- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750514574
作品紹介・あらすじ
絶版から8年、増補改訂新版として遂に復刊!
かつて横浜黄金町を怪しく彩った外国人娼婦の生々しい姿。
欲望、貧困、死。
漂泊者たちの魂が烈しく哀しく脈動する小さな街が確かにそこにあった――
ときに著者自らがその客となり、写真と文章で活写した幻の名著、大幅新規書き下ろし!《未公開写真》も豊富に収録。
感想・レビュー・書評
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黄金町、外国人の娼婦たちがいた街。夜な夜な盛り場を徘徊することはほとんどなくなったから、今はどうかを知らないが、かつては池袋にも大久保にも外国人の街娼たちはいた。いわゆる立ちんぼだ。
娼婦たちを撮った写真がいい。少しだけ、彼女たちの素顔が見え隠れする。 -
横浜市に黄金町というところに、外国人娼婦がたくさんいる町があったようです。
テーマ柄きわどい写真がたくさんあった。
貧しい国から出稼ぎに出てきて、エイズに感染して亡くなる女性も少なくなかったようだ。
そんなにしてまで、親や子にお金を送り続けた女性を悲しく思う。 -
かつて横浜にあった黄金町という、外国人娼婦が立ちんぼをしていた町についてのノンフィクション。
写真は綺麗。
だが、書き手の男性は彼女ら(彼も居るけど)の性を搾取する側の性に対する己の位置を、どのように考えているのだろうと不思議に思う。
あまりにも他人ごとなのだ。
写真には乳も露わに笑顔を向ける彼女らが写っている。これは事後なの? あなたは彼女の体を買ったの? と疑問を覚える。
文章ではお金は払うが、性交渉を行わず話しを聞くとあるけれど、それがすべてなの? 国を離れて身を売る彼女らに対して思うところは何もないの? 黄金町が男性にとって癒やしと言うけれど、それはホントにずいぶんと一方的でステレオタイプな感想だと思う。身を売って生きる女性のことを考えてなおかつそういうならいいけど、ほんとにそこまで考えてる? 都合の良い女性像になってない?ってなる。
別に男の幻想万歳でいいと思うんだけど、書き手の自分に対する目線がふわっとしていて、なんとなく違和感がある。
せっかくその後の黄金町のちょんの間に住んでみたんだから、何か感じるものはなかったんだろうか。感じなかったから書かなかったんだろうか。感じないならそのことを知りたい。もしや、読み手が興味を持ちそうだから、その後の彼女らに焦点を当てているんだとしたら、もったいないなぁ。
ただ、この前にレビューした桶川ストーカー殺人のノンフィクションとあまりにもトーンが違うから、読むタイミングとしてそう感じてしまうのもしょうがないのかもしれない。つきつめると個人の嗜好だ。