障害者介助の現場から考える生活と労働 -ささやかな「介助者学」のこころみ-

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制作 : 杉田 俊介  瀬山 紀子  渡邉 琢 
  • 明石書店 (2013年1月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750337494

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障害者介助の現場から考える生活と労働 -ささやかな「介助者学」のこころみ-の感想・レビュー・書評

  • パラパラとおもしろそうな部分だけを拾い読み。ジェンダー関連の話しも入っていて、いい感じだと思います。

    高齢者介護と障害者介助は、やっぱり思想というか成り立ちというか、いろいろ違うということを思い知らされますね。そして、なぜかわからないけど、障害系の方がいつも鋭い問題提起があって、そこはいつも勉強になるなと思っています。

    それにしても、「介助者」って現場では脇役だから、こうやっていろいろな語りが出てくるのはおもしろいですね。いろいろな人が関わっているんだなあと(当たり前だけど)。

  • 「介助者として働く・生きるとはどういうことなのか」を考え書いたものや、座談会、インタビューなどが集められた本。企画段階から本が出るまでにはかなりかかったそうで、結局のところ原稿を「書けた」人たちは、"自立生活運動に近い場所にいる介助者、男性、(相対的な)高学歴者"に偏った、ということが巻末には書いてある。

    「介助」という言葉と「介護」という言葉には、何か使い分けがあるらしいということは知っていたが、(そういうことなのか)と、やっとこの本で分かったかんじ。「介助」とか「介助者」という言葉は、「主として障害者の自立生活運動の中で、おそらく80年代後半以降より意識的に用いられてきた用語」(p.5)で、旧来の庇護・養護型の「ケア」、「介護」に代わる言葉として用いられてきた、という。

    とはいうもの、私や同居人が関わってきた「自立した障害者」のところでは、ずっと今まで「介護」という言葉が使われてきたし、今でも同居人が週に1、2度行くのは「夜介護」やし、正直なところ、こう書かれる「介助」と「介護」の言葉の違いは、私にはぴんとこないところがある(この本の中でも「介護」と使っている人もいる)。

    「知的障害のある人の自立生活」「介助とジェンダー」「暴力サバイバーと介助」「野宿と介助」「ボランティア介護者と介助労働者」「介助と能力主義」等々の、いろんな切り口で、いろんなことが書かれているなかで、私にとって、ずどーんとインパクトがあったのは、2章で書かれている新田勲さんの「足文字」の話だった。

    重い言語障害のある新田さんは、発声のかわりに、足で文字を書く。

    手話には指文字という初期言語の五十音の文字に対応させた視覚表現の文字体系があるが、新田さんの足文字は、「右足を筆のように動かして文字を書く」もので、ひらがなを参照した独特の字体や文法がある、という。足の動きだけではなく身体全体のしぐさがメッセージを示すサインとして活用されている、というあたりは、視覚言語であるという点でも、手話に通じるものを感じる。

    ただ、視覚言語といっても、新田さんが足文字を書き、介助者がそれを読んでいくというあり方、「足文字の遅さ」、つまりは「1文字ごとに足が動き終わるのを待ち、1文字1文字、逐語的に読む」という面倒さは、想像するに、伝えたいことすべてを指文字であらわすようなものかと思う。

    この2章を書いている深田さん(新田さんの介助者)が、新田さんの足文字を読めるようになったのは、先輩の介助者について学びながら、介助に入って1年くらい経ってからだった。その足文字の学習過程の話(状況に埋め込まれた学習によって、介助者としてのアイデンティティを得る)もおもしろかったが、何より印象的だったのは、闘争の言語としての足文字、あるいは「理解を求め、拒む」という足文字のアンビヴァレンツについてだった。

    「介助の社会化」要求の中で、新田さんたちは行政に介助費用を支給せよと求め、「金は出せ、口は出すな」と要求してきた。その交渉場面で、足文字は、圧倒的な力をもった。強者/弱者の関係は逆転していて、「足文字を話すことのできる新田」+「読むことのできる介助者」=強者、「足文字を話すことも読むこともできない行政官」=弱者という構図になっていた、という。

    その関係の逆転は、新田さんと介助者との間にもある。
    ▼言語障害の重い新田は、口でしゃべろうとすると健常者に太刀打ちできない。速度が圧倒的に異なり、負けてしまう。しかし、足文字では勝つ。この言語共同体に相手を引きずり込むことによって、関係を一挙に逆転させることができるのだ。そこでは足文字話者である新田がヒエラルキーの頂点に立ち、それ以外の者は未知の言語を学び受ける見習い・弟子の位置に置かれる。興... 続きを読む

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障害者介助の現場から考える生活と労働 -ささやかな「介助者学」のこころみ-の作品紹介

障害者の介助に携わる介助者たちは、なぜ介助者になり、介助を続けているのか。ケアの世紀といわれる21世紀、今後ますます介護・介助を必要とする人が増え続けていくなか、20人の介助者たちが語る介助という経験のリアルと希望。

障害者介助の現場から考える生活と労働 -ささやかな「介助者学」のこころみ-はこんな本です

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