村崎百郎の本

制作 : アスペクト 
  • アスペクト
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757218499

感想・レビュー・書評

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  • 数年前に衝動買いした、村崎百郎追悼本。何というか、自称鬼畜も根はいい人で皆から愛されてたんだなぁというのが伝わってくるいい本だった。執筆陣というか追悼メンバーがかなり豪華で、その辺りも人柄が偲ばれる。リアルタイムでは殆ど知らなかったけれど、いかにも90年代って感じのサブカルチャーっぷりにニコニコしながら読んでしまった。R.I.P.

  • 村崎百郎って改めて読むといってること滅茶苦茶まともじゃないの!彼自身の文章もいいし、なにより関係者のインタビューや寄稿がたまらなくいい。特に大学時代の同級生なんて、いい文章書くよね(泣)。思わず「電波系」読み返しました。
    だからこそ、というかそれなのに、というか、どうしようもなく下らないゴミのような鼎談が一個だけ挟まっていたのが惜しい。あそこだけ切り取りました。

  • もっと生きて欲しかったし、もっと早く出会いたかった。
    恥ずかしながら、亡くなってから作品を読んだ。

  • 読者に刺殺された「サブカル界のジョン・レノン」。
    初めて読んだ時にはひっくり返りました。

    「この筆者は一体何者なんだ」と、謎だった正体ですが、
    「シベリア生まれ・中卒・工員」は、「北海道生まれ・大卒・元編集者」とのこと。

    いまも本棚にある『鬼畜のススメ』と『電波系』は、現在では絶版だそう

  • おなくなりになったのが本当にショック。

  • 2010年、統合失調症の一読者に刺され亡くなった村崎百郎について、
    近しかった様々な分野の方が語った追悼本。
    村崎百郎の文章は独特で、悪意に満ちたものが多かったものの、
    文章の上手さや至極まっとうなところが端々に見え、
    実際は頭の良いひとだろうな、ということはうかがい知れていた。
    改めて近しかった人たちが「村崎百郎(黒田一郎)」を語るのを読んでみると、今まで知らなかった(隠していた?)面がたくさん見え、あらためて著書を読み返してみたくなった。
    できることなら存命のうちに、隠されていた意外な一面を知った上で村崎百郎の文章を読んでみたかった。

  • 村崎百郎が刺殺されたことで出版された書籍。
    彼の文章と友人・知人へのインタビュー、彼より下の世代のライターの対談などで構成。

    「鬼畜のススメ」「電波系」は私も刊行されたときに読んだ。
    今、再録された彼の文章を読むと、その過剰さに驚く。
    偽悪的な文、アントナン・アルトーにささげた文、
    それぞれがあふれんばかりの七転八倒する勢いで熱く語られている。

    収録された彼より下の世代のライターたちの
    “すかした”態度とまさに対照的である。

    人はその生きた時代においてしか考え、発言し、行動することはできない。自分が生きている時代をその時点で超えることはできないのだ。
    ただ、それを踏まえて未来、そして現在を考えて生きていくことが重要である。そのことが、同時代に生きる人、未来に生きる人に影響を与えることがある。

    小杉英了という人が、シュタイナーと三島由紀夫を語るときにそんなことを書いていて、私はその趣旨に感銘を受けた記憶がある。

    90年代半ばから後半にかけて一気に注目された彼のことは
    雑誌文化の黄昏期にあらわれたフクロウのような存在といえるのかもしれない。
    日本の文化史において忘れ去られてはいけない人物と
    この本を読み、深く感じた。
    思い切って★5個にする。

    いろいろ思うことがあるのでまた追記、修正したい。

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