しばしとどめん北斎羽衣

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著者 : 花形みつる
  • 理論社 (2015年6月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652201077

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しばしとどめん北斎羽衣の感想・レビュー・書評

  • 自分は葛飾北斎だという小汚い偏屈な老人を、だめおやじが拾ってきた。不登校中の為一は、江戸時代からきた自称北斎の世話係となる。

    偏屈老人の北斎が、未来の世界に驚きつつもわりとすんなり馴染んでいく様子や、為一のかけあいをユーモラスに描きながらも、物語は核心へと近づき、為一の不登校の理由や自称北斎の謎にせまっていく。設定も物語の流れもおもしろかったけれど、為一の一人称で書かれた話し言葉口調の地の文がちょこちょこひっかかった。ティーンエイジャーらしさを出しているのかもしれないけど、ちょっと読みづらい。

  • まあ、話としては中学生にちょうどいいと思う。
    不登校の主人公というのはこの頃のトレンドだし。
    ただ春画がどうこうというところをどう判断するか。大人としては中学生に積極的に春画に接してほしくないと思う。偶然出逢ってしまったら仕方ないけど。
    こういう作品とラノベとどう違うのか、よく分からないな。理論社は児童文学を出してる会社だから、無条件に学校に入れるところもあると思うけれども。

  • グータラでダメダメの父親が、月夜の晩に連れてきた怪しい老人。この老人は現代にタイムスリップした「葛飾北斎」だという。一発逆転の大儲けをねらう父親に、この老人の世話を押し付けられた不登校の中学生、為一。はじめは信じていなかった為一だったが、老人がサインペンでさらりと描いた人物画に、この老人はただ者ではないと気がつきはじめ…。

  • 「えっ?!作家名が花形みつる?なんだこりゃ」と、
    冗談じゃないか、花形みつるとは、
    『巨人の星』という漫画=アニメの主人公の永遠のライバル。
    あの花形みつると同じ。

    表紙は浮世絵を意識した装丁。
    だとしたら、面白いものが読めるんじゃないか?と
    読みました。

    研究熱心な骨董屋の祖父が亡くなり、
    後を継いだ父親は、女房にも見限られる放蕩息子。
    一発当てようと次々と失敗し、
    その穴埋めには、コツコツとご贔屓筋を大事にした真面目な
    商売で店を大きくした祖父の蓄えを枯渇させてしまった。

    宙ぶらりんな父親に反発しながらの孫=主人公。

    ある晩、父親が時代錯誤などてらをまとったみすぼらしい爺さんを
    連れてきた。出会った場所で心臓なのか急に倒れてしまったらしい。
    父親はこの爺さんは江戸から落ちてきた北斎という。
    北斎と名乗っては怪しまれるので本名の鉄蔵と呼ぶ事に。
    面倒な事が大嫌い、一発屋の父親は
    鉄蔵の世話を息子に任せ、どうやったら一儲けできるか、
    ばかりを考えて。。。

    と、こんな風に話は進む。
    北斎はこんなキャラクターではなかったか、という想像で
    現代に落ちてきた江戸人として、現代を見聞きし
    どんな風に感じて暮らすのかが、描かれる。
    江戸時代にも現代人が落ちて、北斎が保護し、
    弟子にして、、、という内容も。
    なかなか面白い展開で、一気に読んだ。
    残念なのは、もう少し。
    もう少し江戸の空気を景色の描写を
    粋に美しく魅力的に表現してくれたら。。。と
    数倍も魅力的な1冊になっただろうな。

  •  父が連れてきた謎の老人は、タイムスリップして今の時代にやってきた葛飾北斎?
     為一は、骨董屋を営む祖父に育てられた。お祖父ちゃんは北斎が好きだった。ある事情から学校に行けなくなっている為一は、父の話を疑いながらも、鉄蔵と過ごす。商売がうまくいってない父は、北斎の直筆画で一儲けしようとたくらんでいる。富士が見たいという鉄蔵を東京スカイツリーに連れて行くが・・・。

  • 発想は面白いし、テンポのいい話だと思う。
    父親の駄目っぷりがちょっと情けないけど、現実にいそうだよね。
    一つ大いに気に入らないのは先輩の家庭の事情。簡単に書ける話ではないと思うんだけどね・・・
    そこが嫌だったから、星二つ減点。

  • あるところで紹介されているのを見て、図書館で借りて読んだ。一応、児童書に分類されているようだが、内容的には大人が読む本のように思う。まあ、「精霊の守り人」も、元は児童書であったようで、大人の本との境界線は曖昧になっているが、さすがに子供に吉原遊郭の話はないと思う。ただ、この著者、初めて接したが、どこか宮藤官九郎を意識したようなテンポの良さを求めているようで、脚本家を目指した人なのだろうか、プロットとしては面白いものがある。

  • 葛飾北斎がタイムスリップして今の世に来たら?~学生時代イベントで大当たりしてバブルに乗って調子こいていた父親が待乳山から連れてきたのは北斎だという。中二の僕・林為一は信じていないが,先輩と駆け落ち騒ぎを起こして逃げられ,学校から足が遠のいて,世話を引き受けた。富士を見せても感動はなく,スカイツリーに昇っても特に反応はないが,囲ってきた外国人の姿はサインペンで素描した。六本木の美術展に行くと未完成の絵の中の波の描き方雑だと云って,柵の中で筆を執ろうとする。手漉き和紙を手に入れても反応が薄いが,ゑいという女弟子を追って来たと話し始め,女を奪った男との問題は自分で解決しろと云って,遂に美人画を描き始めた。消息が分かって帰宅した時,姿が消えていた日,3度目の満月で浦賀に行くはずだと当たりを付けて,探し出す~花形満って星飛雄馬のライバルだよね。いくつの人か知らないけど,子ども向けの本を書いているらしい。秋の名月が3回あるのって珍しくて171年前にもってことかな?☆3つは甘いような気もするが,記録するため

  • 初めての花形さん作品。
    読みやすく楽しめました。
    北斎が現代にタイムスリップするという奇想天外な設定なのですが、北斎について詳しく調べて書かれた様子がうかがえること、北斎と為一の体験(女に逃げられる)が重なっていたこと、個性的な北斎の人柄、をおもしろく感じました。
    軽く読めるけど、いろいろなことが味わえる本だと思います。

  • 現代にタイムスリップした北斎と不登校の中学生との交流を描いた物語。二人の掛け合いや時代ギャップにニヤリ。北斎の事もよく調べられているなと思う。
    北斎や江戸時代を身近に感じるには良い本だけど、不登校設定はいらなかったんじゃないかな。個人的には、新感覚の美術解説本的なノリで楽しめました。

  • チャラい父親が連れて帰ってきたのは葛飾北斎?!
    江戸からきた(と言い張る)頑固な老人。父は思惑通り「北斎」老人に絵を描いてもらって大儲けができるのか?そしてぼくの抱える悩みは…。愛の形って様々だ。
    もしも北斎がKngnoにやって来たら、どんなインスピレーションを受けるのかな?(nabe)

  • 骨董屋三代めながら店を傾けさせた道楽者の父が拾ってきた老人は、あの葛飾北斎だった?!

    北斎を名乗る謎の老人・鉄藏の世話回りを任された中学生のボク、為一。父は北斎に絵を描かせてひと山当てようという魂胆だったが、現代文明に刺激された老人の行動は、思わぬ展開に。

    北斎の娘お栄を扱った映画だとかが公開されたので、それに合わせたネタなのだろうか。タイムスリップものとしてはよくあるネタだが、まあよく練られている。

    ただ、あまりこころ震わされた部分がなかった。
    春画のあたりの描写がもうちょっと、なんとかならんかったのかと思うけど、中学生男子の興味本位ならあんなもんか。

    主人公の不登校になった事件の顛末がいささか腑に落ちない。もうすこし膨らませても良かったように思うが。

    どっかで見た名前だと思っていたが『アート少女』の人だったのか。ヤングアダルト小説として読むなら、星4つかな。

  • 「それで?」と率直な感想。
    葛飾北斎がタイムスリップして、色々あって元の時代に戻った。強い意志があれば時間旅行できるらしい。現代に帰った弟子に会いたいという思い。
    北斎である必然性が見えない。面倒を見た為一の問題は解決したのか。親父は何をしているんだ。新進気鋭の作家が北斎の弟子か。なんだかご都合主義。
    過去の人間が現代にやってきて、現代の人間が良い方向に影響を受ける。よくあるパターンだけれども、影響の受け度合いが弱い。「カタをつけろ」というが、彼の問題にカタがついたのか疑問。北斎自身は勝手に満足して帰ってしまうし。残ったのは素描だけ。それがイラストとして流行するなんて。中途半端。
    ページ数も少ないし、あまり感じるものはなかった。

  • 不登校の男の子と,現代にタイムスリップしてきた葛飾北斎の,交流を描いた作品。人づてにタイトルを知っていたところ,巡り合わせで出会いました。
    最後の北斎と主人公との会話は引き込まれるものがあります。作品そのものは小中学生向けのライトな文体,内容も固有名詞バリバリなので,ローティーンの子には楽しめる内容なのかな。

  • 嘉永元年からタイムスリップして平成の時代にやってきた葛飾北斎。北斎の面倒をみるハメになった不登校中学生の為一は、骨董屋の駄目な二代目を父にもつ。
    誰もが頭に描く、頑固で気ままな自由人北斎との出会いが、為一の人生に織り成すものは?

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しばしとどめん北斎羽衣の作品紹介

学校に行けなくなったボクの前にコツゼンと現れた、葛飾北斎。中学生が巻きこまれた粋なタイムスリップ。現代にやって来た美の巨人・北斎。時空を超えたアートの物語。

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