒」を自費出版。西宮市内で小学校教師をつとめながら1979年に『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』(偕成社)を発表。1981年『放課後の時間割』で「日本児童文学者協会新人賞」を受賞。教壇に立ちながら1年に約1タイトルのペースで作品を発表。数々の賞を受賞する。「こそあどの森」シリーズ(理論社)は国際アンデルセン賞オナーリストとなる。アジア各国では翻訳本も出版されている。岡田淳作品で読書嫌いが治った、本好きになったという人は多い。

「2008年 『人類やりなおし装置』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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