フランスの学歴インフレと格差社会

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制作 : 林 昌宏 
  • 明石書店 (2007年12月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750326986

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フランスの学歴インフレと格差社会の感想・レビュー・書評

  • 2012年度冬学期授業科目レポート執筆のために読んだ。日本での学位の価値の相対的な低下と、各学校卒業後にある格差の問題は依然として大きい。フランスの状況を合わせ鏡として、我々は多くの点を学ぶことができよう。例えば、教育の「相対的」効果には、個人間の階級に修正を加える機能があり、結果的に格差の拡大にもつながるということを、各人の中で完結する「絶対的」効果を重視するのと同じくらい考えることが必要だと感じた。

    日本語によるフランスの高等教育に係る研究の蓄積はそう多くはない。英米のそれには、多くの研究者が積極的に研究を進めているところだ。フランスの高等教育の特徴として、制度面での複線型ないし二元性が強調されることが多いが、本書のように社会の面に分析軸を置いて考えることも重要だと思えた。

    参考
    http://www.jil.go.jp/institute/chosa/2012/12-102.htm
    本書P.47の学歴レベルの一覧表が紹介されている。

  • フランスの学歴インフレと題したその意味は、フランスにおける学歴偏重と、その結果学位取得者が増える事に従って、その市場価値が失われるという結果をもたらした、という筆者の意見を表している。
    また筆者は学歴を重視し、その有無で人生を決めてしまう事は、本当に正しい事なのかどうか――つまり、学業の結果だけを追い求める勉強に生徒を駆り立てているのではないか――といった問題に対しても言及している。

    個人的にはここに書かれている問題、また筆者の問題提起は、そのまま日本にも当て嵌まる事項が多いように感じ、かなり勉強になり、刺激を受けた。

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フランスの学歴インフレと格差社会の作品紹介

学位の陳腐化をインフレにたとえ、現在の民主主義の掟である能力主義を幻想であると切り捨てた話題の書。学歴と能力主義に対する信奉が強いフランスにおいて大きな反響を巻き起こした本書の内容は、日本の教育の未来を展望する上でも示唆に富む。

フランスの学歴インフレと格差社会はこんな本です

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