- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652201565
作品紹介・あらすじ
「みんな、かえってきてー!」という、あのこのこえが、きこえたとき、ぬいぐるみたちのこころに、「ぽっ!」と、あかりがともります。しずかな、しずかな、ゆうぐれどきの、ちいさなぼうけん!
感想・レビュー・書評
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やっぱり酒井駒子の絵はいいなぁ、動物のぬいぐるみも子供も、とっても愛らしくて和む。ただかわいらしいだけじゃなく、哀愁も滲み出ているところがいい。
ストーリーはいたってシンプル。ぼうやの乱暴な扱いが嫌になって、家出を決行するぬいぐるみのぞう、きりん、ライオン。いざ出てきたものの、どうするか戸惑う3匹の前に、ぼうやの家の屋根裏に住むネズミが現れて、ぼうやの状況を伝えるのだが…。
ひらがなで書かれているから、鼻(水)を「かむ」、鼻を「噛む」の対比が面白かった。となると、このタイトルの「こぞう」。てっきり私は「泣き虫小象」かと思っていたが、読み進めるにつれ、「泣き虫小僧」でも、あるのかな…?と。普通に読むと、それほどは新鮮味のない物語だなと思いましたが、音読するとまた違った面白さが感じられるかも。娘の小さい頃に出会いたかったなぁ~。
動物園で買ってきたぬいぐるみとのことで、私も遠い昔に上野動物園でぞうのぬいぐるみを買ったことを思い出し、しばらく放置状態だった娘のぬいぐるみかごからぞうのぬいぐるみを探してしまいました。なんでしょ、動物園のぬいぐるみってどれも本当にかわいいけど、中でもぞうのかわいらしさって特別だなと個人的に思っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
酒井駒子さんの原画展にて、初めて見る可愛い三匹のぬいぐるみの絵と、そこにあった絵本の一コマの可愛さに惹かれて、早速購入。ぬいぐるみたちのボイコットから始まる本書は、とにかく愛いっぱいの絵本。大好きな人だからこそ、嫌になることもあって、それでも愛を受けていたことに気づくと胸が締め付けられる。坊やからぬいぐるみという一方通行の愛情だからこそ、それを受けているぬいぐるみたちはしんどくなることもある。人間関係も、嫌なことは嫌といえなくなるとしんどいのと一緒で、ぬいぐるみたちの自己主張から始まる本書が本当にすてき。
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《図書館》【再読】ぬいぐるみたちが、家出するのも、わかるなあ。
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【バーゲン本】で半額購入
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ぬいぐるみ達が家出する話。
最初は「泣き虫小象」の話だと思っていたけど、途中から「泣き虫小僧」になったのが面白かったです。
平仮名表記の面白さを感じました。
みんな持ち主の男の子に不満があって家出をしたけど、大事にされてることも理解していて、男の子が泣いてる話を聞いて、それぞれの呼び方を思い出したら、お話の中でも呼び名が「ちりんさん」「じょうさん」「らりろんさん」に変わったのも面白かったです。
読みにくかったけど。
酒井駒子さんの絵がたくさん入っていてとても可愛かったです。 -
JBBY2017選書リスト
テーマ:3.5
絵:5
文章・ストーリー:5
ちいさな子ども(男の子?女の子?)の乱暴な扱いに耐えかねたライオン、キリン、ゾウのぬいぐるみが家出をしようとする話。
ぬいぐるみたちのキャラクターが立っていて文章が素晴らしい。酒井駒子さんのイラストもなんとも愛らしくて良い。(彼女の作品に多い暗い雰囲気は抑えられている。私はこれくらいが好き。)自分の本棚に加えたい。 -
タイトルと今村葦子さんの本ということで手に取りました。
持ち主の男の子にひどい扱いを受けて家出したぬいぐるみのゾウ、ライオン、キリン。
それぞれのイラストも哀愁たっぷり。
これを読んだ子はみんな、自分の持ってるぬいぐるみを大切にするだろうなあ。
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テーマは好きやけど。
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酒井駒子の絵と大島依提亜の装丁に救われているが、今村葦子の物語はどうしようもないレベルではないだろうか。暴力と優しさの共存、そこに戻っていく被害者たち。何を味わい、どこに向かっていく物語なんだ。。。