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- Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751207406
感想・レビュー・書評
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初期単行本収録作の再録4篇と新聞掲載の掌編3篇を収めた作品集。
ごく短い作品だが「信号町」は情緒のある幻想性、「豆の花」はそれまでの雰囲気を大きく裏切る結末で印象的。
「耳納山交歓」は山中の建て売りの別荘地に住み着いた人々が、立ち込める深い霧に惑わされるように出会う異界の住人との素朴でおおらかな交流を描いた、村田マジックという感じの不思議憚。
「木渡り木の宿」は山あいの村に暮らす娘達が近隣の村々を巡って婿探しの旅をする「むすめ構」という習俗の話。本当にあった慣習なのか不勉強で知らないのだが、昔日の山村のおおらかさ、屈託のなさを感じると共に、女性の逞しさ、豊潤さといったものを感じた。主人公が短い旅を経て、「知ることと変わることとは別」と語りつつも見せる何処か晴れがましい様子に頬が緩む。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鋼索電車
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「鋼索電車」「花蔭助産院」「木渡り木の宿」「耳納山交歓」などの初期作品
に単行本未収録の短編を加えた初のアンソロジー。
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