リーディングズ 都市と郊外―比較文化論への通路

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著者 : 今橋映子
  • NTT出版 (2004年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (455ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757140769

リーディングズ 都市と郊外―比較文化論への通路の感想・レビュー・書評

  •  今橋先生は、東大の比較文化の先生。

     この本は、論文の導入部門をまとめた学生用の入門書で、法学部でいうと判例百選のようなものか?

     興味をもったら、原典をちゃんと読めということなので、独学者にとっては読書案内。

     今橋先生はバックグランドが文学部のようで、かつ、自分は不案内なパリとの比較が多いので、ちょっととまどう。

     しかし、がまんして読んでいくと、印象論として気付くことあり。

    (1)パリの郊外は、城壁都市の外側、無秩序、乱雑というイメージがあるのに対して、アングロサクソンの系統は、郊外は田園都市という明るいイメージがある。(p256)

    (2)ル・コルビジェは、文章が扇情的でうまい。例えば、「都市は仕事の道具である。」(p143)

     ル・コルビジェの超高層、幾何学的な都市は、森ビルの会長ぐらいしか最近主張していない気がするが、それでもあらためて『ユルバニスム』の導入部を読むと、なんか説得力、元気になるような気がする。このパワーが一世を風靡した一つの要因だろう。

    (3)オギュスタン・ベルクは、ハワードの田園都市論のついて、「随所に革命的とも思えるおもむきをみせているが、しかし、本質において、既存の社会システムの枠内で実現可能な具体的方策にしか関心がなかった。」(p314)と評している。

     いよいよ、よみにくそうなハワードの田園都市をよまねばならないな。

     参考文献としては、磯田光一『東京の原風景』、槇文彦『見えがくれする都市』、鈴木博之『東京の「地霊」』。

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リーディングズ 都市と郊外―比較文化論への通路の作品紹介

かつてベンヤミンや、江戸・東京人が歩き読み解いた「都市」の外側には、殺風景な新興住宅地が広がっている。よく言われる無機質・均質・空虚といった一元的価値を脱し、今や現代人の大多数が住み処としている「郊外」に、トポスとしての積極的意味を見いだすことはできないだろうか。膨大な都市論の成果を批判的に継承し、比較文化論的視点を加えて、郊外論の深化へと結節する道筋を模索する。

リーディングズ 都市と郊外―比較文化論への通路はこんな本です

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