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- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750325576
作品紹介・あらすじ
1945年夏,広島・長崎への原爆投下はなぜ,いかにして行われたのか? 米政府内部文書を掘り起こし,その背景と理由に迫る,元通信社国際部ジャーナリストならではの労作。現代にまで続く危険な「核カード」神話に警鐘を鳴らす,歴史的ドキュメント。
感想・レビュー・書評
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『文献渉猟2007』より。
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アメリカはなぜ広島に原爆を落とす必要があったのか。アメリカ人の中にそれに反対したり、後悔するものはいないのか。本書はルーズベルトとトルーマンという二人の大統領の間にあって、原爆投下を実行する上で大きな役割を果たしたバーンズやかれをとりまく人々の生涯、事件、行動を丹念に追いかけたもの。原爆投下によって、アメリカの若い兵士100万人の命が救われたと言われているが、この数字はかなり作為的なもので、日本の降伏を促すためには、天皇制の護持、ソ連の参戦、原爆投下という三点セットを提示すればよかった。それをしなかったのは、戦後体制で優位に立つために、つまりソ連に対し優位に立つために、あれだけのお金をかけて開発した原爆を一度は使っておく必要があったのだ。著者はもと共同通信社の記者だけに文章は読みやすいが、全体に英語の本の翻訳を読んでいるような錯覚に襲われる。
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