くうき (まど・みちおの絵本)

  • 理論社
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本棚登録 : 177
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652040959

作品紹介・あらすじ

まどさんは言う-。「『永遠』というものを言おうとしたとき、どう言えば『永遠』が言えるのか」-と。「どう言っても、どう描いても、言わないこととおなじようなものかもしれないんだけれども…、それでも、言ってみたいと思うんです」-そんな詩人の想いを、画家がうけとめ、一冊の絵本となって届けられた、永遠へとつながる深呼吸…。

感想・レビュー・書評

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  • まどみちおさんの詩に、ささめやゆきさんが絵を添えた一冊。
    ブクログのお仲間さんのレビューを読んで、未読だったことに気づき、いささか慌てて読み、読後深~い深呼吸をした。
    ああ、「くうき」をこれほど意識したことさえなかったと、新発見。
    空気を音楽にして奏でるような、まどみちおさんの詩だ。

    ひとも草木も、生き物も、街も国も、
    過去・現在・未来という時までも飛び越えて、
    私たちの命は「くうき」を通してひとつに繋がっている。
    自分以外の何かに、誰かに届くまでは、綺麗に守りたいと、そんなことを思う。
    ささめやさんの絵も新鮮で楽しい。
    約3分。お話会の最後にぜひ。それも五月がお勧め。
    中学生も喜んで聞いてくれる。
    読んだだけで、新鮮な空気が胸いっぱいに広がるような気になる。
    今も不思議なほど美しい、まどさんの詩。
    「あとがき」のまどさんの言葉も、含蓄がある。

  • まど・みちおさんの詩「くうき」を絵本時立てにしたもの。

    地球の裏側にすむ人々も動物も虫も、
    みんな同じ地球号の乗組員なのだと思い出させてくれる。

    新緑の頃、読みきかせしたい。

  • ”ぼくの胸の中にいま入ってきたのは
     いままでママの胸の中にいた空気”

  • 主人が息子に読んであげました。

    絵本ではあるのですが、各ページに書かれた言葉は"詩"としてかかれたもので、最終ページにその全文が書かれています。
    絵自体もですが、背景を数色でやや乱雑に塗りつぶしていることで、子どもの絵のようにやや拙い感じをかもし出し、まるで本に書かれた言葉がある子どもによって話されているような雰囲気でした。

  • 壮大なまどみちおさんの詩にささめやゆきさんがクレヨン調の柔らかい色彩で絵をつけました。はじめはぼくとお母さんとお父さんの吐いたり吸ったりする空気、それから森や動物たちの吐いたり吸ったりする空気。そして地球を取り巻く空気。みんなおんなじ空気。吸ったり吐いたり。見えない空気、あって当たり前の空気。でもこの詩を読むと空気を通じてとても遥かなところへ思いを馳せることができます。子供も大人もそれぞれに楽しめる詩の絵本だと思います。小学校で幅広く使えるような気がします。ゆったりと丁寧に読みたい本です。

  • 「まどさんは言う-。「『永遠』というものを言おうとしたとき、どう言えば『永遠』が言えるのか」-と。「どう言っても、どう描いても、言わないこととおなじようなものかもしれないんだけれども…、それでも、言ってみたいと思うんです」-そんな詩人の想いを、画家がうけとめ、一冊の絵本となって届けられた、永遠へとつながる深呼吸…。」

  • 空気とは?絵で描いたらどうなるの?まどみちおさんの詩をささめやゆきさんはどんな絵にしていくのか?壮大な絵本。

  • ささめや ゆき (イラスト), まど みちお

  • ふむ

  • くうきはすべてのもの。
    すべてのなかにゆきわたりあらゆるものをつないで流れていく。

    ぼくらをうちがわからみどりにそめあげてくれている

    *

    綿(わた)みたいな空気
    流れ
    線で描かれた流れの集合
    みんな同じ空気を吸っている

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著者プロフィール

1909年山口県に生まれる。詩人。作詞家。25歳のときに投稿した詩で北原白秋にみとめられる。終戦後、出版社での編集職を経て、詩・童謡の創作に専念。「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「一ねんせいになったら」「ふしぎなポケット」などの童謡で国民的な人気を得るとともに数多くの詩を書き、1994年国際アンデルセン賞作家賞を受賞。詩集に『てんぷらぴりぴり』(大日本図書)などほか多数。2014年逝去。

「2023年 『ぞうのこバナ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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