私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティ

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著者 : 倉数茂
  • 以文社 (2011年9月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784753102921

私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティの感想・レビュー・書評

  • 倉数茂『私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティ』以文社、読了。有島武郎、柳宗悦、大杉栄、今和次郎……。彼らは何を目指したのか。本書は関東大震災前後の様々なムーブメントに注目する中で、規範を破りゆく「個人」の「生」の軌跡をスケッチする。

    日本の芸術・学問・社会運動が一気に開花したのは大正時代。タイトルの「私自身であろうとする衝動」とは有島武郎の言葉。著者は彼らの「生の解放」の潮流を「美的アナキズム」と捉える。美的アナキストは、本能、欲望、衝動を絶対的に肯定し、あらゆる規範を拒否する。

    但し破壊だけでなく国家を超えた連帯を夢みる。自己の解放と抑圧された人々の解放が「生の拡張」として一致すると捉えた。彼らの「美的」試みと挫折を「夢想」と退けるのは早計かと実感。捉え直しが必要か。了

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私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティの作品紹介

ときは1923年の関東大震災の前後、新しい時代(思潮)のはじまりと暗い時代への予兆のなか、日本の芸術/建築/映画/文学界は、同時期に多種多様な実験が開始され、ジャンルを超えた混淆のなか、それぞれがさまざまな形で華開いた大転換期だった。歴史上はじめて「無名な」個人の「生」があちらこちらに溢れはじめ、それを大きなムーヴメントへと結実させようとする動きが次々に起こる。それらは儚い一時期の夢として「歴史」へと埋没してしまうほかないものだったのか?本書のタイトル「私自身であろうとする衝動」とは小説家であり社会運動家としても活躍した有島武郎の言葉である。その有島をはじめ、宮沢賢治、江戸川乱歩、柳宗悦、大杉栄、今和次郎、保田與重郎、横光利一、萩原恭次郎ら、「生と芸術」そして「生と労働」の「総合」を試みた作家たちはいったい何を目指していたのか?彼らの思考と実践の核心が、いま大転換期を迎えた現代日本に鮮やかに蘇り、われわれの次代の「生」の条件を炙り出す。

私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティはこんな本です

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