うその楽しみ (中学生までに読んでおきたい哲学 3)

制作 : 松田 哲夫  南 伸坊/案内人 
  • あすなろ書房
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本棚登録 : 119
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751527238

感想・レビュー・書評

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  • 全ての生き物にはそれぞれ、
    生きてゆく為の
    特殊な能力が与えられているものだが、
    「うその楽しみ」を読んでいると、
    人間に与えられた多くの能力の中に
    あぁ、<これ>もはいっているのか。
    …と、思わざるを得なかった。

    だけど、
    嘘の背後に潜んでいる<真実>がなんぼのもだと言うんじゃいっ!!
    文豪達の豪傑な筆致によって描かれた<うそ達>の千変万化には救われたし、楽しませても貰った。
    世の中、四角い箱に納めてしまうのはつまらない…。

  • 元「ちくま文学の森」&「ちくま哲学の森」の松田哲夫さんが
    手がけた青少年向きシリーズ。
    5年生以上の漢字はふりがなつきで脚注も多めで懇切丁寧。
    「中学生までに」とはあるけれど、
    オトナでも十分楽しめるアンソロジー。

    編集の妙、作品の並べ方に感銘を受けた。
    一つ一つの話もおもしろいものばかりでどんどんよめた。
    柳田国男あたりは小中学生にとっては骨の折れる文体
    かもしれないけれど、内容としてはおもしろいので
    いったん入りこめたらしめたもの。

    ちょっと前の映画「クヒオ大佐」をみたばかりだったし
    「iPS研究捏造」事件がマスコミを騒がせたのも耳目に新しく
    世相をバッサリ切るようなエッセイもあり、
    「うそ」についてしみじみ考えてしまった。

    巻末の編者による解説は全作品について一言ずつ紹介した
    親切なもので、教育的にはゆきとどいているけれど、
    蛇足の感もなきにしもあらず。

    ともあれ、おためしで一冊買ってみたけれど、
    シリーズ揃えたくなった。

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