新装版 計算機屋かく戦えり

著者 :
  • アスキー
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756146786

感想・レビュー・書評

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  • 「ちょっと詳しい」と思っていた自分が恥ずかしい。水銀やブラウン管をメモリーに使ったのははじめて知りました。もちろん、パラメトロンも。
    「思っていたより進んでた」と「遅れていた」が共存した歴史でした。

    P208 東大TACの6000本の真空管は滅多に切れなかった。
    P263 「コーディング用紙に書かれたプログラム」よく見たらマシン語だった。
    P289 69年から75年にNHKでコンピューター講座があったというのはおどろき。
    P311 小野田セメントが日本IBMに納入を断られた(たぶん1953年くらい)
    P326 東京五輪で、オンラインリアルタイムシステム(24時間)を日本IBMが構築。わたしは、オンラインバッチかと思ってました。当時を考えると発想自体がすごい。

  • まさか新書版で出るとは…。買った側の出費も考えよう。

  • ES1a

  • 電子立国日本の自叙伝を髣髴とさせる、温故知新の名にふさわしい良書。コンピュータに加え計算機のルーツにもしっかり触れており、各種アナログコンピュータの話題など大変興味深い。

  • 便利に使っているPCは、いつ・どこで・だれが創ったのか、ご存知ですか。
    現在のPCの基礎は、1950-70年代に日本のコンピュータ業界が驚異的な成長を遂げ形成されました。
    本書は、こうした日本のコンピュータ業界を築いた当事者たちのインタビュー集で、開発に関する苦労話を多く掲載し、先駆者として新技術を成し遂げることの素晴らしさを教えてくれます。いつの時代にも最先端の現場がある。若いから最先端の現場にいるのではない、志があるから最先端の現場で仕事ができる。もっと、日本の技術者でいることに誇りを持とう。(先生推薦)

    ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00529741

  • 日本の計算機屋が、どのようにして考え、作ってきたかの歴史書。
    独自に開発する技術も能力もあったことがよくわかる。日本の底力、おそるべし。

  • 日本のコンピュータ産業を育て上げた立役者26人のインタビュー集。読後、非常に印象的だったのは、彼らの「天才」や「閃き」などではなく、むしろ「志」や「愚直」といった側面だ。現代のエレクトロニクス産業にあって、こうした「志」や「愚直」がすでに通用しなくなっているのか。あるいは、日本人が「志」や「愚直」という競争力の源泉を失ってしまったのか。サムスンあたりにやられっぱなしになっているエレクトロニクス業界の地盤沈下を目の当たりして、改めて考えさせられる一冊。それにしても、シャープの電卓開発をリードした佐々木正氏の一言が凄い。「心臓も機械で動かせる時代ですよ。材料が体に合えば、電卓だって体内に入るでしょう。人間の細胞で計算機を作れればね」。もうすぐ100歳にならんとするおじいさんが50年前にはそう考えていたというのである。こんな人材が今の日本にもいないわけはない。いるにはいるのだが、会社や研究所では陽の目を見ない。そんなシステムにこそ問題があるのかもしれないと思う。

  • いただきもの

  • インタビュー形式で読みやすく、楽しい。

  • 「CPUの創りかた」を読んだあとに読むと、さらに楽しめる。

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