- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652071830
感想・レビュー・書評
-
令和2年度版光村国語小五「なまえつけてよ」教材末掲載
小学5年生のミオと妹のヒナコ、そして母。この本の登場人物でなんとなく人となりがわかるような書き方をしてあるのはこの3人です。ちょっとした日常の一コマを描写してある短編集。ほとんどはミオの心で話が語られます。
ミオを始め、3人とも物語で主役をはるようなタイプではなく小物で自己中でちょっとだけ義侠心や正義があります。1作目の「ひとしずくの海」では、ヒナコが一緒に買うはずだった漫画代を出し渋り、読みたくなったら半分払えと言って買った本を読んだので代金もらおうとしていたら母に理不尽に怒られるといった話(でもこれだけで終わらないので読んでみてほしい)。どのお話も心に染みるタイプでした。
安東みきえさんの作品は国語1(令和2年度版光村中学)掲載の「星の花がふるころに」に出てくる"おまえは俺を意外とハンサムだと思ったことがーーあたかもしれない。"の破壊力で印象強い方です。来年度はどうやら小学校の光村教科書から表紙掲載なくなるようなので、読み聞かせの機会に朗読などで紹介して、手に取らせたい本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
めちゃくちゃ共感できる。
どれも面白く、読みやすかった。
ラッキーデー、毛ガニが特に好きだった。 -
自分にも妹がいるせいか
「物語を純粋に楽しむ」という
感じになれなかった
妙興寺ブックオフにて購入 -
この本は、姉のミオと妹のハナコの、姉妹の物語。
この本では、兄弟喧嘩や姉妹での遊び、姉妹の強い絆をえがいている。
僕も、兄弟がいるので、2人の、いつも喧嘩ばかりしているが、いつもお互いを思い合っている兄弟関係に共感した。きっとこの本を書いた人は、子供のことや気持ちがよく分かる人なんだと思った。 -
この作者は『頭の打ちどころが悪かった熊の話』以外読んでいなかったけど、これはまあまあだった。
器用な岩瀬成子みたいな感じ。
妹の憎たらしさ、母親の厭らしさがよく書けていて、思春期の女子にぴったりな感じ。
表題作は『「うそじゃないよ」と谷川君はいった』にそっくりだったけど、不良化しつつある中学生との交流を描く「ひとしずくの海」、親に見捨てられた兄弟に無責任な愛情を抱く「針せんぼん」が良かった。 -
「大人は信用できない。妹は邪魔くさい。――不機嫌さの裏に、ナイーブさと素直さを隠し持つ少女の感性を鮮やかに描く連作小説集。」 小学校高学年~中学生
「なんの約束もなしにこの世に生まれたことが、たよりなくてしかたがないときがある。―大人と子供のはざまの時間。不安と幸福が隣り合わせだった。大人と子供のはざまの時間を切りとる安東みきえ待望の単行本。」 -
私には妹はいないけれどいたらこんな気持ちになるのか〜と想像できた。もっと早く読んでおけば良かった。
-
5年教科書掲載本。
ミオとヒナコの姉妹を軸とした6つの短編集。
一つ一つの話は短いけれど、現実とファンタジーが混ざり合った感じでちょっと苦手なジャンル。 -
境遇の異なる、ミオという少女の物語。自分が子供の頃は世界がこんな雰囲気だったような気がするし、自分の子供達にもこんな経験をして豊かな気持ちになって貰いたいような。そんな作品でした。北の海の底からだと手紙を書ける大人と、それを受けとる子供がいる世界が続きますように。 -
ラッキーデーがよかった