人間なき復興――原発避難と国民の「不理解」をめぐって

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750339184

作品紹介・あらすじ

あの日からまもなく3年。今も10万人以上が避難生活を続けている。「新しい安全神話」を前提とした帰還政策、人を「数」に還元した復興が進む一方、避難者は国民の「不理解」がもたらす分断に直面し続けている。経済ゲームを超え、真の復興を見出すために。

感想・レビュー・書評

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  • 復興計画作りにこれから関わる今、まさに読むべき本でした。 #復興計画

  • 山下祐介・市村高志・佐藤彰彦『人間なき復興 原発避難と国民の「不理解」をめぐって』明石書店、読了。富岡町から避難した被災者の声を社会学者が掬い上げ、その現在を報告する一冊。あの日、以前と訣別したはずだが、気が付くと同じ轍を踏もうとする。「不理解」が「人間なき復興」を招き寄せている

    複雑な事象を数値によって平準化し「復興」は進んでいるかのように見える。しかし当事者としての「人間」は置き去りにされたままだ。その不理解の積み重ねが、無理を後押しする。「この現場、この現実に目を背けて、何の『経済成長』か?」(帯)。

    「単純化された世論が今、非常に根深く彼らの生活を苦しめている実情がある」。震災三年後の課題を浮き彫りにする一冊。 http://www.akashi.co.jp/book/b146549.html 著者インタビュー:シノドス http://synodos.jp/newbook/6992

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著者プロフィール

山下 祐介(やました・ゆうすけ) 1969年生まれ。九州大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程中退。弘前大学准教授などを経て、現在、東京都立大学教授。専攻は都市社会学、地域社会学、環境社会学。著書『限界集落の真実』『東北発の震災論』『地方消滅の罠』(以上、ちくま新書)、『「復興」が奪う地域の未来』、『地域学をはじめよう』(以上、岩波書店)、『「都市の正義」が地方を壊す』(PHP新書)、『「布嘉」佐々木家を紡いだ人たち』(青函文化経済研究所)、『地方創生の正体』(共著、ちくま新書)、『人間なき復興』(共編著、ちくま文庫)など多数。津軽学・白神学の運動にも参加。

「2021年 『地域学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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