間取りと妄想

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著者 : 大竹昭子
  • 亜紀書房 (2017年5月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750515076

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間取りと妄想の感想・レビュー・書評

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  • +++
    13の間取り図から広がる、個性的な物語たち。身体の内と外が交錯する、ちょっとシュールで静謐な短編小説集。
    まず家の間取を決め、次にそこで展開される物語を書いたのは大竹さんが世界初だろう、たぶん。13の間取りと13の物語。
    ―藤森照信氏(建築家・建築史家)
    家の間取りは、心身の間取りに似ている。思わぬ通路があり、隠された部屋があり、不意に視界のひらける場所がある。空間を伸縮させるのは、身近な他者と過ごした時間の積み重ねだ。その時間が、ここではむしろ流れを絶つかのように、静かに点描されている。
    ―堀江敏幸氏(作家)
    川を渡る船のような家。海を見るための部屋。扉が二つある玄関。そっくりの双子が住む、左右対称の家。わくわくするような架空の間取りから、リアルで妖しい物語が立ちのぼる。間取りって、なんて色っぽいんでしょう。
    ―岸本佐知子氏(翻訳家)
    +++

    個人的に、子どものころから家の平面図を眺めてはあれこれ想像するのが好きだったので、タイトルが魅力的過ぎて手に取った。それぞれの物語の初めに平面図が置かれているので、物語を読みながら図面を改めて眺めて想像をたくましくし、また物語に戻って先を愉しむ、という読み方をした。文字を追っているだけの時以上に、見知らぬ町や世界にトリップした感じが強くして、興奮する読書タイムになった。密室ミステリなどでもよく間取り図が載せられているが、それとはひと味違うのめり込み方ができる一冊である。

  • 「”世界初”の間取り小説集!」というコピーに惹かれて、発売から間もなく手に取った。懐かしの青焼きコピー風にデザインされたカバー・表紙がシックで可愛い。

    表紙デザインのような、いささかエキセントリックな間取りの建物を中心に据えた連作短編集。最初の「船の舳先にいるような」を読んで、アラサー女性が思い立ってデザイン住宅を建てる、中島たい子『建てて、いい?』のような努力の話が続くのではないかと思っていたが、続けて読んでいくと、ちょっと違った。語り手自身の住む家のことだけではなく、お隣の家のこと、付き合いのある人と行った家のことなど、視点の幅は広いし、別に家が主役というわけではない(重要な要素ではあるけど)。この間取りの家を選んだ、持ち主や借り主の考えや人生のうち、何日かを切り取った出来事の入れ物、という形の「間取り」なんだろう。それに、どの作品も、間取り自体というよりも、そこから見える景色や、そこから一歩出たときの、今までとは違った新鮮な感覚を描いた作品が多かったように思う。

    シンプルでクリーンな筆致に品よくのせられた色っぽさが非常に好み。川上弘美作品のような濃厚さを求めるとちょっと違うと思うけど、中島京子『妻が椎茸だったころ』がお好きなかたは楽しめると思う。

    各章に登場する部屋の間取りが、読んでいる途中で「どうだったかな?」となっても、ページをいちいち戻らなくてもいい体裁に作られているという、さりげなくも気の利いた造本も素敵。

  • 間取り見るのは楽しいなあ。

  • 間取り図からの妄想好きかも

  • 普段はそんなにしげしげとはみないけれど、ふとした時に眺めてみると様々な想像、妄想が生まれてくる。
    間取りは、面白い。
    そこに色々な暮らしがあるから面白い。
    そんな妄想が本になっている。
    間取りから生まれた本、面白い。

  • 12の間取り図による短編集+書き下ろしの一編。
    ちょっと個性的な間取りの家に住む人々や、住んでいたひととのかかわりについて。間取りが極端なものが多いけれど、ストーリーは面白かった。

  • 「家」という空間を軸にした短編集

    読んだ直後、少しがっかりした気持ちになった。
    大人向け小説、というか性に関する描写が描かれていたことだ。

    しかし、冷静になるとこれは当然のことに思った。
    家、というプライベートな空間において何も起こらない訳がない。
    セックスもまた、日常のひとつなのだから。

  • 間取図を見るのは子供の頃から好きなので、すぐに飛びつきましたが期待を裏切らず面白く、ワクワクして読みました。
    まず間取図をじっくり見てから本編に入る、そしてまた間取図を見返して…と新しい読書の楽しさがありました。
    また引越したいなぁ。間取図をノートに貼って新しい家に想いを馳せながら眺めていたいです。

  • びっくりするような放り出され方をする掌編も多かった。
    が、その宙ぶらりん加減が味わい深い。

    生きているその人の血肉になっているような話が好き。
    「船の舳先にいるような」とか。
    一緒に揺らぐ感じに臨場感があった。

    「隣人」「カウンター」は、じわりと怖い。
    「浴室と柿の木」気まずっ!!

  • 様々な間取図とそこで過ごす人々を描いた短編。さくっと読める感じが好き。
    「浴室と柿の木」なんかは嫌だわーと思いながらも絶妙な幕切れで、どの話もその先をいくらでも妄想する余地があって面白かった。

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間取りと妄想の作品紹介

世界初(!?)の間取り小説集
13の間取り図から広がる、個性的な物語たち。身体の内と外が交錯する、ちょっとシュールで静謐な短編小説集。

まず家の間取を決め、次にそこで展開される物語を書いたのは大竹さんが世界初だろう、たぶん。13の間取りと13の物語。
―藤森照信氏(建築家・建築史家)

家の間取りは、心身の間取りに似ている。思わぬ通路があり、隠された部屋があり、不意に視界のひらける場所がある。空間を伸縮させるのは、身近な他者と過ごした時間の積み重ねだ。その時間が、ここではむしろ流れを絶つかのように、静かに点描されている。
―堀江敏幸氏(作家)

川を渡る船のような家。海を見るための部屋。扉が二つある玄関。そっくりの双子が住む、左右対称の家。わくわくするような架空の間取りから、リアルで妖しい物語が立ちのぼる。間取りって、なんて色っぽいんでしょう。
―岸本佐知子氏(翻訳家)

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