世界の「下半身」経済が儲かる理由(わけ): セックス産業から見える世界経済のカラクリ

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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757213548

感想・レビュー・書評

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  • ・好奇心で読んでみたけど下らない本だった。まったく「なぜ儲かるのか」については書かれてない。いくら規模の市場なのかについてひたすら書かれてるだけ。飽きる。
    ・性風俗を扱った内容なのに猥褻物陳列罪って真剣に言ってるようで呆れ果てた。それはダジャレだから。
    ・途上国の売春婦が家族の為に体を売る事と日本の援助交際が遊ぶ金欲しさに行われる事を対比して、あたかも前者が美しいかのような記述を何度もしてるのに辟易。
    ・最終章に至っては親の教育やゆとり教育まで話を広げてて唖然。総括にしては薄っぺらいでしょう。
    ・唯一読んでタメになった点は、どの国では売春が合法なのかについてかな。欧州の各国で結構合法な事に驚いた。

  • セックス産業はつくづく儲かる産業なのだという事が理解できる。

  • 『世界の[下半身]経済が儲かる理由』という本を読んだ。日本・欧米・アジアと各地域ごとの性産業を、統計データを用いながら記述していく。各国ごとに売春の位置付けが異なり、重要な外貨獲得手段として政策に組み込む国や、徹底して禁止を貫く国。いずれにしても人類に普遍の欲求・現象をアングラに押し退け、闇経済に取り込まれるのか、所与のものとして社会に受容するのか。世界の状況を見渡せる一冊となっている。

    「クーリッジ効果」p10

    売春宿が株式上場を実現したオーストラリアの「デイリー・プラネット」p158

  • 日本のデリヘルの売上は、島根県の経済規模と同じくらいらしい。

  • "ホンマでっか!?TV"でお馴染みの門倉先生の作品です。
    「世界の下半身経済」と付く通り、風俗産業について真面目に書かれております。先に書評した「ヤバい経済学」や「不道徳教育」の様な書籍が好きな人は是非一読を♪

  • ■内容紹介( アマゾンから引用 )

    下半身が動くと、なぜ世界は潤うのか--。
    人間の奔放な「下半身」が世界経済に与える影響、そのセックス産業の驚愕の収益システム、さらにはそこで働く女性たちの収支バランスなど、世界規模で膨張し続けるセックス産業のマネーの流れと実態を、気鋭のエコノミストが分析する。

    といってもただの経済分析ではない。たとえば、デリヘルの市場規模 ( 2兆4000億円 ) は島根県の経済規模に匹敵し、ファッションヘルス+イメクラの市場規模 ( 6780億円 ) は2006年度ODA関係予算に迫り、ピンサロの市場規模 ( 6457 億円 ) は2006年度地方交付金予算を上回ってしまう事実。

    このような事例を引きだし、セックス産業のエロすごさ、エロまぬけな側面を浮き彫りにする。下半身に左右される人間と、その人間がつくりだす世界市場を、経済システムとしてとらえ、あるときはユーモラスに、あるときは淡々と、でも基本的には鋭く分析。おもしろおかしいわりには、気がつくと、あら、身になっている。そんなエロおもしろい一冊です。


    ■著者からのコメント( アマゾンから引用 )

    本書は、人間の 「 下半身 」 を通奏低音として、日本経済と世界経済を概観した異色の作品である。
    筆者は、本書の執筆にあたって、長い時間をかけて数多くのフィールドワークを行った。統計データがほとんど整備されていないので、この手のテーマを深く
    掘り下げるには、どうしても足で稼ぐことが必要になるのだ。

    そして単に市場規模などを推定するだけでなく、セックス産業で働く女性たちの内面にも迫り、その生活の実態を探ろうと試みた。アジアなど海外での取材の結果もふんだんに盛り込んでいる。

    もちろん、セックス関連の産業で働く人たちは膨大な数に上るので、そのすべてをつまびらかに把握することはできないが、読者が知りたいと思う基本的な情報については十分に網羅したつもりだ。

    人間であれば、誰もが持っている隠された欲望。この欲望は、新しい産業の発展を生み出す原動力にもなってきた。インターネットの世界がこれだけ急速に発展したのも、もとはといえばエロに対する根強い需要に対応するためであったのだから。

    読者は、本書を通じて、これまで秘密のベールに包まれていた欲望産業の生い立ちや実態などについて、楽しんでいただけたのではないか。

    また、セックスを基軸とした世界経済の相互関係についてもある程度は理解していただけたのではないだろうか。

    人間の有史以来、存在し続けてきたセックス関連の産業は、今後も世界的に繁栄を続けていくだろう。

    ところで、第6章でも触れたが、政策当局は、こうしたセックス関連産業にどう対峙していけばいいのだろうか。これは非常に難しい問題である。政策当局がセックス関連産業を野放しにしておくことは問題といえるが、逆に規制を強くしすぎるのもまた問題である。

    たとえば、埼玉県川口市のJR西川口駅周辺は、首都圏有数の歓楽街となっていたが、近年、警察当局が性風俗
    産業の締め付けを強化したために、性風俗産業とともに共生していた商店街や不動産業界など他産業の経営にも甚大な悪影響を及ぼすことになってしまった。
    2006年12月には、「 西川口の違法な性風俗産業はほとんど壊滅した 」 と埼玉県警による大本営発表があったが、同時に地元経済が失ったものも大きいといえよ
    う。

    政策当局には、セックス関連産業をうまくコントロールする非常に微妙な手綱さばきが求められている。そして、セックス関連産業をコントロールするには、
    まず何よりも、それらの産業を十分に理解することからはじめなければならない。筆者は、引き続き日本や世界のセックス産業の行方を見届けていきたいと思
    う。

  • いろんなことを研究してる人がいるなぁ。

  • 世界の下半身経済の実態を、数字として示した本著。
    アンダーグラウンド経済として、そのほとんどは、明らかにされないようにされているけど、法体制や税または職業訓練をしっかりすれば、不況もなくなるんじゃないかと思えてきます。現状や数字だけ見るだけだと、どうして下半身経済が明るみに出せないのか、不思議に思う。いつの時代もどんな場所であっても、それを隠そうとするのはなぜなのかと思う。何が妨げになっているのか、それを探り出して解決することが、不況を抜ける近道かも。

  • テレビでおなじみの門倉氏の著作。

    風俗産業の現状に焦点を当て、業態ごとの経済規模、国ごとの状況を分析している。
    最終章では性産業の規制について提言している。

    規制を強化すればアングラ化するというのには納得だが、適切な規制ラインはどこなのだろうと感じた。
    ラブホテルの年間売り上げが日本のGDP1%に相当する額だったのには驚いた。

  • バンコクに住んで、今までなんとなくの知識だけでいた
    “性産業”の存在感をこれでもかというほど感じ、
    実態はどーなってるの?!と気になってたところに見つけた本。

    いや~。。。
    すごいんだな。現実を知りました。

    サービスを求める男性と、それを“絶好の金稼ぎ”ととらえ
    自らその世界に飛び込む女性(もちろんそうでない人もいるが)。

    結果、この類の需要は永遠になくならない。
    悲しいような、やるせないような、でもそれが現実。
    もはや途上国では外貨獲得の重要な手段となってしまっているし…

    データの列挙という感は否めないけど、日本と海外で事情を比べたり、
    概要をつかむには良い本だと思う。

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著者プロフィール

神奈川県立横須賀高等学校出身。慶應義塾大学経済学部卒業。浜銀総合研究所入社。1999年日本経済研究センターへ出向。2000年シンガポールの東南アジア研究所(ISEAS)へ出向。2005年6月まで第一生命経済研究所経済調査部主任エコノミスト。2005年7月からBRICs経済研究所代表。2007年同志社大学大学院非常勤講師。日本で初めて地下経済の研究に取り組み、地下経済に関する著作も多数発表している。またワーキングプアの啓蒙書も多数発表。BRICsに続く経済発展が見込まれる国々として、ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチンを総称したVISTAという造語を提唱した。

「2018年 『日本の「地下経済」最新白書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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