- Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751527139
作品紹介・あらすじ
名作絵本『よあけ』で知られるシュルヴィッツの最新作。クリスマスの夕暮れどき、男の子は、おじいさんと散歩に出かけました。お日さまが沈んで、あたりが暗くなりはじめると・・・・・・。
感想・レビュー・書評
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なおなおさんにご紹介してもらった本書、さっそく図書館で借りて読んだ。
「ゆき」も「よあけ」も「あめふり」も、ポーランドとか、なんとなく東欧の空を思わせるような色調の絵本だったけれど、本書はうってかわって夕暮れの赤や朱色や黄色、オレンジなどが印象的。これもすごく好き。
太陽が水平線のむこうに沈み、街灯がともり(この色がまた良い)、店々の照明がいよいよ明るくなり、さらにイルミネーションが街路を飾る。この日はクリスマスなのだ。街全体がうきうきしていく様子が伝わってくる。
本書で、前々からなんとなく感じていたことが言語化された。そう、シュルヴィッツ氏の描く人間は、おもちゃみたい。どこまでがクリスマスの人形で、どこまでが人か区別がつかなくなることがある。
ちなみに本書には「わくせいザダプラト」からやってきた人というのが登場する。たぶんこれは移民としてやってきた作者自身をちょっと重ねているのかなと思ったりもしたが、驚いたのは、そのザダプラト星人がデジカメを持っていたこと。
一瞬、シュルヴィッツ氏はデジカメの誕生を予言していたのかと思ってしまった。
が、調べたら本書は2013年刊。そしてさらに驚いた。彼はまだ存命だった(88歳)! 失礼な話だが、私はこれまでに読んだ絵本の感じから、ユリ・シュルヴィッツ氏が何十年も昔に亡くなっているものだと思い込んでいたのだ(笑) -
表紙をみたとき、「ゆうぐれ??夜明けじゃなくて??」と思いました。
絵の主線はすてきなのですが、彩色が深みがなく、オレンジがかっていて、特に前半の夕暮れのところは、どうしても朝焼けを連想してしまい、全体的にいまひとつです。
作者のユリ・シュルヴィッツはニューヨーク在住だそうですが、ニューヨークの夕焼けはオレンジなのでしょうか。
オレンジ味の強さは原画自体の色合いなのか、色つけの方法が以前と変わったのか、作者の色の好みが変化したのか、印刷方法によるものなのか…と、色々考えてしまいました。
後半は、日が暮れたあとのキラキラした街の様子が描かれています。
こちらにはオレンジの色合いがよく似合っています。
私はユリ・シュルヴィッツ作の「ゆき」(1998)という絵本が大好きです。
「ゆうぐれ」(2013)には、「ゆき」に登場した男の子と犬が出てくるので、嬉しかったです。
ふたつの絵本のあいだには、15年の間があるので、その時間の変化が「ゆうぐれ」の作画の変化にあらわれているのだと思います。
どちらが良い、というわけではありませんが、私の好みは「ゆき」の方だな、と思いました。
ということで、☆2つにしました。
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ユリ・シュルビッツの絵本。
暗くなりがちな冬の夜も、街は光輝いている。
クリスマス前のおまけの1冊。
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6歳からおすすめ。
明るめの色彩、かわいらしさのあるキャラクター、舞台はクリスマス直前。なのに、寂しさや不安定感を感じる作品。読み手の私の心の有り様のせいなのかな。 -
図書館本。次女に借りてきた本を長女がもれなく読むシリーズ。シリーズ化しているんだけど、意義もあると思っている。読書が好きでどんどん背伸びもしているけれど精神は8歳。だからこそ、絵本を味わうことも大切にしたい。
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美しい。12月に読んでみたい本。
しかし、この美しさが子どもに伝わるかどうか。ちょっと難しいのでは? -
ユル・シュルヴィッツの作品初めて読みました。絵が永島慎二のマンガみたいで、気にいりました。男の子とおじいさんと犬の夕暮れから夜の始まりにかけてのクリスマス前の散歩のようすが描かれいます。他の作品も見てみたくなりました。
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2017.11.24
夕暮れから夜にかけてのゆったりした時の流れ。 クリスマスを控えた街の様子やイルミネーションから、クリスマスの特別感がじわっと伝わる。どことなくノスタルジックで、派手じゃないちょっと控えめなクリスマスの感じが好き。
「ゆうぐれ」も素敵ですよね。表紙のオレンジが眩しいです(๑´›ωก̀๑)
「ゆうぐれ」は他のと雰囲気が違うような気...
「ゆうぐれ」も素敵ですよね。表紙のオレンジが眩しいです(๑´›ωก̀๑)
「ゆうぐれ」は他のと雰囲気が違うような気がします。これも「空」シリーズでいいのかな。
そして私もシュルヴィッツさんがご存命だとは思わず、ごめんなさい…です^^;ouiさん、教えてくださり、ありがとうございます。
ご紹介ありがとうございました、「ゆうぐれ」の意外な明るさ、とても良かったです。西陽が人工的な明かりに移りかわって...
ご紹介ありがとうございました、「ゆうぐれ」の意外な明るさ、とても良かったです。西陽が人工的な明かりに移りかわっていくところとか。
うーむ、3という数字にこだわりたいところですが、これは4部作にせざるをえないですね。。
こうなったらシュルヴィッツさんに頑張ってもらって、あと2作空関係の絵本を描いてもらうしかないですね。「にじ」とか「たいふう」とか。そしたら別の3部作を名づけます(笑)