- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750514246
作品紹介・あらすじ
少女ローラはオーストリアで、父と人里離れた城でしずかに暮らしている。ある日、突然暴走した馬車が城の前にやってきて横転し、中から気絶した美しい少女が運び出される。少女の母は、急ぎの旅の途中だからと、ローラを父に託し、自分たちの素性を探らないよう念を押して去ってゆく。
その日から少女と共に生活するようになったローラは少女に夢中になるが、いくつかの不思議な点があった。寝る時は部屋に鍵をかけ、部屋に他人が居ることを拒絶する。素性は家柄が良いことと名をカーミラということしか明かさない。たびたびローラを愛撫しながら愛を語るが、そのことばは生死に関わる謎めいた内容。起きてくるのは毎日正午過ぎで、食事はチョコレート1杯だけ。賛美歌に異常な嫌悪感を表す。
やがて、城周辺の村で異変が起きるようになる。何人かの女性が相次ぎ死亡し、熱病の流行が噂される。そして、いつしか、ローラ自身も体調の不良を訴えるようになる…
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
本の表紙に惹かれて読みました。
妖艶な吸血鬼が印象的で終わり方は潔さを感じました。 -
吸血鬼に関する小説を読みたかったので、カーミラ単体での出版は本書しか見つからなかったが、装丁に目を惹かれて購入を決断。見慣れないフォントだが行間も充分にあって読みやすかった。吸血鬼を題材にした小説としてはホラー色が強くなく、少々百合百合しい描写が散見されたが、かなり満足感を覚える内容だった。
-
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
内容はガラスの仮面で知っていたけれど
ちゃんとは読んだことがなかった作品。
派手なシーンはないものの
ひたひたと忍び寄るような怖さ、
美しいからこその不気味さを感じられた。
…亜弓さんのカーミラを知っちゃっていたから
どうにも悪として見れなかったけど笑 -
・カーミラは、朽ちかけた礼拝堂の墓に眠る美しい女吸血鬼です。百年以上も前に死んだカルンスタイン伯爵夫人が、恐ろしい魔物と化して人々を襲い生き血を吸うのですが、狙った相手に近づいて手中に収めるまでの過程が、恋のプロセスに似ているというのです。
-
美しい装丁に惹かれた。ヴァンパイアものは漫画や映画に豊富だからこそか、実はこういう古典を読んだことがなかったりする。思いのほか心理学的だったり、新しい発見がある。「カーミラ」と聞くとつい姫川亜弓を思い出しちゃう、ってのが本音なんですけどね。