- Amazon.co.jp ・本 (133ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652071823
感想・レビュー・書評
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江國香織さんの詩集ですね。
(1964ー)東京生まれ。小説家、童話作家、詩人です。
名前は存じあげていましたが、初読みです。
「女心」の心情を感性豊かに表現されています。
短い文章で綴られていて、言わば大人の童謡の印象です。
なにもない場所に
なにもない場所に
言葉がうまれる瞬間を
二人でもくげきしたね
あれは
夜あけのバスにのって遠い町にいくときの
つめたくうす青い空気くらいまぎれもない
たんじゅんにただしい
できごとだったね
願い 2
私は森へ帰りたい
あなたと二人で 帰りたい
なにもいらない
はだしでも平気
枝も 石も とげも なにもかも
じぶんのあしのうらで
ちゃんとふみしだく
だから
私は森へ帰りたい
あなたと二人で 帰りたい
ご主人への問いかけのような詩と、自分への問いかけのような詩です。そこに普遍性をもたらして調べにされています。
詠んでいて心地がいいですね。
童話が読みたくなりました。さがしてみましょう。
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さっきまで
『年末やることリスト』を作成していた私は、
この
貴重な<時間>を分け、線を引く作業に些かうんざりしていた。
(はーーーーっ・・・。)
いまだ片付けてないクリスマスツリーをちらっ、と気にしながらも
結局
本に手を伸ばす。
可愛らしいお菓子みたいに小さな詩。
ぽいっ、
ぽいっ、
と、次々頬張りたくなる美味しい詩。
ふわふわ、と
人が引いた時間をわける線を飛び越えて、
自由に行き交う感性に癒され、
(正月にツリー・・・)もありかな、と思った。(^^:(ないか。) -
積読本の中から一冊。今や売れっ子作家になった江國香織さんの20年前に出版の詩集。何か生きている軸が歪んでるような詩が続くが、これもその時代そのままの心のあり方の証。
詩、全部は写せないので、気になったところどころを・・・。
さすが、きたえられた肉体だね けんぜんなたましいだね はがたたないよ
しじみちょうと とかげだけは すこし 仲間だった。
この世のすべての真実がこめられていようと
たったひとつぶのさくらんぼで
わたし あなたとなにかためすの だいすきよ
それがあたらしいことなら なおさら -
意味深な言葉だったりが、短い詩の中で生き生きとしていた。
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透き通ったことばたち。ひとつひとつの詩が心の奥に突き刺さるような感じがした。そばにおいておきたい本。
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もっかい読みたい
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江國香織って詩も作るんだ!
タイトルから、とっても甘い香りが漂ってきそうですね。。。。江國香織って詩も作るんだ!
タイトルから、とっても甘い香りが漂ってきそうですね。。。。2012/10/12
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江國香織先生の詩集。「女性」あるいは「少女」性と、寄る辺のない子供時代を詠んだ詩が多め。
自分には少し遠い雰囲気だな…と感じた。 -
【結婚生活】
反抗期の中学生と 生意気な小学生が
一緒に暮らしているみたいだね
でも あなたが泣けば
あたしは抱きしめてあげるし
あたしがなにをしても
あなたはそばにいてくれるね
どっちみち 百年たてば 誰もいない
あたしもあなたも あのひとも -
超超短編の小説のような詩集。
備忘録として、好きなものの冒頭をメモ。
『結婚生活』
反抗期の中学生と
生意気な小学生が
一緒に暮らしてるみたいだね
『真実』
朝、一人でのむコーヒー
雨の日は雨の日の味のする