老いを生き抜く―長い人生についての省察

著者 :
  • NTT出版
3.67
  • (1)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 11
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757150836

作品紹介・あらすじ

新聞記者生活を返上し、自由自在に世界を駆け回る日々。だが75歳を過ぎたころから、老いは否応なしにやってきた。そして人生の"終末期"を迎えたいま、振り返って見えてくるものとは?ときに持て余しながらも、老いと静かに向き合う日々を綴る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 無人島に1冊だけ持っていくということなれば、私は森本哲郎さんの「ことばへの旅」を選びます。古今東西の名言を自身の旅や身近なエピソードを交えて語りかけてくれる名作です。

    本作は、2012年、87歳の時に書かれ、森本さんの最後の作品となりました。日々の暮らしが徒然草のように淡々と、鋭く、しかしいつものように優しく綴られています。

    この約2年後に森本さんは88歳で亡くなられました。森本さんを知ったのは、学生時代にスーパーでのアルバイト中にラジオでかかっていた「森本哲郎 旅物語」という番組ででした。以来、森本さんの作品を数多く読み、全集も持っています。亡くなられて6年になりますが、今もふと作品を手に取り、そのたびに静かに自分に向き合う時間の大切さを教えていただいています。人生の師、座右の書たちです。

  • 学尚期、家住期、林住期、遊行期 五十歳という年齢こそ自分をゆっくりと反省し、今後に備える重要な節目だと、私はいまさらのように痛感するのである ぶらりと家を出てあたりを散歩し、いい心地で戻ってくる、日本の町がそんな快適な空間に変質した時に、初めて散歩は私たちの愉しい日課になるはずである 私たちは記憶と忘却の中に生きている 

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1925年東京生まれ。東大文学部哲学科、同大学大学院社会学科を修了。朝日新聞編集委員などを歴任したのち著述に専念。旅を趣味とし、そのエッセイ・評論はユニークな洞察と巧みな筆致で多くの読者の支持を得た。

「2023年 『ニジェール探検行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森本哲郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×