大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるか

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制作 : 若田部 昌澄  池村 千秋 
  • エヌティティ出版 (2014年9月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757123267

大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるかの感想・レビュー・書評

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  • 読む前は想像もしていなかったけれど、チェスの話がとても多かった。

    では期待はずれかというとそんなことはなく、ケン・リーガンのチェスプログラムを用いた、指し手の質の評価に関する研究が紹介されていて非常に興味深かった。

    チェスプログラム(既に人間よりずっと強い)を信頼性のある基準として、チェスの対局における人間の指し手の質(=人間の意思決定の質)を評価したところ、
    ・プレーヤーの犯すミスの数はレーティング(技術レベル)どおり
    ・チャンピオンクラスはチェスプログラムが好ましいと判断した手と同じ手を選択する確率が高い(といっても絶好調時でも55%程度だそうです…)
    といった知見が得られたとのこと。
    チェスプログラムから見たら(どんなに強いプレーヤーでも)人間なんてミスばかり犯すということですね…。

    記録上の過去の指し手も同様に評価したところ1850年代の世界最高のプレーヤー ポール・モーフィーの実力はレーティングにして2300相当(現代では全米100位にも入れない程度)と推定されたそうです。人類のチェスのスキルは向上していっているんですね。
    また、チェスプログラムが登場し人間がこれを利用して学ぶことによりチェスプレーヤーの実力はさらに向上しているそうだ。コンピュータ様々。

    コンピュータとはうまく付き合って、機械にできることは機械にまかせ、人間は人間にしかできない分野についてのスキルを高めてうまくやっていこう。

  • なんだかずっとチェスの話だ。社会問題としての格差の話じゃなくて『機会との競争』(あの日経BPのやたら装丁が凝った黒と銀色の本)の内容に近いだろう。最後の章の都市の生活についてというのが一番おもしろかったかな。チェスの話が多すぎる。

  • 産業革命レベルの構造変化が現在進行中であるということ

  • コンピューターチェスの話はしつこい。

  • 最近上司とよく話すことが多い機械の知能と仕事の関係について書かれた本だったので手に取ってみた。非常に面白かった。星新一が小説の中で描いた世界がすぐそこまで迫ってきているような気がしてしまった。

    ・機械から与えられる情報を迅速に理解できる人は,私生活でも職業生活でも非常に有利になるだろう。ただし,そのためにしばしば必要とされる資質は,誰もが持ち合わせているものではない。その資質とは,極度のストレスにさらされたとき,それに押しつぶされないこと。

    ・現実世界では,データや分析結果を迅速に活用できることが大きな強みになることがしばしばある。…人はあらかじめ処理しておいた情報を瞬時に引き出そうとする。これらのケースではことごとく,人がコンピュータから何を学び,コンピュータから得る情報とアドバイスをどれくらい覚えておけるかがますます重要になりつつある。

    ・専門職がレーティングの対象となり,患者や顧客から見下されるケースが増えればますます助言や指導が無視されるだろう。

    ・機械の判断責任をどう問うか

    ・科学の未来はどうなるか。研究者が科学研究で担う役割の専門分化が進む。遠くない将来,賢い機会が自立した優秀な研究者になる(ほんとかなあ)

    ・新しい社会的契約

  • 自動運転について勉強する過程で、AIが進んだ後の労働市場について興味を持ち手に取った。

    「まとめ」
    ・広義のサービス業を除く、すべての産業に人口知能の介入が避けられない中、主に生き残るのは「機械と協働でき」、「機械の能力を補完できる」人材である。本著では特にマーケティングと金融工学が示されている。

    ・結果、超富裕層とそれ以外の層に分けられる。それ以外の層の人は主に富裕層を対象とした広義のサービス業でフリーエージェント的に働くしかない。ここでのフリーエージェントは近年流行しているようなポジティブなイメージというよりむしろ、最低限の賃金しか得られないものである(効用はあげるものの、なくてもいいものであるため)ためベーシックインカムのような制度を導入しないと国として国民の最低限の生活維持が難しくなるのではないか。

    「感想」
    ・チェスの話は印象的だった。機械対人で人が勝てないという事実を読んだ段階で、機械+人対機械をやる必要性を感じなかったが現状、勝つのは機械+人とのこと。AIと聞くとすぐに仕事が取って変わられる印象があるが実際はこのチェスから推測されるように、人+機械の協働の機会があり人間が何をできるか考える余地は感じた。

    ・一方で、機械だけでそれらに勝る知能を身につけた時に、多様性という観点から見た時に世の中はどのようになっていくのかという想像はまだまだ膨らむなとも感じた。

    ・遠い将来的にこうなるとして、そうなる過程で既得権益を誰がどう壊していくのががある意味一番興味を持ったポイントである。

    「学び」
    ・既得権益に守られている今以上に、自らがやりたいことを時代も潮流も踏まえて考える必要性を感じた。
    ・最近ブームのデザイン思考はまさに機械と協働する1つの方法で、さらに勉強したい。MECEではなく人起点で物事を考える思考回路であるが、人の感情は必ずしも1つに言語化、特定できるような簡単なものではない。「言葉にならない」という言葉があるくらいだ。笑
    ここの部分を極めるということで、上述したマーケティングの部分は推されているというのはまさに今、アメリカ大統領選挙を見て感じた。

  • 【「教職員から本学学生に推薦する図書」による紹介】
    風間俊治先生の推薦図書です。

    <推薦理由>
    「今,工学を学んでいる意味は?その将来は?」

    図書館の所蔵状況はこちらから確認できます!
    http://mcatalog.lib.muroran-it.ac.jp/webopac/TW00356093

  • “テクノロジー失業に陥らないために何をなすべきか?
     近年の世界的な富裕層と貧困層の格差拡大の根底には「経済のグローバル化」「テクノロジーの進化による生産性の向上」「停滞した産業と活力のある産業の二極化」という抗うことのできない変化がある。
    本書では、飛躍的な進化を遂げるテクノロジー=機械の知能に注目し、技術革新が未来の雇用・所得・ワークスタイルに与える恐るべき影響を徹底検証する。”
    http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100002317


    【目次】
    日本語版への序文(二〇一四年七月 タイラー・コーエン) [i-iii]
    目次 [v-ix]

    第1部──超実力社会の到来
    第01章 iワールドの雇用と賃金 004
    平均の終焉/機械の知能は何をもたらしたか/イノベーションはなぜiワールドで起きやすいのか

    第02章 大いなる勝者と大いなる敗者 024
    STEM――注目される四つの分野/マーケティングの重要性/マネジャーの報酬はなぜ高いのか/労働者に求められる素質/グーグル化する雇用世界/知的エリートはなぜ金融・法律・コンサルティングをめざすのか

    第03章 なぜ多くの人が職に就けないのか?  055
    賢い機械と労働参加率/アメリカの失業率が下がらない理由/大不況/宙ぶらりん世代のフリーランスたち

    第2部──機械の知能
    第04章 コンピュータチェスが教えてくれること 080
    ゲーム化する仕事の世界/機械対機械の戦い/機械と人間の協働へ

    第05章 人間と機械がチームを組む未来 092
    フリースタイル・チェス──人間と機械の知の協働/機械の利用はもう当たり前/医療界では何が起きているか/フリースタイル・モデルの広がり

    第06章 人間の直感はなぜ当てにならないのか? 113
    恋人探しのアルゴリズム/意思決定の落とし穴/機械が人間を成長させる/直感的判断の限界

    第07章 規格化・単純化される仕事の世界 134
    規格化され、単純で、いらだたしい世界/機械の行動原理につき合わされる?/人間が機械に「採点」される時代/機械の判断責任をどう問うか

    第08章 機械は人間に近づくのか?  161
    極端な未来用僧都の現実味/チューリングテスト/人間を模倣できる機械/人間は非コンピュータ化する?/人間が機械を受け入れたくない領域

    第3部──新しい世界
    第09章 雇用の新しい地図 196
    経済停滞はなぜ起きるのか/生産拠点の国外流出と移民の受け入れ/世界の経済地図はどう変わるか/新しい「北米の世紀」

    第10章 「オンライン」が教育を変える 215
    「生き延びる」ための教育/オンライン教育と大学の未来/ゲームの教育効果/平等な「超実力主義」の時代へ/対面教育が担う役割とは?/教師の役割が変わる

    第11章 「みんなの科学」の終わり 246
    科学の未来はどうなるか/専門分化が進む/問題が複雑化する/機械が「科学者」になる/経済学は理論退潮の時代へ

    第12章 新しい社会的契約 274
    一五%の超富裕層とその他大勢/財政難は社会をどう変えるか/実質賃金が減る/居住地が変わる/趣味や嗜好が変わる/未来の政治の姿──奇妙に平穏な時代


    謝辞 [310]
    注 [311-330]
    解説──『大停滞』から『大格差』、そして先の未来へ(若田部昌澄) [331-342]
     1 著者タイラー・コーエンについて
     2 大不況後の経済論戦と『大格差』
     3 『大格差』から未来へ
     注
    索引 [344-350]

  • アメリカの話だけど日本にも通じるセオリー。オンライン教育と最終章の富裕層と低所得者層の話しが参考になった。

    1割りの富裕層に入るためには、富裕層に対するサービス提供者(ロボットではできない)になるか、itと協力できるビジネスを生み出す者になるか。

  • 331||Co

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大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるかの作品紹介

近年の世界的な富裕層と貧困層の格差拡大の根底には「経済のグローバル化」「テクノロジーの進化による生産性の向上」「停滞した産業と活力のある産業の二極化」という抗うことのできない変化がある。
本書では、飛躍的な進化を遂げるテクノロジー=機械の知能に注目し、技術革新が未来の雇用・所得・ワークスタイルに与える恐るべき影響を徹底検証する。

大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるかはこんな本です

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