バーティミアス (3) プトレマイオスの門

  • 理論社
4.12
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  • Amazon.co.jp ・本 (638ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652077696

作品紹介・あらすじ

長びく戦争と魔術師の支配に、市民の不満は高まっている。「サマルカンドの秘宝事件」「ゴーレム事件」での活躍により、ジョン・マンドレイクことナサニエルは情報大臣にまでのぼりつめた。政府の要人らしいふるまいもすっかり板についたが、あの日ゴーレムから自分を救うために死んだキティという少女のことがいつも頭をはなれない。いっぽう、ひとりロンドンに潜伏するキティは、変わり者の魔術師の屋敷で働きながら、『プトレマイオスの門』という古い本にヒントを得た"ある計画"を着々と進めていた。ナサニエルに解放してもらえないバーティミアスの成分はもうぼろぼろ。古い友人との思い出をなつかしむ日々だ。そんなある日、初めての相手に召喚された。ペンタクルに立っていた人物はなんと-。この展開、このラスト、この感動…史上最強ファンタジー3部作ここに完結。

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わりたく無いと思った本でした。

    • susyさん
      同感です
      読み進めるのもったいなかった。
      同感です
      読み進めるのもったいなかった。
      2016/05/11
  • 「バーティミアス」三部作の完結編。いっそ清々しいまでに明確な終幕。多くを語る必要はなく、ただ記憶にとどめるのみ……。とりあえず、ナサニエルはぎゅーっと抱きしめて、頭撫でなでしてあげたい。バーティミアスとは、酒でも酌み交わしてみたいなあ。キティは、一緒にショッピングに行こう。プトレマイオスとは、気持ちのいい午後に彼の話に耳を傾けよう。そうしよう。ハッピーエンドとは言いがたく、誰の望みも叶わなかったけれど、きっとこれほどまでにふさわしい終わり方はないのかもしれない。

  • 権力を求め、まさに魔術師的な考え方や振舞い方をするようになったナサニエルからは、アンダーウット夫妻と暮らしていたころの少年の面影はほとんど消えかけていた。
    ナサニエルがそんな自分に気づき、昔の思い出を求めてラッチェンズ先生のもとへ会いに行ったとき、ラッチェンズ先生はナサニエルのことを魔術師ジョン・マンドレイクとして扱った。先生はマンドレイクのしていることが許せなかったのだろうけど、その先生の態度から、ナサニエルはもう自分が取り返しのつかないところまできてしまったと悟ったのだと思う。
    ナサニエルは子供の頃から魔術師になることを定められ、その道を進んでいくうちにもうどこにもいけないところにまで来てしまった。ナサニエルがガラス宮殿で<杖>の力を解放するとき、バーティミアスを解放したのは、バーティミアス自身を大切に思っていたからだけでなく、かつての自分、少年ナサニエルも一緒に解放しようとしたんじゃないかと思った。

    プトレマイオスほどの絆は、ナサニエルとバーティミアスの間にはなかったかもしれない。でも、バーティミアスにはこのかわいそうな少年のことを忘れないであげてほしい。ナサニエルは本当に、よく頑張ったと思う。






    うわあああああああああナサニエルーーーーーーーーーーー!!!!

  • 再読。
    3巻目で最終巻。
    2巻から3年後でマンドレイク17歳の話。

    1巻の時から怪しさがどんどん上がってったあの人が人間側の黒幕ではあったんだけど、あっさり自滅しちゃったのには笑えました。
    (逆に悪魔側の黒幕については「こんな奴もいたな」程度でしたが。。。)

    初っ端からバーティミアスがボロボロでマンドレイクとの間も非常に険悪なものになっていたけど
    最終的にキティが間に入って信頼し合えることができたよかった。
    最後の展開は知ってはいたのだけど、やっぱり少し泣けたな。

    蛇足だというのはわかるのだけど、その後の話をもう少しだけ知りたかったです。
    (キティがバーティミアスを再召喚するとか!)

    ともあれ、楽しい作品でした。
    機会があれば新しく出たバーティミアスの昔の話を読みたいと思います。

  • ついに完結編です。

    結論から言うと、見事にハマりました!

    く、悔しい!!主人公の一人、ナサニエルに1巻2巻とムカつく一方だったのに、最後の最後でいいとこ取り...いや、主人公だし伏線と言うか、効果を狙っての演出だろうなぁ~とは思ってましたが。うん。狡いよね。

    この作品凄いかも。1巻より2巻、2巻より3巻って具合に引き込まれました。引力が凄い。最終的にキャラに惚れてますよ。問題は1巻を読むのが一番疲れる点かな(^◇^;)最初で挫けると勿体無いので是非通して読んでやってください!

    舞台である架空の大英帝国は、主に3つの立場で成り立ってるんです。

    頂点に君臨する魔術師、魔術師に縛られる妖霊、そして魔術師達の力に怯えながら、ただあくせく働く一般人。

    この3つの視点が入り乱れ進展していくので、勧善懲悪では無く、各立場の言い分、理想が見えます。その理想を叶えるためにはために被害は避けられないのか?

    とにかく最終巻は多分15時間くらいで読み終えたと思います。途中で辞められなかった。

    私、人が死ぬ作品って好きじゃないのですが、今回は、作者の意図がただ読者を泣かせるためだけに無いと思うので、納得できました。

    キティとバーティミアスにカナリときめいたなぁ。ジンと人間、いいじゃん。あとフェイキアールとバーティミアスの関係も良い。1巻で、バーティミアスはいつもフェイキアールから逃げてきたって言うことが書かれてましたが、あれも無意識に死なせたく無かったのだと信じたい。

    ちょっと泣きました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「結論から言うと、見事にハマりました!」
      と、この1行を読んだので、他のコメントは後日。
      文庫にはならないだろうなぁ、諦めて図書館で借りよう...
      「結論から言うと、見事にハマりました!」
      と、この1行を読んだので、他のコメントは後日。
      文庫にはならないだろうなぁ、諦めて図書館で借りようかな、、、
      「バーティミアス」には続編だか番外編があるそうですが、そちらは読まれましたか??
      2012/09/10
    • todomaguroさん
      コメント機能がいつの間に…!
      と言うわけでレスが遅くなり申し訳ありません!

      >nyancomaruさん
      コメントありがとうございます^ ^...
      コメント機能がいつの間に…!
      と言うわけでレスが遅くなり申し訳ありません!

      >nyancomaruさん
      コメントありがとうございます^ ^
      文庫化はされてなかったでしたかね?!今調べてみましたが、無いようでした。私は図書館で借りて、全巻読後、気に入り、古本屋さんで確か一冊100円とかで購入したんだったと思います。持ち歩くには重いので文庫化してくれてもいいと思いますが。

      外伝?番外編はつい最近存在を知り、図書館で予約して読了いたしました!やはり相変わらずの面白さで嬉しくなりましたよ!オススメです♪
      2012/10/27
  • 最後は泣きました。
    シリーズ全部通して、無駄な話が一切ない!ってことが分かるし、3部作でパリッと終わる感じも好きです。あとはご想像にお任せ、みたいな。
    終わり方も個人的に大好きです。
    これはほんっとうにおススメ!

    なんか続編出るみたいだけど、このシリーズより昔の話ってところにセンスを感じる。笑

  • 最期のシーンが良かった。どんどん良くなっていくナサニエルの姿にも感動。

  • 長びく戦争と魔術師の支配に、市民の不満は高まっている。「サマルカンドの秘宝事件」「ゴーレム事件」での活躍により、ジョン・マンドレイクことナサニエルは情報大臣にまでのぼりつめた。政府の要人らしいふるまいもすっかり板についたが、あの日ゴーレムから自分を救うために死んだキティという少女のことがいつも頭をはなれない。いっぽう、ひとりロンドンに潜伏するキティは、変わり者の魔術師の屋敷で働きながら、『プトレマイオスの門』という古い本にヒントを得た“ある計画"を着々と進めていた。ナサニエルに解放してもらえないバーティミアスの成分はもうぼろぼろ。古い友人との思い出をなつかしむ日々だ。そんなある日、初めての相手に召喚された。ペンタクルに立っていた人物はなんと――。この展開、このラスト、この感動……史上最強ファンタジー3部作ここに完結。
    原題:The Ptolemy's gate
    (2005年)

  • 切なくも綺麗に纏まったと思う。すごく寂しくなった。

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著者プロフィール

イギリス、ベッドフォード生まれ。7歳から物語を書き始める。子どもの本の編集者をしながら自分でも執筆。「バーティミアス」三部作は世界的なベストセラーになる。著書に『勇者の谷』(理論社)、「ロックウッド除霊探偵局」シリーズ(小学館)などがある。現在は家族とともにハードフォードシャーに暮らしている。

「2021年 『スカーレットとブラウン あぶないダークヒーロー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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