ニートがひらく幸福社会ニッポン――「進化系人類」が働き方・生き方を変える

著者 :
  • 明石書店
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750336527

作品紹介・あらすじ

千葉県を本拠とするひきこもり・ニート支援NPO「ニュースタート」の代表、二神能基による最新刊。ニートのもつ力をポジティブに活かすことを提言、今後の少子高齢化・経済縮小時代における「幸せ」「社会の在り方」を根底から問い直す挑発的な書。

感想・レビュー・書評

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  • ニートを21世紀型価値観を持ち時代に適応できる「進化系人類」と呼び、親世代の、努力、根性で成長をし続けようとする20世紀型価値観を子どもたちに押し付けるなと強く主張している。自分の考えも及ばない事がつらつらと書いてあるのが斬新な読書となりました。いわゆる「ひきこもり」をどう解消するか、非正規雇用、ワーキングプア問題、親子の価値観の違い、年収200万でも結婚して子どもを産み育てる社会、何から何まで斬新。自分が紛れもなくガチガチの20世紀価値観の持ち主だということを改めて認識したものの、さてどうしよう。

  • 本書の主張によれば、ニート問題の本質とは21世紀における労働に関する価値観の問題であり、ニートとはそれを突きつけている存在なのだそうだ。しかしそれはほとんど筆者の解釈に過ぎない、というよりはニートという存在を筆者の思想のダシにしているに過ぎず、なんら具体的な提言も伴わない、ただの自己満足でしかない。このようなニート肯定言説こそ、かえって若年層を窮地に追い詰めるものでしかない。ニートって言うな !

  • 現代社会をみる。
    幻想から抜け出すための1冊。

    21世紀型人類。
     
    親と子との社会観はこんなにも違う。
    知らず知らずのうちに親から教えられた社会観では
    現実の社会との剥離で大変なことになりそう。

  • 「親子だから分かり合える」という思いも、きっぱり捨て去らなくてはならない。根本の価値観が違うのだから、分かり合うのは無理な話だ。違い価値観で生きていることと、愛情の存在だけを確認できれば十分である。
     「仕事だから」やるのではなく、「仕事だから」やらない。
     40代後半から50代前半でセミリタイアし、少しずつ仕事を減らしていき、完全にリタイアした後は、海外旅行や庭作りといったシ趣味やボランティア、地域活動などをして、悠々自適に暮らしていくのが一つの夢だ。

  •  原因は色々あるんだろうが、エスカレータの前でまごまごする人や、ランプを上がって来て上手く高速に乗れない人と言うのは居るもので、そういう人に、階段だっていいじゃないか、道は高速ばかりではない、と言うのは一つの方法だろう。
     ただし、モノには言い様というものがあって、下手に言うと、ダブルバインドのようになったり、冷たく突き放すような調子になる事だってある。
     それだから、ニートが実は二十一世紀型の生き方の先駆けになっているのでは、などと考えてみることも悪いことではないかも知れない。

     ひきこもりが1年続いたらアパートを借りるなどして、子供を家の外に出したほうが良い、というのは、そうだろうなあと思った。
     根本的な解決に期待して、徒に時を過ごし、状態をコジラセてしまうのは得策ではない。対症療法に見えても、重荷を少し減らしてやれば、段々良くなって来るということもあると思う。家に居るからといって心が休まっている訳ではない。

     それにしても、住居というのは、色々の段階で、色々の重要性を持ってくるものだと思った。

    「50パーセントの自立」

  • ニートを進化系人類として、未来の希望が見える本。

    ・コミュニケーション能力が足りないのは親
    ・20世紀型価値観(親)と21世紀型価値観(子)
    ・親子だから分かり合えるは幻想

    どこを読んでも刺激的で、勉強になる。

  • ここにある生き方もありだと思う。価値観もだいぶん変わってきた感あり

  • 何がニートだ、ふざけるな。
    働け、働け。
    日本で働かないなら、北朝鮮かインドで働け。そうすればすごい感謝されるだろうし、日本で働きたくなる。
    甘えるな、若者。
    日本のために働くのでなく、自分のために働け。

  • なるほどと思ったところ
    ・コミュニケーション力不足は自分の価値観しか認めない親の問題
    ・20世紀型:上昇志向、物質的豊かさ
    ・21世紀型:安定志向、精神的豊かさ
    ・そして狭間の世代が苦しむ
    自分が煮え切らないところがそこにあると納得。ま、いろいろ諦めてからは表面上気楽にやっているけども。
    しかしこれで理解してもらえなかったらと思うと、怖くて人には読ませられない。その辺もとっくに諦めているので、もう、ね・・・・・・。

  • NSというNPOの活動紹介本です。……ちょっとうそ。

    「子ども」が読む本ではないと思います。(『とりあえず家出とけ』『でも、無理に自立しなくて良いよ』『非正規でもいいんじゃね?』「子ども」が読んだとき分かっとけば良いのはこんくらいだと思います)

    親は……読めば得るものあるんじゃないでしょうか。その立場にいないので、何も言えません。


    とりあえず家出ようと思いました。まる。

    あとは愚痴




    ニート引きこもり問題に原発は離れた部分で関連していますが、この本の内容においては、はたして必要だったのでしょうか。まるでサブリミナルのように2、3箇所で書かれていているのを見る度に読む気がなくなりました。(帯にデカデカと原発と書いてありましたが、ここまで内容と関連してないとは正直思わなかったです。この本を手に取るであろうと想定している人の世代を考えると上手い帯だとは思いますが、原発という言葉で釣っている感じがして胸くそ悪いです)

    これも一種の「20世紀型企業人の自己顕示欲の強さ」なんでしょうか。

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著者プロフィール

1943年生まれ。早稲田大学卒。愛媛県松山市での中学受験塾、幼稚園経営などを経て、99年、ニート支援のNPO法人「ニュースタート事務局」を千葉県に設立。幼児からニートまで、40年にわたって育成に携わった親子は4000組を超える。早稲田大学講師、千葉県・内閣府等の委員を歴任。21世紀の子育てを支援する「安心親子応援団」事務局長。

「2012年 『ニートがひらく幸福社会ニッポン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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