施設で育った子どもたちの語り

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制作 : 『施設で育った子どもたちの語り』編集委員会 
  • 明石書店 (2012年6月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750336145

施設で育った子どもたちの語りの感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、児童福祉施設など社会的養護によって育ち成人した21人の当事者による、彼らの生い立ちの語りである。
    みな現在は、その苦境を乗り越え、それぞれ結婚したり職を得たりして社会人として立派に生計を立てている方たちばかりで、ほとんどが、施設職員など福祉関連に身を置いているというのも、やはりという気がする。
    社会での居場所が確立されていればこそ、このような本の編集に協力できたとも言えるのだろうが。

    当事者たちの声を聞くと、身体的にも精神的にももちろんネグレクトでも、明らかな虐待行為が親によってなされているのだが、当人たちは当時、それを虐待とすら認識できていなかったことが改めてよくわかる。
    それほど、家庭の中での子どもの立場というのが、絶対的に弱いものであるということだ。その弱い立場の者が、絶対的庇護者が壁になって(もしくは庇護なく社会に放り出されて)、その存在すら社会に認めてもらえず必要な庇護が受けられないとしたら、それはそのまま命の終わりをも意味する。
    少なくとも、ここに登場した21人は壮絶な子ども時代を過ごしたとはいえ、それなりの時期に大人に守られ、その先の道筋をつけてもらえた分だけまだマシだったとも言えるのかもしれない。

    そういう転機となるタイミングに然るべき救いの手が差し伸べられなかった人物もきっといるに違いない。だからこそ、現在は社会での居場所を得た彼らが、少しでも救われる子どもが増えるように、社会的養護が受けられるように、社会の仕組みと人々の意識が変わるように、自らの過去を語るという辛い作業を厭わず買って出たのだろう。

    文章の巧拙どうこうではなく、当事者の言葉には深い深い重みを感じずにはいられなかった。

    巻末には、9つの社会的養護の推進団体が紹介されており、活動を知る参考になる。また関連する基本的な用語の解説もまとめて掲載されているので、大まかなことを知りたい向きには役に立ちそう。

  • こういう当事者の声は大切やと思います。

  • ▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
    https://library.fukuoka-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=150565

  • 2015/11/24

  • 今まで全く知識、興味関心はなかったが、Aさんと出会って興味をもった
    まさかの名女成美さんの手記が!入学当初、サークルか何かで出会い、連絡先を交換していた子でした


    施設に入らなければならない家庭環境もつらいが、施設の中の暮らしももちろんつらいことがたくさん
    がんばって生き抜いて、自分も福祉の仕事に就く、とても尊敬できることです
    わたしはとても十分な環境の中で育ち、それでもまだ愛されたいと思ってしまう、贅沢でした



    270901

  • 施設で育って大人になった方たちが、今までの苦労や
    これからの希望を綴ってくれている本。

    きれいごとかもしれないけど、社会的養護について
    もっと世間に広く知られて理解されたら
    施設で暮らす子どもたちの気持ちや生き方が
    楽になるのではと思った。

  • 夏休みの宿題の読書感想文をまとめて読んだ気分。もちろん嘘ではないが、本音というわけでもなさそうだ。彼らのむき出しの経験や思いは、自分で文章にはしにくいのだろう。それをするには、よほどの覚悟と書く力が必要に違いない。

  • 未読。

  • 特に子どもの心は生き物で、外からの関わりの一つひとつに敏感に、そして正確に反応している。
    しかし、大人になるにつれて、誰もが経験したはずの子ども時代の敏感な感性を忘れてしまいがちなのではないでしょうか。大人側の都合を優先し、子どもたちの心を見過ごしてしまう…そんなことが知らないうちに起きてはいないでしょうか。

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施設で育った子どもたちの語りの作品紹介

かつて児童養護施設や里親のもとで生活をした子どもが語る21の物語。虐待など壮絶な体験を経ながらも、生きる支えとなった人との確かな出会いから、自らの思いを整理し社会に発信していこうと成長するまでの魂の軌跡。全国の社会的養護当事者団体の情報も収録。

施設で育った子どもたちの語りはこんな本です

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