封印の娘 (大江戸妖怪かわら版 3)

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著者 : 香月日輪
  • 理論社 (2007年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652079072

封印の娘 (大江戸妖怪かわら版 3)の感想・レビュー・書評

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  • 大江戸かわら版シリーズはこれが初めて。
    でも、世界観はちゃんと初心者にわかるように描かれているので大丈夫。

    人間以外の妖怪・魑魅魍魎が生活する大江戸の町に偶然「落ちてきた」人間の少年、雀が主人公。彼の仕事は大江戸の街の事件や出来事を見聞きして、かわら版を発行すること。

    今回彼が出会ったのは歌舞伎の脚本家をしている「封印の娘」、雪消。彼女は生まれ持った特殊な性質ゆえに封印の間から出られず、そのかわりに想像力を駆使して物語を紡ぎだす日々。ところが、あるとき雪消に縁談話がやってきて、しかも相手が旧家の放蕩息子。彼女を無理やりに封印の間から引きずり出し、そして惨事がおきた。

    という話。これだけ書くとどれだけ悲劇的な話かと思うが、ページの大半は年末年始を迎えて楽しく賑わう大江戸の町の描写で占められて、まったりほんわか楽しい感じ。雪消のエピソードは大江戸の楽しい日々を浮き立たせるための影の部分、て感じかなぁ。

    どんな物事にせよ、光ばかりで影がなくては深みがない。光も影も互いに依存しているので、雪消のような存在もまた、大江戸の町に必要な闇の一部なのだろう。
    だから凄惨なシーンも比較的淡々と、しかも美しく描かれている。いいんだけどちょっとカタルシスに欠けるので星3つ。

  • 脚本を書いている白鬼の雪消(ゆきげ)は、川小僧を食べてから座敷牢に封印されている。
    鬼火の旦那が雪消に怪我をさせ雀は号泣する。
    雀は旦那のそばで生まれ直しをしている。

  • ■ 1355.
    <読破期間>
    2013/5/25

  • 雪消がかわいいなぁ。

  • なんと続編が出てた!この人の本て最初の本がいつも一番面白いから、ちょっと不安。
    ・・・だったんだけど、面白かった。
    前作よりも事件が大きくなって、殺生沙汰になるあたりも。
     大江戸の大晦日にお正月。
    「四季とともに巡る行事を身体に積み重ねるように過ごすと、時間がただ無駄に過ぎてゆかないような気がした。」
    時代小説を読むと四季がとても身にしみる。今回も。
     前作で知り合った日吉座の新春興行に招待され、雀は菊五郎の娘で日吉座の脚本担当の、雪消と知り合う。
    雪消は純血のその血ゆえに封印の中でしか暮らせない娘だった。
    お互い物書きということですっかり仲良くなった二人。ところが旗本保坂家の三男坊が雪消を嫁に!と言い出して。。。

     主人公を事件にどうやって自然にからめるか、というのに気を使うといっていたのは「剣客商売」での池波正太郎だったかなあ。アパートも魔法の塔もここのところが違和感があってダメだったのかも。
    このシリーズはすでに異世界なだけに、すんなりと事件に引き込まれる。でも、事件自体は人間世界とあまり変わらない。
    解決も、腕っ節の強いヒーローの登場と家の名前を守る保坂家のプライドとで丸くおさまった。
    雀が子供っぽくて、純粋なのも魅力。

    「コリャ、景物景物」
    「こンだけまぶしけりゃ、野郎でもありがたいってもンだ」
    美しさが男女に関係なく「美しい」派動を発しているかどうかっていうのは、この世でもあるよなあ。

  • 2012/07/06

    Osaka Prefectual Central Library

  • 「雀、封印の娘に会う」というところをプリントで読み始めたので、
    はじめは、何が何だかわかりませんでした。

    読み解くうちに、人間界から「雀」は、
    妖怪の世界にワープしてしまったのですね。
    そしていろんな妖怪たちに会うことになります。

    舞台は妖怪の世界の大江戸。

    この章の時は正月。
    大江戸三大座の新春興業の芝居見物にでかけることになります。

    ここに登場する妖怪は、13人ぐらいかな?

    雪消(ゆきげ)が、初芝居「白露姫縁結びの鞘(さや)」の脚本を書いたのだというが、
    その雪消は、ひとくい?のため、封印され、ている。

    ・・・といったようなさわり。

    暑い夏には奇妙で、いいかも。

    ただ、この世界になじんでくると、変わった世界なりに、
    笑えることもあり、それなりに楽しい。
    本で読んでみたいと思っています。

  • 雀の春はいつやってくるのかな~?
    雪消は先祖返りで封印の牢屋から出られないなんて…
    でも、出たら、人を食ってしまうし…
    う~ん…その答えをだすのは難しいだろうな…

  • シリーズ第3作。今回はかわら版屋の記者で人間の雀は、戯作者の雪消師匠と知り合い、そのまっすぐな瞳に強く惹きつけられる。
    *いつもながら、少年のまっすぐな成長とそれを見守る大人たちの姿が頼もしい。

  • 「自分の生きる世界はここしかないのだと、それがどんな世界であろうともここしかないのだと。ならば、自分はここで生きようと。そう覚悟を決めたのだろうサ。その子は、己を悟り、己を受け入れ……そして、大人になったのだよ」


    今回はアマゾンにもこの話の内容が載っていないので、自分なりにまとめてみようと思います。
    いつもの通り、感想交じりで。

    いつもの面々に加えて、純潔の白鬼である雪消さんが出てきます。
    隔世遺伝だか、突然変異だかで先祖返りしちゃったらしいです。
    鬼は、他の血に混じりやすいらしくて、がんがん血が薄れるようですが、たまーに雪消さんみたいに純粋なる鬼が生まれるようですね。
    女の子限定で。

    で、この雪消さん、封印を施された座敷牢に住んでいます。
    なんでも白鬼ってのは人喰いのようで、彼女も子供の時に仲の良かった、好きだった子を喰らったんだそうで。
    そういう「性」を持った存在としては、喰った理由はたったひとつ、「喰いたかったから」
    けれど、それがこの世の中では許されないことであることも分かっていて、且つ父親が自分を生かすために封印を施した座敷牢を作ってくれたことも知っているから、その狭い世界で生きていくことを決めた、と。
    それが嬉しいのだ、と。
    静かに言う雪消さんは潔かったです。

    雀のことを「生まれ直し」をしているのかも、とポーが言うんですが、本当に幸運ですよね、この子。
    普通人はそんな機会は決して与えられない。
    それは絶対。
    そも、生まれは選べなくても育ちは選ぶことが出来るんですもの。
    望んでそういう風に育った癖に…って言いたくなるのは私自身がとても大切に育てられてきたからでしょうか。

    これから先の雀の成長に期待、かな?
    それにしてもさっぱり盛り上らないお話だな、このシリーズ。


    …内容紹介になりませんでした…。

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