- Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757211803
感想・レビュー・書評
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・キルツがこだわったのは、ジレットの社内の意見を聞かされる前に、業界や金融界からどう見られているのかを知ることだった。「内部資料を読む前に、社外からいったいどう評価されているのか、ありとあらゆるヒントを知ろうと努めた」とキルツは話す。
・私が何よりもしなければならないのは、20億ドルの赤字を止めることだった。そのための唯一の方法は、原因を突き止めることだ。対策を見つけるには、状況説明を聞くしかないとおもった。だから私は座って聞いた。みんながてんでんばらばらの方向に走り出したらコントロールできない。どこに向かうべきか考え、各自の役割と責任を知っておかねばならない。
…というわけで、シャハトは最初の二週間、延々幹部50人と面談する。一人に一時間をかけた。
「全員に同じ質問を一つだけした。『私がいま知っておくべきことは何か』という質問だ。それからずっと黙って聞いた。ときどき話の続きを促す以外はね。
知りたかったこと、知るべきことがどれほど近くに転がっているか、始めてみるまでは分からなかった。二週間後には私はたくさんのことを知った。聞き役に徹したおかげで、なぜ改革ができないのか、理由がよくわかったのだ。あのノンストップ面談をやらなかったら、会社を救えるという確信は持てなかっただろう。」
・ルイス・ガースナーはIBMのCEOになる前、文化は企業を構成する一要素に過ぎず、成功への貢献度も他の要因とたいして変わらないと考えていた。だがIBMを「踊らない巨象」から「踊る巨象」に変貌させる10年間を経て、彼の考えは変わった。
「組織文化は単なる一つの構成要素では無い。文化こそがすべてだ」とガースナーは語る。「どんな組織も、煎じ詰めれば社員の価値創造能力の集合にほかならない。ビジョン、戦略、マーケティング、財務管理といったもの、つまり経営システムは、短期間であれば企業の方向性を定めて導くことができる。だが企業であれ、あるいは政府、教育機関、病院などどんな組織であれ、これらの要素がDNAに根ざしていない限り、長期にわたって成功することはできない」。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新たにCEO就任が決定した際にどう準備し、どう組織の中に入り変革し成果を出すかを記した本。
CEOがどのような視点を持っているかは学べなかったが、企業変革者となった時にどう変革をしていくとよいのかについて学べた。特に最初の100日で何をすべきかを書いている。現状分析からチーム編成、コミュニケーションの方法、戦略立案とCEOに必要なことが一通り書かれている。これらの項目を実践していくためには、それぞれについてより詳細な本などで学んでいけばいいと思う。また新任リーダーが陥りやすい8つの罠が書かれているので、それにも気を付けたい。