- Amazon.co.jp ・本 (37ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751519738
感想・レビュー・書評
-
かつて奴隷がどのように、アフリカ大陸からアメリカ大陸へ連れてこられたかを描いた絵本。
船にはまるで荷のようにつぎ込まれ、アメリカでは物のように売られる。
絵本とはいえ、本当にリアルだ。
一度読むと、次開くのに勇気がいる。
どなたかも書いていたが、高学年か中学生以上向けと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
奴隷制度や、奴隷が置かれていた状況がよくわかる。読み進めると、自分が奴隷だったらと想像させられるため、読むのに痛みが伴う。でも、この痛みが歴史を「理解」し、歴史から「学ぶ」うえで、とても大切なのだと読み終えたとき感じた。
作家と画家の、心がほとばしるような文章と絵にふれたよう。すばらしい作品だった。 -
絵と文書が読者に語りかけてくる。ずっしりと。
想像を掻き立てられた。 -
4-7515-1973-5 39p 1999・2・25 初版
-
昨年、仲間から教えてもらった絵本である。ずっと心にかけていたのだが、今年の夏に図書館協議会の連絡会で「読み聞かせ」を研修することになり、その本として使えるかと思って購入した。
うーむ、一読して重たい本だ。その伝わってくるものが明確で強烈で、その訴えるものの重さが、またその重要さが、ずっしりと心に乗っかかってくる。
絵のすばらしさと問いかける文章のすばらしさとが相まって、「奴隷であること」の想像力をかき立てられる。また、その奴隷を使役する者への想像力も要求される。そう、人は被害者にもなるが、容易に加害者にも転じる者なのだ。
今自由であること、自分が自分の主人であること、自分が自分に対して責任を持つこと、その尊い意味が改めて了解される。繰り返し繰り返し考えさせられる。
これは、高校生に読ませるといいかもしれない。上手に読み聞かせができればもっと良いだろう。ただ、読み聞かせをするには難しい本なのかもしれないな。
重たい、でもとても大切なものをもらった気がする。 -
黒人が奴隷として売り買いされていた頃の、本当にあったお話。
この当時の、アフリカから無理やり連れて来られた黒人たちのあまりにヒドイ扱いがリアルに描かれています。
肌の色が違うだけで、これほどまでにひどい扱いを受けなければならないなんて、考えられません。
当時、奴隷を買っていた白人にも、奴隷商人たちに対しても、とても憤りを感じます。
同じ人間同士でこんな事が二度とあってはならない。
子ども達にぜひ読んであげて欲しい絵本です。 -
絵本であることの意味がある絵本。
とにかく絵のパワー、強さが半端ない。
絵から問いかけの声が聞こえてきます。
僕は3度目の挑戦でなんとか読み通すことができた。
事実を事実として見つめる、つなげる想像力。
これこそが今最も必要な力なんじゃないか。