ビーバー族のしるし

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制作 : Elizabeth George Speare  こだま ともこ 
  • あすなろ書房 (2009年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751522110

ビーバー族のしるしの感想・レビュー・書評

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  • 1768年、母さんと妹をマサチューセッツに残し、父さんと2人でメイン州に買った土地に丸太小屋を建てたマット。そこで土地を開き、トウモロコシを育て、ある程度の生活の基盤を築くと、父さんは約束どおり、家族を迎えに戻っていった。
     残されたのはマットただ一人。父さんが再び戻るまでの6週間、狩りをし、トウモロコシの世話をし、自分の力だけで暮らすのだ。
    火をおこし、パンを焼き、狩りをして…何とか順調に見えたかのような生活だったが、軽率な行為から、怪我をしてしまったマット。彼を救ったのはインディアンの老人と少年で、それ以来、マットはその少年に「英語」を教えることになるのだが…

     弟56回青少年読書感想文全国コンクール中学校の部課題図書

     1768年ていうと、徳川が10代将軍、1775年からアメリカが独立戦争…開拓というとローラを思い出すけど、それは百年後のお話というわけで…
    物語の主人公は13歳の誕生日目前の白人少年のマット。家族を迎えに行った父親の帰りをたった一人で待つ間の様々な冒険物語&成長物語です。言葉も文化も違うインディアンの少年との間で育っていく友情、時に危険な自然の中でたくましく成長する姿が描かれています。

     ついつい感想文の視点で読んでしまう課題図書。この物語を読み解くには、時代背景が必須。物語に出てくる「ロビンソン・クルーソー」もチェックした方がよさそうです。異文化交流、アメリカの歴史、自然との共存、自立などいろいろな視点で書けそうな気も…。
     もちろん、冒険物語として楽しむのも良いのでは?

  • 『大草原の小さな家』など子どものころ楽しんで読んだ。あの物語世界のもう一つのエピソードを読んでいるような気持ちがした。”インディアン”とはっきり表記していることに、再び時代が変化していくのを感じた。

  • ★★★★☆
    アメリカ開拓時代(←白人視点の言葉ね)の物語。
    マットと二人で家を建ててから、父さんは彼を1人森の中に残して、母さんを迎えに旅立った。帰るのは1ヶ月以上先になるという。
    銃やいくぶんかの食料、畑の食物などで、のりきらなくてはいけない。
    ある日蜂の巣を採ろうとして、川に落ちたマットを、ビーバー族のインディアンの長老が助けてくれる。
    かれは、治療の世話をするが、孫に英語をおしえてくれるようトーマに頼む。
    初めはお互いに嫌々やっていた二人だが、次第にお互いを理解しようとするようになる。どちらかというと、トーマが、ビーバー族を初めとする現地の人びとのことをよく考えるようになるのだが。

    トーマとエイティアン(ビーバー族の少年)のたくましさに、脱帽☆
    生きることをアタリマエにやっている時代があったんだね!
    「ロビンソンクルーソー」は、白人が書いた物語なのだなあと再認識させられる。
    (まっきー)

  • アメリカ開拓時、一人で森の開墾地の小屋で過ごすことになった少年が、ハチに追いかけられたところをインディアンに助けられ、インディアンの少年に英語を教えることになる。少年のほうは、英語を教える代わりに、ウサギなどの肉をもらったり、弓矢の作り方、罠の仕掛け方など、インディアンの生きる術を教わっていく。

    アメリカの南北戦争の時代の本を探していて、その背景にあるはずのネイティブアメリカンの物語を探したのだが、他に出会わなかった。これも、厳密にはテーマが少し違う。その時代のインディアンの物語は書かれていないのかもしれない。それが、アメリカの文学の盲点なのかもしれない。
    「からすが池の魔女」より読みやすく、ある意味、物語の結末は見えてしまうところもあるが、ネイティブの誇り、ものの捉え方、白人との文化や考え方の違いなど、丁寧に書かれていて、ストレスもなく、とてもわかりやすい。
    主人公のマットが「少年」だからこそ、ネイティブの考え方や生き方を素直に受け入れられたのかもしれない。もう少し大人であれば、こうはいかなかったかもしれない。ネイティブの生き方や土地に対する考え方(「どうして土地がだれかの持ち物なんだよ? 土地は空気とおんなじだ。その上に住んでいる人、みんなのものじゃないか。ビーバーのものでもあるし、シカのものでもある。シカが土地を持っているっていうのか?)など、反論できない真理があると思う。
    この多様性を、果たして、本当に、アメリカは受け入れたのだろうか?
    いろいろ考えさせられた。
    課題図書とは波長が合わないのだが、この本は良書。

  • 取り残された白人の少年とインディアンの少年の交流のお話。

    まだ滅びの少し前(フレンチ・インディアン戦争直後)の時代なのでそれほど重苦しくない。

    ニューベリー賞銀賞。

  • 少年成長&サヴァイヴァルものとしたら、
    読後感が、爽快!。。。なんだろうけど
    これは、ちょっとせつない

    主人公の前から、すっと姿を消してしまう
    涙の別れなんて感じじゃなくて
    また会える!って感じじゃなくて 

    それでも、文化や人種が違っても
    信頼できるようになっていくっていいよね

  • 1768年、アメリカ。
    マサツーセッツ州から、この森に初めて住む白人一家として、マットたちは越してきた。夏、丸木小屋を作った父さんとマットだが、父さんと妹は、身重の母さんを迎えに7週間の長い旅に出た。

    13歳のマットは、森の中、一人で丸き小屋を守りながら、留守番をする。小屋をもっと完成させたり、作物の世話をしたり、食料を調達し、火を絶やさないようにし、料理をしての生活。父さんは時計とライフルをマットに渡す。

    だが、少年一人のサバイバル生活にトラブルもある。火を絶やしてしまったり、通りがかりの男にライフルを盗られたり、クマに家を荒らされて小麦粉が無くなり、・・・そして、なによりも、父さんたちがなかなか帰ってこないまま月日は過ぎた。

    そして、インディアンの老人と少年と出会う。

    先住民たちの生き方、知恵、思いを知り、成長してゆくマット。
    日本でも、琉球やアイヌの地であったことを思いつつ、読んで欲しい。

  • アメリカへ開拓していったイギリス人の物語。父と息子で先に家を建てに行き、母と妹と産まれたばかりの子を父が迎えに行く間の7週間をひとりで留守番する息子。困難に遭いながらも、父が帰って来る時にがっかりしないよう、母を喜ばせようと考えながら過ごす息子は、死にそうな目にあい、先住民に助けて貰い、様々な事を学ぶ。人の成長、異文化での関わりを深く考えさせられる。何でもやってもらって当たり前、自分さえ良ければ・・・という子が増えている現代に、読んでおいて欲しい物語です。高学年向き。

  • 「中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚」
    中学生のうちにぜひ読んでおきたい205冊、ブックリスト。
    物語・小説ー初・中級編ー
    023

  • 最近、ホセ・マリア アルゲダスの短編集を読みました。
    ペルーでのインディオと白人の交流の一端を知りました。

    本書も、ちょうど同じ様な体験を記録しているので共感が持てました。

    どんなに力で制圧しようとしても、
    その土地に根ざした文化の方が、
    その土地での効力は高いのだと思います。

    人が人から学ぶことの大切さを,
    本書から学んだら、書を捨てて村行ってみませんか?

    どんな土地にも、その土地のことを教えてくれる人がいるかもしれません。
    下手な読書感想で申訳ありません。

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ビーバー族のしるしの作品紹介

文字の読み方を教えるかわりに、マットがインディアンの少年から学んだのは、森で生きるための知恵。そして、かけがえのない友情。アメリカ児童文学史に輝く大ロングセラー。

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